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にわにワニ?

2020.05.02(17:06) 716

 空は晴れ渡り、適度に風も吹いて温暖な今日あたりは絶好のアウトドア日和ですが、あの武漢ウイルス(表現に中国習近平政権への怒りがにじむ?)のために折角のゴールデン・ウイークが「外に出るな」のコールド・ウイーク(called game のもじり)になってしまったのは残念なことです。

 こういうときはイライラしても仕方がないので、笑える、またはほほえましいネタでも探すにかぎると思ってネットのニュース記事を見ていたら、「うまい!」と思わずうなるキャプションのついた記事がありました。前から読んでも、後ろから読んでも同じです。また、この映像のワニがど迫力で、デス・ロールで頑張ってみたものの、最後にはズルズル引きずられて沼に戻される姿もマンガの落ちのようで笑えます。

にわにワニ... 捕獲大作戦 アメリカ

 この「捕獲大作戦」でついでに思い出したのは、15年ほど前になりますが、息子が小2か小3の頃、祝子川の河川敷の前に水が澱んで沼のようになっているところがあって、そこにウシガエルが何匹かいたのを今頃の時期に発見したので、二人でそれをつかまえる計画を立てたことです。僕はこれを「ウシガエル捕獲大作戦」または「オペレーション・ウシガエル」と命名し、海釣り用の大きなタモ網まで用意して、7月頭ぐらいの日曜だったと思いますが、二人で泥につかりながら、1時間余り大奮闘したのです。

 父が追い込んで、子が網でとらえるという作戦でした。「ほら、そこんところに2つ目が水面に出てるのが見えるだろ?」「うん」「網をこれぐらいの高さに構えろ。今、おとーさんがわっとやるから、そうすると奴は驚いてそっちに跳ぶ。そしたらばっちりその中に入るから」ということで、やってみたところ、ウシガエルは驚異のジャンプ力で楽々それを飛び越え、ふたたび泥の中に潜ってしまいました。これには父子ともどもびっくり。最初は大きいのを狙っていたのですが、裏をかかれてばかりで成功しないので、小さめの奴も相手にすることにしたのですが、いずれもみじめな失敗に終わりました。

 他人のふりをして上の土手を散歩して戻ってきた母親は、「あんたたちは恥というものを知らないの! さっきから上を通る人はみんな笑いながら見てたんだからね。それで結局、泥だらけになっただけで、カエルの方がずっと賢いのがわかっただけ!」と例によって非難嘲笑し、水のきれいなところに行って泥を洗い流してくるよう命じられたのですが、教育的配慮に富む父としては、ウシガエルを芝生のグラウンドに連れて行って、その素晴らしいジャンプ力をわが子に観察させるつもりで、それが終わったら元のところに帰すつもりでいたのです。しかし、水の中にいるときですら、あんなに高く跳べるとは予想していなかったし、フェイント攻撃にも巧みに反応するその能力には舌を巻いたのです。

 後で考えてみれば、あれは釣ればかんたんだったのです。子供の頃、針はつけずに糸の先に草を縛って、よくそれでトノサマガエルやツチガエルを釣って遊んだものです。ぱくっと食いつくとそのまましばらく放さないから実際にそれでも釣れる。ルアーでウシガエルを釣る次のような動画が上の「にわにワニ」ついでにYoutubeで見つかりました。これは季節も今頃の映像のようです。

巨大ウシガエルを釣る方法!誰でも簡単ですよ!

 大きいでしょう? 僕が息子とつかまえようとしたのはこれよりもう少し大きい奴でしたが、ああいうやり方では成功しないのです。ついでに言うと、ウシガエルはおたまじゃくしも半端でなくでかいので、僕がウシガエルに初めてお目にかかったのは高校のときの下宿の前の河原ですが、ふつうのおたまじゃくしだと手で押すとすぐに潰れてしまうが、ウシガエルのそれは肉厚で、頑丈にできている。僕は惚れ惚れしながらそれを触ったのをよく憶えています(最初は夜中に聞えるあのウーッ、ウーッという鳴き声がカエルのものだとは到底思えなかった)。

 もう一つ、これは魚の方ですが、ものすごい視聴回数になっているから、人気動画なのでしょう。たしかに、ふつうこんなところでこんなものが釣れるとは思わない。しかし、自然相手ではときたまこういう予期せぬハプニングが起こるのです。

【衝撃】フェリー乗り場の隣で信じられない生物が・・・

 僕も高校のとき、「おまえは魚好きだから、あそこに行けば新鮮な海魚がたくさん食べられる」と親に言われて、もう一つは、休みの度に帰って来られては交通費がかかるので、できるだけ遠くに行かせた方が好都合だということだったようですが、山奥から電車とバスを乗り継いで当時片道5時間はかかる海辺の漁師町の高校に送られたのですが、地元の友達が磯釣りを教えてやるということで、2人で渡船で大きな岩礁の上に送ってもらって、そこで彼が用意してきた釣竿で初めて磯釣りをやったとき、「何じゃ、これは!」と思うようなグロテスクな魚が釣れてびっくりしたことがあります。ググッと引いた感触があったわけでも何でもなく、岩場なので、どこかに引っかかったとしか思えなかったのですが、リールを巻くと、なぜかガリ、ガリという感じで動くので、そのまま巻いていたら、海面に見たこともないような奇怪な姿の魚が姿を見せたのです。ゆうに30センチ以上ある。友達は「イガミだ!」と叫びました。めったやたらと釣れる魚ではなく、姿は醜いがたいへん美味だという。そのとき可笑しかったのは、途中で釣り針を全部駄目にしてしまい、しかし、渡船は午後4時にならないと迎えに来てくれないので、することがなくなり、おなかも減って、岩場にはりついた海苔を二人でせっせと食べたことです。文字どおりの「天然海苔」。

 下宿に持って帰ると、おばさんが大喜びで、これは水炊きにするとおいしいから、今夜はそれにしましょうということで、皆でそれを食べたのですが、ほんとにおいしかった。しかし、これは方言だろうから、正式名は何なのだろうと思って「魚 イガミ」で検索すると、ちゃんとそれがヒットした。下に地方名が出ています。

・ブダイ(Japanese parrotfish)

 僕が海釣りで初めて釣った魚がこれだったのです。姿を見てびっくりするのは当然です。釣れたのはこれよりもっと不細工に見えたのですが、とにかくど派手で原始的な魚に見えた。こんなのがいるのか、という感じだったのです。

 最後はコロナ騒ぎで観光客が減って、ジュゴンたちが喜んでのんびりしているらしいというニュースです。

タイにジュゴン大群、海亀産卵も コロナで観光客減、環境改善

 こういうのを見ると、コロナも悪いことばかりではないなと気が和むのです。ちなみに、世界のサンゴ礁は、このまま温暖化が進んで水温が上がり続けると、あと30年で完全消滅するという話です。アマゾンの密林が消えて平原に変わってしまうのも、たぶんその頃でしょう。海と陸地の生命をはぐくむ豊かな森が同時に消えてしまうのです。そのときは人類も終わってしまうでしょうが、そういう危機感は日本人にはとくに乏しいようです(ほんとは日本の自然も、見た目はきれいでも、昔と違っておそろしく生命の稀薄な世界になってしまっているのですが、気づいている人はどの程度いるのでしょう? この4、50年で激変したのです)。


祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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米国防省、UFO映像を本物と認定

2020.04.28(18:04) 715

 コロナで塾を休みにした関係で、最近僕は世間の人並に割と早寝早起きになって比較的「健康的な生活」を送れるようになっているのですが、今朝ネットのニュースサイトを見ると、目立つところに次のような記事が出ていました。

米国防総省、「UFO映像」3本を公開 正体不明と結論

 3本のうち1本は2004年11月、残る2本は15年1月に撮影された。いずれも白黒の映像で、30~75秒ほどの長さ。物体が海上を高速で飛んだり、空中で回転したりする様子が撮影されている。
 国防総省は声明で「過去に流出した映像の真偽や、映像に続きがあるのかなどの臆測を取り除くために公開に踏み切った」と説明。問題の物体については「依然として正体不明のままだ」と結論付けた。


 この記事に出ているのは「画像」だけで「動画」ではないので、Youtube を足して検索してみると、驚いたことに、「皆さまのNHK」の動画付きニュース記事が出てきました。かねて僕は「全然見ていないのに、勝手に高い視聴料をとりやがって!」と腹を立てているのですが、あの人畜無害、突っ込みゼロで、メディアとして何の役にも立っていないように見えるNHKですら取り上げたというのは、それ自体がニュースかもしれません。

“UFO映像” 米国防総省が公開 “物体が何かは不明”

 この映像をめぐってはこれまで、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズなどが独自に入手したとして伝えていました。
 映像を公開した理由について国防総省は「出回っている映像が本物かどうかや、ほかに何か隠しているのではないか、という人々の誤解を解くためだ」と説明し、写っている物体が何なのかは依然わかっていないとしています。
 アメリカ海軍では長年、正体がわからない飛行物体が目撃された場合、「不可解な現象」として記録に残してきませんでしたが、経験豊富で信頼できる多くのパイロットから目撃情報が寄せられていることから、去年、正式に記録に残すための報告手順を定めたガイドラインを作成しています。
 アメリカではFBI=連邦捜査局も過去にUFOの目撃情報などを調べていたことが明らかになっていますが、地球外の物体が特定されたケースは確認されていません。


 最後の「地球外の物体が特定されたケースは確認されていません」というところが、いかにも「皆さまのNHK」らしいところで、要するに、「世間ではこれをUFOなどと呼んでいますが、たんにこういう不可解なものが撮影されたというだけの話で、これが“地球外の物体”だとは当局も言っていないし、私たちもこれがUFO映像だなどとは決して言いません」ということなのです。じゃあ、何なのだ? 中国かロシアの最新秘密兵器なのか? いや、ですから、不明だと申し上げているわけで、今の人類のテクノロジーではこんな猛スピードで不可解な動き方をする飛行物体はまず考えられないと言っても、それがただちに宇宙人の乗物だとは言えないわけでして、観測気球や自然現象の類、または目の錯覚ではないとしても、それがただちに……。もうええわ、受信料、利子つけて返せよ。

 話を戻して、米海軍はこれをUAP(Unidentified Aerial Phenomena)、「未確認航空現象」と呼んで、世間で「宇宙人の乗物」視されているUFOとは“差別化”をはかっているのですが、長く公式にUFOを否定してきた手前もあって、同じ用語を使うのには抵抗があるのでしょう。flying object(飛行物体)というふうに言ってしまうと、その「物質的な実在性」を認めることになってしまうので、それは避けたい。しかし、そうなるとあれは「霊現象」なのかということにもなって、かえってオカルト風味が強くなってしまうのですが、そこまでは考えていないのでしょう。それが明確な物質現象でないのなら、カメラやレーダーにもそれが把捉されるというのが不可解ですが、量子物理学では物心二元論が成立し難くなっているので、そのうち、何としてもそれを否定したい科学者が、「脳内の幻想が外部の物質世界に投影されて、それが集団幻想のレベルにまで高まった場合、レーダーのような機械装置も反応してしまい、通常の物理現象のような外観を呈することがある」というような説明をしてくれるかもしれません。

 しかし、それはあくまで集団幻想の産物なので、「実際には存在していない」というわけです。それなら、あんたが見ているこの物理世界自体、あんたの肉体も含めて、脳内現象の産物なのでほんとは存在しないのだと言いたくなりますが、こういうのはいくらか高級な議論なので、理解されないかもしれません。絶対的なリアリティの見地からすれば、本当は空間も時間も存在しない(あのカント大先生も「(脳の)先験的な認識形式に規定されているから、通常の理性には“物自体”は認識できない」と言いました)。従って、この物理宇宙自体が二次的な実在性しかもたないと言えるので、森鷗外の「かのように哲学」ではないが、仮の約束として、「実在するかのように」しないと社会生活が営めず、下手するとわけがわからなくなって発狂する人も出てくるので、一応この物理世界は「実在」するものとして扱われるというだけの話なのです。この世があればあの世もあって、かつ、その「あの世」も一つではない。それはそのとき意識がどういう構成体、形態に宿るかによって、それに規定されて認識のあり方、見える世界も異なってくるからで、その意味ではUFOや宇宙人が別次元の世界からの訪問者である可能性もあるわけです。彼らはどのようにしてか、その異次元間通行を可能にするテクノロジーを開発した。映画『アバター』のように、彼らはこの世界にアバターを使って侵入し、従って宇宙船も宇宙人も、それは彼らの本体ではなくて、この物理世界に適合するよう作った乗物や乗員にすぎず、意識の投影によってそれを動かしているのかもしれない。彼らはそこにいるかのように見えるが、実際は違うのです。

 そういうこともありうると僕は思っているので、この謎だらけの現象はそのようにも解釈できるのです。だから、「生命が存在する惑星」を今の物質科学の流儀でこの宇宙で探し回って、それが見つからないから、宇宙人なんてものは存在しないと結論づけても、それは一面的なものでしかなく、「あいつらは頭が悪いな」と彼らは思うかもしれない。

 しかし、異次元宇宙からやってきているのだとすれば、彼らは何のためにそんなことをしているのか? 僕は「宇宙人の侵略」みたいなSFを一種の被害妄想心理の産物と見なして信用していませんが、おそらくそういうつまらないことのために彼らは面倒なことをして訪問しているのではなく、この物質宇宙、ことに地球という惑星には、その中で生物が進化し、それに宿った意識が進歩成長するという重要な意義があって、にもかかわらず、ヒトという地球生物のフロント・ランナーはそれを自覚せず、自然破壊を加速させて、意識にとっての「貴重な体験学習の場」を破壊し、生物が自然な進化を遂げるための期間を急速に縮めている。彼らはそれを憂慮していて、「あんたら、そういうことをやっとったんではあきまへんで」と、関西弁でそう言うかどうかは知りませんが、アラートを発して、「まともな生物としての自覚を促す」作業をやっているのではないかと思われるのです。

