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アルマゲドン? すでに起きているのでは…

2021.05.28(14:32) 834

 耄碌したじさまがいつまでも権力を手放したがらず、老害を垂れ流して社会や組織の健全さと自浄能力を失わせるのは、何も日本にかぎった話ではないようで、次の発言は有名人たちからも激しい批判の対象になっています。

IOC最古参委員パウンド氏また爆弾発言 アルマゲドン以外は五輪やる 大会中止「基本的に選択肢としてない」

 このアルマゲドン、日本ではふつう「ハルマゲドン」と表記されますが、英語では Armageddon (発音はアーマゲドンが近い)なので、今回はそのままカタカナに移したのでしょう。これはいわゆる「善と悪の最終戦争」で、世間的な意味の善悪ではなく、根源的な善と悪の力の間で行われる決戦だと、僕は理解しています。ついでに、手元にあるCOD(コンサイス・オックスフォード英語辞典)の定義を紹介しておくと、新約聖書に出てくる言葉の意味として、the last battle between good and evil before the Day of Judgement.となっています。つまり、「最後の審判の日の前に善と悪との間で行われる最終戦争」のことです。

 こういうのは、「善も悪も所詮は相対的なものにすぎんのじゃ、ムニャムニャ」の日本人には割と理解されにくいもので、これは西洋的な二元論宗教から出てきたものです。二元論が最も顕著なのはゾロアスター教とマニ教ですが、キリスト教もイスラム教も、この仲間です。最も根源的なものは善ですが、後のどこかの段階で悪が発生して、いずれにせよ両者は今の世界の出現以前から存在するリアルなフォースまたはエネルギーと理解されている。だからどちらも、リアリティの度合いから言えば、この世界よりも“根源的”なので、それはただの観念にすぎないものとは思われていないのです。僕流に説明しておけば、ですが(大体、デビルや、サタンの訳語に使われた「悪魔」という言葉は本来仏教のもので、お釈迦様の伝記には悟りを妨げようと彼がしつこくつきまとった話が書かれていますが、そこでも悪魔はリアルな実体、霊として登場するのです。いつも失敗して肩を落として去ってゆく姿はいくぶんユーモラスですが)。

 IOCは「カネの亡者だ」と批判されていますが、会長のバッハはじめ、幹部たちがロクな面相をしていない。「人間、四十を過ぎたら自分の顔にも責任をもたねばならない」と言ったのはリンカーンですが、ハートのなさがその顔ににじみ出ていて、言ってることにまるで人間味がないのも面相と一致しているのです。「平和への願い」も「アマチュア精神」もクソもない、スポーツを食い物にする国際運動会団体になり下がっているのは明らかで、それは彼らが“悪の使い走り”であることをよく示しています。

 もう一つの悪は、むろんアホな日本政府です。前首相の安倍は、東北大震災、福島原発事故の余韻もまださめやらぬ頃、IOCの総会で「アンダーコントロール」と言ってのけた。「これのどこが一体アンダーコントロールなんだ!」と日本人でも心ある人たちは憤りましたが、「ここは一つ景気づけにパーッと」と、国民の目を目の前の現実から逸らせて、お祭り騒ぎでそれを忘れさせようとしたのです。結果、五輪関係の各種工事で、建設資材は高騰するわ、労働者は足りなくなるわで、東北の復興はかえって遅れることになり、あのときの国民の脱原発への思いは、今の五輪反対より強かったのですが、それも完全無視され、いつの間にか再稼働に舵を切って、何事もなかったかのように元に戻ってしまった。まだ原発事故の後始末は見通しすら立っていませんが、それには天文学的な費用がかかるので、オリンピックの比ではありません。

 それで誘致に成功して、浮かれ騒いでいたところにこのコロナで、延期してカネがさらにかかった上に、去年とは比較にならないほど事態は悪化しているのに、よりにもよって政権は安倍よりさらに無能で頑迷なガースーに移っていて、「何としてもやる」と言い張り、事ここにいたっているのです。これは天の見地からすれば「バチが当たった」のであり、何度でも言いますが、福島原発事故が「関東壊滅」の大惨事に至らなかったのは、稀に見る僥倖のためで、それに感謝して居ずまいを正すのがまともな人間のすることであったのに、逆の軽薄な愚行に走って、このようなお粗末な結果になってしまったのです。裏で画策している悪魔(その恐るべき本体の顔を見た者は誰もいない、と『異端カタリ派の哲学』の著者、ルネ・ネッリは書いていますが)にしてみれば、それによって生じた国民の分断、混乱、悲鳴や絶望はしてやったりの快感そのもので、「破滅へのプレリュード」としては申し分のないものでしょう。

 もちろん、世界的には臨界点に差しかかっている地球温暖化や環境破壊、それに伴う発展途上国での飢餓や難民化、今や悪魔の一の弟子にまで成長した共産党独裁国家、習近平中国の暴走など、同時進行で数えきれないほどの“悪魔プラン”が進行中なのです。要するに、「アルマゲドンでもないかぎりは」ではない、それはすでに始まっているのです。悪魔の使い走りにすぎないパウンドにはその自覚がないだけの話。

 そこらへん、現代文明人の鈍感さには驚くべきものがあって、今は専門家と名のつく人は大量にいて、それぞれのタコツボの中であれこれ言っているのですが、その専門の話もしばしばいい加減な上に、トータルに全体を見る視点が欠けている。何より感じる力が鈍磨しているのは深刻で、それがなまじあると神経衰弱になったり、うつになったり、深キョンのように適応障害になったりするのです。こういう状況があと二十年も続いたとすれば、元気なのは超鈍感な馬鹿だけになり、馬鹿が集まってもロクなことにはならないから、悪魔の地上支配・破壊戦略はサクサクと順調に進み、人類は断末魔の状況を迎えるでしょう。つまり、the Day of Judgement が現実のものとなるのです。

 だからパウンドに言ってやりたいのは、「アルマゲドンはすでに始まっている。だから馬鹿なこと言っていないでさっさと中止しろ」です。

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