 軍事施設周辺でとくに目撃情報が目立つのも、深刻な環境破壊に加えて、核戦争をおっ始めるなんてことになると、人類が自滅するのは自業自得としても、他の生物にとっては傍迷惑この上なく、おそらくそれは宇宙全体、そのメカニズムは不明ですが、異次元の宇宙にまで深刻な悪影響を及ぼして、「宇宙的大惨事」になると彼らは考えているのかもしれません。「万物の霊長」なんて自惚れているが、半端でなくジコチューで頭が悪いこの生物に彼らは手を焼いている(今や火星にまでその魔の手を伸ばそうとしている、何てことだ!)。エイリアンたちの多次元宇宙評議会(地球の「国連」に相当)ではこれまで幾度となくこの「有害な生物」が議題にのぼっていて、「一刻も早く駆除すべきだ!」というタカ派の意見も出ているが、「愚かなのはたしかだが、学習の機会を奪うのはよろしくない」と言う穏健派の意見が今のところは勝っていて、「幸いにしてWKY0028考案のアバターは『グレイ』と呼ばれて、あの攻撃的で未熟な生物の間でも『親しみがわく』として好評を博しており、あれを使うと聞く耳をもつ者もいるようだから、もう少し様子を見ようではないか」ということになっているのではないかと、僕は想像するのです。

 これはかなり説得力のある見方ではないかと、勝手に思っているのですが、どんなものでしょう? 前に僕は「エイリアン・アブダクション現象」を扱った本を訳していると書きましたが、それは準備万端整っているものの、版権申請を行なったというしらせはもらったものの、契約が正式に成立したという連絡はまだ届いていないので、「コロナ休み」の今が編集者とのやりとりには一番好都合なのですが、そこで止まったままです。

 こういうニュースも出ていることだし、早く出せないかなと思うのですが、この段階に来たらもう書いてもいいかなと思うので書くと、それはアラビアのロレンスの評伝でピューリッツア賞を受賞したこともある、ハーバード大学医学部教授(当時)ジョン・E・マックの遺作になった本です。彼の専門は精神医学で、この方面の第一作『アブダクション』は訳が出ていたのですが、十年にわたる研究の集大成と言えるこちらの訳はまだ出ていなかった。日本の出版界の特徴の一つとして、UFO関係、エイリアン・アブダクション(いわゆる「第四種接近遭遇」)研究関連の本は驚くほど翻訳の点数が少ない。低級な冷やかし本の方は訳されているのに、です。それを僕は参考文献一覧の、日本語訳補充作業をしていてあらためて痛感させられたのですが、この問題はたんなる好奇の対象として扱われるべきではない明確な理由があるのです。その訳書が出れば、それがおわかりになるでしょうが、上に冗談めかして書いたことは、それも踏まえてのことです。

 ちなみに、マック教授はこの一連の研究でハーバード大教授の地位を追われそうになりました。そのあたりについては訳者あとがきでかなり詳しく説明しておきましたが、その理由は、彼が直接多くの体験者から面接調査を行なって、ほとんどの人が精神的にも安定した健常者だし、それはたんなる「新たな精神医学的病態(妄想や幻覚)」ではなくて、「何らかの意味でリアルな現実的体験」であることはたしかだとして、真面目に研究しようとしたところにありました。それが保守的な一部のハーバードの同僚たちには不快で、査問委員会にかけるよう大学側に働きかけ、これは現代アメリカ版「異端審問」のようなものだったのですが、そのやり口が姑息だったので、内外から逆批判を浴びて、追放には失敗した。腹の虫がおさまらなかった彼らはその後、若手の女性研究者に中傷本を書かせて、それを大学の出版局から出版した。その中傷本の愚劣さについてもあとがきで触れておきましたが、そちらは日本語訳が先に出ていたので、この訳書はそのあたりの誤解も解くことになるだろうと思っています。

 こういうふうに、日本ではこの方面の研究の紹介の仕方が不十分なだけでなく、アンフェアなかたちにもなっているわけです。頭ごなし「そんな奇怪な現象はありえない」と決めつけている人には何を言っても無駄でしょうが、今は大手メディアにもUFO関連のこういう記事が出るようになり、アメリカ軍当局も「不可解な航空現象」の存在を正面から認めるようになっているのだから、それを幻覚や誤認、妄想の類と決めつけることはもはや困難になった。興味のある方はその訳書が出たらお読み下さい。日本語訳タイトルとしては、これは僕が考えたもので、それが通るかどうかはまだわかりませんが、『エイリアン・アブダクションの深層』を予定しています。実際にその奇怪な現象の背後には何があるのかという「深層」を究明しようとしたものだからです。「こんな変わった話もあるんですよ」といったたんなる漫然たるエピソードの寄せ集めではない。僕はそんなものには興味がないので、それがエイリアンとは無縁に暮らす人たちにも根本的な世界観、人間観の問い直しを迫るものだからこそ訳す気になったのです。その本によれば、エイリアンたちは深刻な環境破壊に非常に心を痛めている。それが人類にとっても自殺行為であることがなぜわからないのか、彼らは憂慮にたえかねて、政治指導者に言っても「安全保障」がどうのといって聞かないので、一般人への働きかけを強化して、「草の根」運動を喚起しようとしているようです(アメリカで一番報告が多いのは、よくも悪くもそれが現代物質文明の中心地だからでしょう)。

 だから、環境保護運動の活動家には、彼らがそれを公に認めているかどうかは別として、アブダクション体験者がかなりの数含まれている。じゃあ、そんな本を頼まれもしないのに訳すおまえのところにもエイリアンは来ているのかって? 「皆さまのNHK」の真似をするようですが、そのあたりはご想像にお任せします。


祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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「コロナ超連休」に思う

2020.04.27(09:15) 714

 先日4月25日から来月6日までの12日間を東京都の小池知事は「ステイホーム週間」と命名したそうですが、その動きは全国規模のものになっているので、田舎でもそこらじゅう休業だらけです。緊急事態宣言の全国拡大を受けて、小中高の公立学校のほとんどはまたもや休校に入っていて、学校から塾通いなども自粛するようにという指示が出ているようなので、すでに一部休講にしていたわが零細塾も、全面休業に踏み切りました。

 今のところ、5月7日から再開予定ですが、緊急事態宣言が解除されるかどうかは疑わしいので、それに合わせて学校が休校を延長したら、それに右へ習えしなければならないので、新規入塾もない(たまに面接の問合せがあっても、今しばらくお待ちいただくしかない)し、まるっきり商売にはなりません。これが7月になってもまだ続くようなら、うちを含めて廃業に追い込まれる同業者は少なくないでしょう。下手に対面授業を続けてクラスター発生なんてことになっては傍迷惑でもあるので、感染者が少ない地域でも自粛せざるを得ない状況(検査が一部しか行われていないので、どこに感染者がいるかわからないのも困る)です。都会では大手はオンライン授業に切り替えているところが多いようですが、それでどの程度学習効果が上げられるかは疑問で、全部がそれで代替できるわけではない。

 感染者が増えていない田舎の学習塾ですらこれです(図書館などは5月末まで閉鎖で、その後も未定という)。町を見て歩いても、飲み屋さんは全面休業、食堂、レストラン、ラーメン屋さんなども休みか時短営業というところが多くなっている(開けていても、客が来ないのでしょう)。ホテルや新幹線はガラガラ、飛行機は便数が8~9割減、長距離バスも運休、イベントはスポーツ関係も、文化的なものも全面中止と来ているので、その影響にはすさまじいものがある。早く終息させないと、コロナ感染による死者よりも、倒産や失業による自殺者の方が多くなってしまうでしょう。アメリカはコロナ感染による死者がすでに5万5千人に達しているそうですが、これに「経済死者」が今後多数加わるだろうことを思うと、世界大戦並の死者数になりかねない(アメリカの場合、コロナの死者数だけですでに朝鮮戦争時の死者数を上回ったという話です)。

 塾教師としては、これで来年の入試がどうなるのかも気になるところで、間が悪いことに、来年からはセンターが廃止されて、ケチのつき通しのあの大学入試新テストがスタートするわけですが、それでなくとも混乱が予想されるのに、そこに「コロナの脅威」が新たに加わったのです。この新型コロナは「熱と湿度に弱い」らしいので、それが正しいとすれば梅雨明けの7月半ばには一応の「終息宣言」が出されると思われますが、それで消えてなくなるわけではないので、冬になると今度は「第二波」に襲われる可能性大です。そうなると入試なんかできる状況にはならないでしょう。効果的なワクチンがそれまでにできていれば大丈夫なわけですが、間に合うのかどうか…(スペイン風邪は1918・19・20年と三年連続で日本でも大流行した。累計感染者数は当時の全人口5500万に対して約2380万、死者数は39万人弱。致死率はなぜか二年目が飛び抜けて高かった)。

 田舎では「感染多発地域」からの流入者を食い止めさえすれば、ここまで用心しなくてもいいのではないかという気もしますが、人の出入りを完全に規制することはできないので、どこかでクラスターが発生すると…ということで、「過剰警戒」的にならざるを得ないのでしょう。始末に負えないのは、このコロナ、潜伏期間中でも他者に感染させる力があるということで、自覚のない「元気な感染者」が意図せず感染を広げてしまう可能性がある。確度の高い検査法があって、それを全員に受けさせ、陽性者はしかるべき期間、全員隔離とでもすれば早い解決が見込まれるのではないかと思いますが、今のところはそれほど検査精度も高くなく、かつ、物理的にも実施は不可能ということになると(日本の場合、それでも検査の絶対数が少なすぎるが)、ひたすら接触を避けて感染者が一ケタレベルにまで減るのを待つしかない、ということになって、こうなるのでしょう。軽症者が85%なんて数字もありますが、かかった人の話を記事などで読むと、一様に「きつかった」と言っているようなので、インフルエンザよりはるかに重篤な症状が出るのはたしかなようです。あの「習近平のポチ」と綽名されるテドロス事務局長(インターネットの辞任要求署名が100万に達した)のおかげですっかり信用を失ってしまったWHOによれば、根拠ははっきりしないが、致死率はインフルエンザの10倍だとか。また、一度感染して抗体ができても、それはいわば「不完全な抗体」で、また罹患するリスクがあるのだという。

 ついでに言うと、「武漢ウイルス研究所元凶説」がアメリカを中心に再び注目されるようになっているようです。WHOはむろん、これを強く否定しており、あれは「動物由来であることは明白」だと言っていますが、反論にはなっていない。誰もそうでないとは言っていないからで、その「動物由来のウイルス」を使って実験していたところが、研究者が未熟で、管理も杜撰だったから流出してしまったのではないかと疑われているわけです。遺伝子操作というのは「無から有を作り出す」のではなく、「自然のもの」を素材に、その一部を組み替えるなどして行なうのだから。中国は、しかし、武漢のウイルス研究所への立ち入り調査を頑なに拒んでいる。外部に知られるとまずいことがそこにはたくさんあるのではないかと、WHOがどう言おうと、人々は疑うのです。これは法廷用語でいう reasonable doubt であって、「道理にかなった疑問」と言えるでしょう。次のような記事もありました。

WHOもテドロスも、そして中国も「詰み」だ…米政府発表の重大な意味

 この記事にどの程度信憑性があるかはわかりませんが、筋は通っている。中国ではすでに、武漢市民が「政府は危険な伝染病だという事実を認識した後も、それを隠蔽し、市民に知らせなかったから家族が感染して、ロクな治療も受けられずに死んだ」として訴訟を起こす動きが出ているという話です。むろん、一党独裁下の中国で裁判所がそのような訴訟を認めるわけはないので、却下は必至ですが、「こんな理不尽なことがあるか!」という怒りが渦巻いているのでしょう。また、習近平政府はいかなる理由によるのか、しばらく事態を傍観し、武漢封鎖に踏み切る際にも、富裕層の市民がその前に脱出する時間的余裕を与えたと見られています。それでなければこれほど感染が拡大することはなかったわけですが、こうしたことを含む一連の中国政府の対応をテドロスは絶賛したので、「習近平の飼い犬」と呼ばれるのもむべなるかな、です。「パンデミックにはならない」なんてボケたことも、彼は言っていたはずです。事実はこうなった。

 今後注意しなければならないのは、中国はテドロスの母国エチオピアなど貧しい国々に多額の投資をして、衛星国、属国を増やそうとしているのみならず、WHOのような国際機関にまで手を伸ばし、そこの長や重要メンバーに裏金や便宜を供与して手なずけ(テドロスの場合、事務局長選で中国が当選するよう支援したと言われる)、都合のいい下部機関に変えようと目論んでいるらしいことです。今回はテドロスの三文役者ぶりが際立ったため、完全に失敗したわけですが、「公正中立」の外観を取るそうした国際機関をスポイルして自国に好都合なアナウンスをさせることには大きなメリットがあると考えているのでしょう。むろん、国際機関の信用性や真の国際協力の進展という観点からして、こういうのは最悪の破壊工作ですが、経済大国化したあの巨大な独裁国家は、そういうことも戦略の一つにしているのではないかということです(国家権力と中国の一般庶民とを同一視するべきではありませんが)。今の中国は「成功した、巨大な北朝鮮」みたいなもので、その情報統制と監視国家ぶり、人権蹂躙のさすまじさには驚くべきものがある。そのあたり、日本は中国のこうしたやり口を批判するアメリカ側にはっきりついた方がいい。そして台湾や香港の味方をした方がいいので、習近平の顔色を見すぎないよう気をつけるべきです。ほんとはおたくのやることには納得しかねているんですがねえ…というところをチラチラ見せた方が交渉上も賢明でしょう。迎合すると舐められるだけ(コロナで右往左往させられている今も、中国軍は各所で領海・領空侵犯を続け、むしろそれを活発化させているとのこと)。そういう腹芸の出来る政治家が今の日本にどれくらいいるのか、心許ない気はしますが。

 ついでのついでに、北朝鮮のあの「偉大な将軍様」についても、「重体説」が流れたりしているようです。「世界から最も死去が望まれている残忍な独裁者」として、彼の右に出る者はいないと思われますが、130キロのあの肥満体ではどうせ長生きはできないので、「ポスト金正恩」についての憶測記事が多数見られます。またガセネタかもしれませんが、遠からずその日は来るとして、ミサイル発射と自国民の処刑虐殺しか能のない男ではなく、もう少しマシな後継が決まってくれればと思います。

 話があちこち飛びましたが、そういうわけで僕もヒマになっているので、この時間を利用して、もう一冊新たな翻訳を手掛けておこうと思ってそれに着手しかけています。内容的には面白く、「最悪の世界を生きる人たちのための幸福論」といった趣の本なので、一定の需要はあるだろうと踏んでいるのですが、そのまま訳したのでは難読すぎて売り物にはならない本なので、いったん一通り訳した後、かなりの部分で内容は変えずに別の日本語文体に移し替える作業(意訳のレベルを超える)をしないといけないだろうなと思っていて、手間がふつうの本の倍かかりそうなので、気が重く、作業は遅々として進まないのですが、これが今の自分にできる最大限のことだと思って、自分を叱咤しています。「どんな時間にも使い道はある」という言葉があるそうですが、強いられた「コロナ巣ごもり」の、それが僕なりの時間活用法です。

 子供たちも、夏休みはお盆休みを除いて今年はなくなりそうですが、3月2日の全国一斉休校以来、2ヶ月以上通常授業ができない状態(連休明け以後も続けばなおさら)になっているので、その程度では追いつかない。宿題はたくさん出ているようですが、僕が子供ならやらずに遊んでしまうと思うので、自学自習の習慣がある子供と、それ以外とで、ずいぶん学力差がついてしまうでしょう。受験生の場合、とくにそうです。ある塾生いわく、「もういっぺん同じ学年をやり直せばいい」そうですが、たしかによい考えながら、下がつかえているので、そうもいかないでしょう。来年の入試ができなければ、2学年分一緒に受験ということにならざるを得ないが、大学側の都合上も、定員を倍にすることはできず、そうなると再来年の入試は激烈な競争倍率になってしまう。効果的なワクチンが早期に開発され、あるいは封じ込めに成功して、無事入試が行われることを祈るしかありませんが、そうなればなったで、長すぎるコロナ休暇をうまく活用できたかどうかの差が顕著に出てしまうわけです。今の子供はぜんたいに読書量が不足しすぎて、それが国語力、学習力の低下にモロにつながっているところがあるので、本もできるだけたくさん読んどけばいいと思いますが、うまく自己管理して、時間を有効活用して下さい。


祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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これでトランプも終わりか?

2020.04.21(12:29) 713

 ウイルスは突然変異のスピードも速いので、いま世界で流行している新型コロナもアジアとヨーロッパでは型が違うそうですが、アメリカでは次の記事にもあるように、感染者74万人、死者4万人を超えるという悲惨なことになっているようです(当然、まだこれで終わりではない)。日本の場合には、基本的に重篤な症状の感染者と、それに対する濃厚接触者しか検査をしていないので、相変わらず実数は把握できないままなので、確認されているよりずっと多いはずですが、それでもそこまで悲惨なことにはなっていない。これは“アジア型”の方がウイルスの性質が“温厚”なせいなのかも知れず、今後の解明が待たれますが、アメリカの場合には「トランプによる人災」の側面が強くて、“トランプ流”のいい加減な対応がかかる事態を招いたと非難されているようです。それは大統領選にも大きな影響を及ぼすだろうということで、アメリカはコロナ禍のおかげで「トランプの悪夢」からは解放されることになるかもしれない。

米国を悲惨なコロナ感染国にしたトランプ大統領「再選」の可能性

 最初に指摘されている、トランプの科学や医療福祉軽視は、日本もかなりの程度共通していると言えるので、それは次のような記事を見てもわかります。

医療従事者の「悲痛すぎる声」が映す崩壊の現実

 最後のページにはこう書かれています。

 パンデミックの際に感染防止の最前線となる医療現場に対し、厚生労働省はずっと“合理化”を求めてきた。2019年9月には、地域医療構想推進を名目に「具体的対応方針の再検証を要請する」として、424の公立・公的病院名を公表した。多くの医療関係者はこれを「再編・統合の示唆」と受け止めている。2020年1月には追加・修正があり、対象病院数は約440に膨らんだ。労組側によると、対象として名指しされた病院の中には、新型コロナウイルスのような感染症に対応する「感染症指定病院」が24病院も含まれているという。

「考え方として、国立の病院は(緊急時の対応として)あれやこれをやりなさい、と命じられる。独立行政法人として、ちゃんと役割を果たせ、みたいなことを言われるんです。例えば、北朝鮮からミサイルが飛んできたときはこう、大地震が来たらこう、とか。ところが、それにつながる財政的な裏付けはなく、ずっと(予算を)切られてきた」


 こういうのは、この前の記事でも書いた、安倍の有害かつ役立たずの「官邸官僚」の一人でもある、和泉洋人首相補佐官が“愛人”の厚労省大臣官房審議官を伴って、観光旅行がてら、「京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授に、研究予算打ち切りの最後通牒を突きつけに行っていた」という文春スクープのあの事件ともつながってくるのですが、文科省も、国立大を独立行政法人化して以降、予算を削りに削って、「このままでは日本からノーベル賞受賞者は一人も出なくなってしまうだろう」と言われるほどの科学・学問研究現場の窮状を作り出しているのと軌を一にしているわけです。そしてこうしたことの背景には、財務省の「削れるものは何でも削れ!」という姿勢がある。

 しかし、そういうことをとやかく言い始めると話が長くなるので、トランプに話を戻しましょう。無為無策のトランプのせいで状況は一気に悪化した。

 3月31日の会見ではそれまでの考えを改め、「新型コロナは季節性インフルエンザより断然リスクが高い」と述べ、「この流行で10万人から24万人もの米国人が死亡する恐れがある」と警鐘を鳴らした。
 それにしても「ウイルスはすぐに消えてなくなる」と言った舌の根も乾かないうちに「最大24万人の死者」とは、驚くべき変わり様である。大統領の発言や対応がこれだけコロコロ変わっては、国民は何を信じたらよいのかわからなくなってしまうだろう。最近の世論調査で、米国人の約6割が「大統領の言うことを信頼できない」と答えていることもうなずける。


 前回紹介した記事にもあったように、世界の主要国でコロナで支持率を下げたのは安倍首相ただ一人で、トランプも少しは支持率を上げたのですが、それがごく僅かなものであったのは、こういうのが関係しているわけです。

「彼(トランプ氏)は思いやりと共感性を示すことができません。この2つの価値観を持ち合わせていないのでしょう。コロナ危機は彼がずっと言い続けてきた“タフな指導者である”ことを示すチャンスでしたが、結局、何をしましたか? 見事に失敗しました」

 というあたり、(トランプ氏)を(安倍氏)に変えてもそのまま違和感なく通りそうですが、民主党はバイデンに一本化され、信頼感のアピールに成功しつつあるので、

「トランプ大統領の支持率の低さと相まって景気後退となれば、再選は非常に難しくなるでしょう。特に大不況ともなれば、大統領の支持率はさらに低下し、民主党候補が地滑り的な勝利を収める可能性もあります」(アルジャジーラ、2020年3月20日)

 という見立てが成り立つ、というのがこの記事の主旨です(何度も引用が出てくるガーディアンはイギリスの新聞――あのブッシュ・ジュニア当選の時も、その不正な集計を暴く記事を載せたのはガーディアンで、しかし、アメリカの新聞はそれに同調しなかったので、そのままになってしまった――なので、アメリカの新聞でそういうところが十分報じられているのかという疑問はちょっとありますが)。日本の場合、野党は四分五裂したままで、とくに立憲民主党の不人気が著しいので、野党に政権が移る可能性はなさそうですが、「安倍退陣」は確実だろうと見られるので、トランプ退陣となればなおさら、トランプとの仲の良さをアピールしてきた安倍には出番がなくなる。政権が民主党に変われば、かえってそれはマイナスになるのです(安倍はオバマとも全く合わなかった)。

 ちなみに、トランプの滅茶苦茶ぶりは、次のような記事にもよく出ています。

コロナ抗議デモ拡大、トランプが反抗をけしかけ「ミシガンを解放せよ」

 アメリカの一部の州では、新型コロナウイルス感染抑止のための「自宅隔離」や「外出禁止」などの厳しい措置に対する抗議デモが広がっている。そしてドナルド・トランプ大統領がそれをけしかけている、とメリーランド州のラリー・ホーガン知事(共和党)は批判した。

 というのですが、

 一刻も早く感染抑止措置を解除しアメリカ経済を再起動したいトランプは17日、「ウイルスより失業が怖い」と、マスクも社会的距離を確保することもせずにデモを行う人々に対し、「ミネソタを解放しろ」、「ミシガンを解放しろ」、「バージニアを解放しろ」と連続で応援のツイートをした。
「多くの抗議デモが行われ、知事たちはうろたえただろう」と、トランプは後に語った。「他人にああしろこうしろと命令される必要がない人間もたくさんいるのだ」


 ここまで来ると、誰しも唖然とせざるを得ないので、完全な狂人です。彼は元々 mob(暴徒・群衆)の代表として登場し、機能不全に陥ったアメリカ政治を背景に不幸にして大統領に当選してしまった男ですが、その下劣さ、醜悪さが全開になってしまったのです。たしかにこれでは、よほどのことがないかぎり再選は難しい。

 ついでながら、トランプはWHOへの拠出金も出さないと言い出し、それは中国べったりで公平性も何もない、あの人相からして卑しげなテドロス事務局長に対する感情的怒りの表明としてはよくわかりますが、コロナが武漢のウイルス研究所から出た疑いがあるので、それを調べさせると言っているのも、感情的八つ当たりの側面があるのでしょう。

 僕も、前に書いたように、あれは管理が杜撰な武漢のウイルス研究所から漏出した疑いがあると今でも思っていますが、そういうのは専門家の調査に任せるとして、中国はこれに激しく反発し、最近は「これは使える!」と思ったのか、エイズのことまで持ち出すようになっています。

【北京時事】中国外務省の耿爽副報道局長は20日の記者会見で、トランプ米大統領が新型コロナウイルスの拡散で中国政府の責任を問う構えを見せていることについて、「エイズは最初に米国で発見されたが、米国に責任を追及した者はいるのか」と反論した。
 耿氏は2009年に北米から世界的に流行した新型インフルエンザにも言及し、「米国は誰かに賠償したのか」と強調。その上で「中国もウイルスの攻撃を受けた被害者であり、加害者ではない」と語った。


 しかし、中国政府は世界から全く信用されていない。データが疑わしいと言われ続けて、たまらず武漢の死者数を1.5倍に「修正」したが、「ほんとはもっとずっと多いだろう」と思われているし、事態を認識してからも一週間も情報を隠蔽して封鎖措置を取らず、封鎖の際も時間的余裕を与えて500万もの市民の脱出を許し、世界中にコロナを拡散させた責任はどうなのだと、情報が自由に流通する国ではふつうに思われている(中国の情報統制は北朝鮮並で、ひどすぎる)。そういうことをやっておいて、後で「うちの見事なやり方を見習いなさい。これからはわが国が援助して助けてあげましょう」と胸を張っても、「おまえが言うな」と言われるのは当然なのです。だから、

【ベルリンAFP時事】ドイツのメルケル首相は20日、新型コロナウイルスについて「最初の話から中国がもう少し透明性を持ってくれていたら、この問題を学ぶ上で全世界の人々にとって、もう少し良い結果になっていたと思う」と述べた。ベルリンで記者会見して語った。

 ということになるので、フランスのマクロン大統領も、自身がコロナに感染したイギリスのジョンソン首相も、「中国政府の言うことは信用できない」と口を揃える羽目になったのです。こうした中国不信は、コロナ終息後の国際的な経済関係にも深刻な影を落とすことになるでしょう。それが習近平政権の屋台骨を揺るがす可能性もある。

 結局このあと、どういうことになるのか? 終息のめどはまだ全く立っておらず、「100年に一度の危機」になることはたしかで、どんどん悪化する経済を背景に、隠れていた相互不信が露わになって、国際政治的にも一触即発の危険がもたらされる可能性が大です。「雨降って地固まる」で、それがおかしな政治指導者の追放につながって、まともな政権担当者が増えてくれればいいが、政情不安定は無責任なデマゴークが跳梁跋扈する温床となることが多いので、下手をすると事態を一層悪化させることにもなりかねない。一般有権者の民度と良識、成熟度が問われることになりそうです。


祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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愚かな君主はいつも間違った参謀をえらぶ

2020.04.19(14:37) 712

 おとといですが、こういう記事が出ていました。

日本の安倍政権だけが「コロナ危機で支持率低下」という残念さ

「通常、国難時には支持率は上がるものだが、日本は例外」として、なぜ日本の安倍政権だけ支持率が下がってしまったのかを分析しているのですが、その答は「安倍政権は『究極のKY』だから支持率低下する」というもので、

  実は「非常時」を強調し、支持を呼びかけるレトリックは安倍首相が得意としてきた論法でもある。北朝鮮のミサイル問題や少子化などを「国難」と呼び、野党を「国民と与党の共通の敵」と印象付けることで、自身のリーダーシップをアピールしてきた。
 そして今、人類共通の敵に立ち向かうという、真の「国難」にあって、まさにその指導力が問われているが、どういうわけか急速に求心力を失っている。
 誠に残念なことである。狡猾な指導者であれば、この危機を支持率上昇の機会として存分に活用し、人心操作にも成功しているだろうが、現政権があえてそうしないのは、ただ単に「できない」からなのだろうか。
 第3次世界大戦に匹敵するともいう危機的な状況で、国民は船長不在の航海を余儀なくされている。今回の危機の難しさは、敵であるウイルスは目に見えず、むしろ人々の恐怖や不安という感情との戦いとなっている点にある。
 つまり、威嚇や脅しや経済制裁などの「力」が全く役に立たず、これまでのやり方は全く歯が立たないのだ。求められるのは、きめ細かでスピーディーな対策、そして人々の心に寄り添うコミュニケーション力である。
 ところが、安倍首相はこれらがからっきし苦手だ。心に寄り添うコミュニケーションができない。英語では空気が読めないことをTone deaf(音痴)、Out of touch(音信不通)と表現するが、寄り添うどころか、逆に神経を逆なでする施策や言動に、国民はあきれ果てている。「なんでわかってくれないの」「これじゃない」。その悲鳴が連日、国中でこだましているように感じられる。


 ご尤も、という感じで、どんな政策を取っても万人の賛成を得ることはできませんが、そんな次元の話ではない。例の466億かけたアベノマスクのみならず、ぶざまにも土壇場で急遽撤回されることになった「貧窮家庭にのみ30万給付(ズルをさせないように厳格な審査付き)」案にしても、「遅すぎる」と非難された緊急事態宣言(そのくせ、その前には時期的に必要性が疑わしい全国学校一斉休校要請――「三密」の度合いが強い学童保育はそのままという矛盾したおまけ付――を行なった)にしても、当初の習近平に遠慮しすぎた中国からの渡航禁止の逡巡にしても、医療従事者用のマスクその他の必需品の確保を行なおうとしていなかった(だから民間に雨合羽の寄付を求める自治体まで出た)ことにしても、「やってる感をアピールするだけの無駄なパフォーマンスのみ多くて、実質的な援助になりそうなことは何もしていない。緊急事態の認識そのものがあるのか?」と言われてしまうような「KY対応」が続出したのです。

 元々彼にはその傾向があって、上の記事にも出てくる「北朝鮮のミサイル問題」(あの傍迷惑でアホな国は今も飛ばしていますが)でも、「Jアラート」なんて、音がやかましいだけで何の役にも立たないサイレンを鳴らしたりしていたのです。憲法改正に利用したいがためにそんな無駄な騒ぎ方をしているだけなのだろうと、当時僕は観念右翼らしいその「危機感の演出」の仕方を笑いましたが、元々実際的な「危機対応能力」なんてあるのか疑わしかったのが、ここにきてその「KY度」が究極レベルにまで高まったのです。

 国民の苛立ちは、彼の「KY女房」のアッキーの若手芸能人を集めた「私的桜を見る会」や、オカルト医が主催した団体の大分県宇佐市の「宇佐神宮」への参拝事件によってさらに強められた。笑えるのは、この神社参拝も、元から予定が入っていたのではなく、

「どこでツアーをお知りになったのかは分かりませんが、昭恵さんから『コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ行こうと思っていたんです。宇佐神宮へは前から行きたかった。私も参拝していいですか』とご連絡をいただきました。ツアーそのものには参加しておらず、参拝だけ合流した形です」(主催者のドクター松久氏談 文春記事より)

 というものだったらしく、国会でこの問題を追及された夫は、「その件は把握していたが、問題はない」と苦しい弁明に終始せざるを得なかった。要するにアッキーは、「コロナで予定が全部なくなっちゃったので」と言うが、どうしてそうなったのかという理由そのものを理解していなかったのです。

 この前日には、安倍首相が記者会見して、「現状は依然として警戒を緩めることはできません」「感染拡大の防止が最優先」「全国津々浦々、心を一つに、正にワンチームで現在の苦境を乗り越えていきたい」と国民にコロナウイルス対策の重要性を訴えていた(同上)

 にもかかわらず、これなので、それを知った国民は、今の若者風に言うと「脱力感ハンパない」ということになったのです。緊急事態どこ吹く風で、アッキーの頭の中は「うららかな春風」が吹いているのです。コロナなんて、愛を送ればへっちゃらです(アッキー談)。

 考えてみれば、「アッキー問題」は不評を極めた消費税値上げにも関係していたので、コロナ問題でそれはどこかに行ってしまったが、あれで日本経済は「深刻なリセッション」に入りかけていたという意見が多い。それにコロナが追い打ちをかける結果になったのですが、あれも森友問題で安倍が財務省に大きな借りを作ったのが遠因していると見られているので、火元はアッキーなのです。アッキーは森友学園の用地不正取得問題にモロに関係していた。安倍が「私や妻が関係していたのなら議員も総理も辞める」と大見得を切ったものだから、その関与の事実をもみ消すために佐川が数次にわたる文書改竄を命じ、近畿財務局の赤木俊夫さんはそれを苦にして自殺した。財務省にはそうして「政権を守った」借りを作ってしまったので、時期的にどうかと思われたのに、消費税率アップに同意せざるを得なかった。そう見られているのです。

 アッキーは耳に痛い忠告は何も聞かない人で、この前の記事に引用した文にもあったように、ノーテンキなくせに「打たれ弱い」ので、ちょっときついことを言うと、「すぐに出ていってしまう」らしく、それでまたヤケ酒を飲んで問題でも起こされると困ると、夫の安倍首相は何も言えなくなってしまうのでしょう。また、一晩寝ると前に起こした問題のことをすっかり忘れてしまうので、失敗が教訓にならないという話でした。攻撃的にならないだけまだマシとはいえ、良家の出来の悪いお嬢様の見本みたいなものです。

 この前の非難殺到の「星野源コラボ安倍首相くつろぎ動画」については、並外れたKYぶりからして、あれも出所はアッキーだろうとこの前書きましたが、「官邸官僚の案」だったという有力説があり、さっき列挙した不評の元となった案や対応も、ほとんど全部が「官邸官僚」の進言に基づくものだったと言われています。ということは、彼ら官邸官僚、安倍が依存するブレーン自体が並外れたKYなのだということになって、暗記秀才の成れの果てであるトップ官僚の頭の悪さが際立つことになるのですが、それは根拠のない噂ではないようです。たとえば、次の時事通信の記事。

揺らぐ1強、力学変化 コロナで混迷、安倍政権

 背景には、危機対応の要だった菅義偉官房長官が重要政策決定から「外されている」(自民党閣僚経験者)ことや、政府・与党の連携が十分機能していないことがあるとみられる。
 これまでは菅長官が公明党の支持母体である創価学会幹部とのパイプを生かし、同党との調整役を担ってきた。公明党関係者は現金給付をめぐる迷走に「菅長官と学会幹部のパイプは機能していなかった。首相が周辺とだけで決めた結果だ。第1次政権と同じだ」と断じた。
 不評を買う布マスク2枚配布も含め、首相の対応は経済産業省出身の秘書官ら「官邸官僚」が主導。一斉休校など事前に与党への根回しがないケースも目立ち、与党側は不満を強めている。
 自民党内には「秘書官が首相日程を絞り、若手議員はなかなか会えない。首相の感覚がどんどんずれていく。役人だけで物事を決めている」(石破派ベテラン)との不満も。閣僚経験者は「首相は菅長官ではなく、官僚の言うことしか聞かなくなっている」と語った。


「経済産業省出身の秘書官ら『官邸官僚』」と言えば、その代表は今井尚哉・首相補佐官兼秘書官ということになるのでしょうが、あの給付金の件、学校一斉休校はこの今井案、アベノマスクと例のコラボ動画は今井の一の子分の佐伯耕三・首相秘書官の案だったという説明が、次のビジネス・ジャーナルの記事には出ています(ちなみに今井も佐伯も「国家官僚の王道」たる東大法学部の出身)。

安倍首相のコロナ対策迷走の元凶は「今井補佐官」だった…マスク2枚配布、現金給付混乱

 そして先の記事と同じ指摘が行われているので、

 昨年来、官邸内では安倍首相と菅義偉官房長官に隙間風が吹いている。ポスト安倍をめぐる暗闘や菅氏の側近2人の大臣辞職もあり、菅氏の存在感低下とともに、官邸内で今井補佐官の鼻息が荒くなっている。
 今回のコロナ対策のような「危機管理」は本来、官房長官マターだが、安倍首相は担当大臣に西村康稔経済再生担当相を就けた。西村氏も経産省(旧通産省)出身である。
「コロナ対策では、あらゆることが今井補佐官の旗振りの下で動いている。今井補佐官は元経団連会長の今井敬氏の甥っ子。安倍首相と違わぬ上級国民ですから、庶民の感覚などわからないのでしょう」(自民党関係者)


 という話で、苦労人で叩き上げの菅官房長官を遠ざけて、お坊ちゃま首相とお坊ちゃま官僚の「上級国民」だけで物事を決めているから、「究極のKY対応」になってしまうのだという指摘なのです。

 この「菅官房長官との軋轢」はだいぶ前から伝えられていますが、原因が何なのかは僕は知りません。ただ、ありそうなことだと思うのは、「お坊ちゃまヤンキー」の安倍は、野党に批判されるたびに逆上したり、品位ゼロの野次を飛ばしたりすることからもわかるように、批判や忠告に驚くほど耐性のない人間なので、官房長官から諫言されることがあって、それで気を悪くして、「あんたが大将」みたいにホイホイしてくれる官邸官僚べったりになったのかもしれません。官僚にしてみれば、うまくおだてれば安倍のような政治家は使いやすい。自分の権力欲も満足させられるのです。アッキーと違って安倍は批判されるとムキになって攻撃するというところがあるが、批判や諫言に耐性がないという点は「甘やかされた良家の子女」らしく夫婦共通なのです。

 それで安倍は、「安倍チルドレン」と呼ばれる金魚のフン議員たちと、その弱点につけ込んでこれを操ろうとする高級官僚に取り囲まれるうちに、「イエスマン以外入るべからず」の意思決定システムを“完成”してしまい、その弱点が今回の「コロナ対応」で致命的なかたちで出てしまったと見ることができるわけです。

 菅官房長官の方は、安倍から遠ざけられたという以上に、「こいつはもう駄目だ」と見切りをつけてしまったのでしょう。だから、官房長官として相変わらず記者会見はやっているが、官邸官僚の言いなりの安倍をそのままにして、助けようとはしなくなった。政治家としての実力と議員間の信望は面倒見のいい苦労人の菅の方があるから、その影響は大きい。官邸官僚のヨイショの中で、安倍は見識なく彼らの思いつきに翻弄されてKY対応を続けることになり、今では「安倍にくっついていても何もいいことはない」と考える自民党議員が大半になってしまった。馬鹿を見たのは禅譲を期待して中途半端な追従姿勢に終始してきた岸田文雄で、元はイケメンだの温厚だのと言われてかなりの人気があったのに、今では総理になる目はほとんどなくなった。あれだけ主体性なく優柔不断だと厳しさを増す世界・国内情勢に対処する能力はないと、一般有権者にも見放されてしまったのです。

 だから「安倍退陣」へのカウントダウンはすでに始まっているということですが、すでに安倍自身がもう政権を放り出して、アッキーと一緒にどこかへ行ってしまいたい心境でしょう。とにかく早く楽になりたい。しかし、そうすると「第一次安倍政権のときと全く同じだ」と言われてしまうので、無理して何とか持ちこたえないといけない。憲法改正も、東京オリンピックももうどうでもいい、一通り「コロナが終息した」と言える段階までは持ち応えないと、「歴代最長にして最無能の政権」として歴史に記録されてしまう。それだけは何としても避けたいというのがホンネでしょう。総理退任後もキング・メーカーとして力をもち続けるなんて野望は、もはや完全に潰えたのです。

 それは日本にとっては幸いなことだと、かねて安倍政権の体質を嫌っていた僕は思いますが、教訓的なのは「参謀は注意して選ばなければならない」ということです。昔の王様には諫言もいとわぬ有能な忠臣は片っ端から遠ざけたり殺したりして、私利私欲で動くおべっか側近で固めて、彼らは国事はそっちのけの権力闘争に明け暮れるので、国家は傾き、その大混乱の中で王自身が暗殺の憂き目に遭う、なんてことが珍しくありませんでしたが、今の民主国家では命を奪われる危険まではないとしても、みじめで不名誉なかたちでの退陣を余儀なくされる羽目になるのです。むろん、国民はそのとばっちりを食って苦しむ。

 強いリーダーシップは取れるが、度量が広くて、公平で、異見にも耳を傾け、下々の民の痛みをよく知ることのできる政治家――そういう人に、次期総理は決まってもらいたいものです。「アッキーの夫」みたいなのはもういらない。でないとこの国に明日はなく、「日はまた昇る」ではなく、地平線の底に沈んだままになってしまうでしょう。

【追記】これを書いた翌日、次のような記事が出ていました。なるほどという感じです。

菅官房長官 安倍首相との関係微妙で「やってられるか」状態か

https://www.news-postseven.com/archives/20200420_1557058.html


祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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  2. 米国防省、UFO映像を本物と認定(04/28)
  3. 「コロナ超連休」に思う(04/27)
  4. これでトランプも終わりか?(04/21)
  5. 愚かな君主はいつも間違った参謀をえらぶ(04/19)
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