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「こんにちは、ガースーです」で炎上する菅総理の悲哀

2020.12.12(18:22) 784

「ほんまかいな?」と思われるような、次のような記事がありました。

菅首相“ガースーです”挨拶に「無神経の極み」と批判殺到

 試しにYoutube を当たってみると、問題のその冒頭部分が出てきました。

菅総理「皆さんこんにちは、ガースーです。」ニコニコ生放送 20201211

 ということで、ニコニコしているのは、ニコニコ放送だからなのかもしれませんが、絶妙のタイミングでコロナ速報のテロップが流れてしまい、それには「東京 新たに595人感染」とあります(その後も増えて、今日12日は621人で過去最多を更新)。そうなると、「笑ってる場合か!」という突っ込みが入るのは避けられないので、「この状況下で笑顔あり得ない」「コロナ患者が生死をさまよい、医療従事者が休日返上で必死な時に、国民を舐めてるとしか思えない」といった型のごとき非難コメントがここだけでなく、他にもあふれることになってしまったわけです。

「パンケーキおじさん」に続く“親しみやすさ路線”を狙ったものでしょうが、官房長官時代のあの望月衣塑子記者への憎悪丸出しの対応や、学術会議問題での「人事については説明できない」という、「オラの胸先三寸で決めるんだべ。文句言うな!」という意味以外には解釈のしようがない言葉とは違いすぎるわけで、ただただ薄気味が悪いだけ、という感想を僕などはもってしまうのですが、こういうのは菅シンパには受けると思っておられるのでしょうね。しかし、いくらかタイミングが悪すぎた。

 菅総理というのは、これまで見てきてよくわかったのですが、その反知性主義に似合わず、というかむしろそれゆえに、非常にプライドの高いお方です。批判的言辞には我慢できず、いったん言い出したことは状況がどうなっても、途中でまずかったとわかっても、頑固にそれに固執して、外野の反対が大きくなればなるほどいよいよ依怙地になるタイプです。Go To トラベルなんて、元々あれは観光利権が大きく絡んでいて、菅総理にとっても、彼を総理の座へと導いた二階にとっても、観光業界には大事なスポンサーがいるので、税金を流し込んで彼らを利するため、それを「国民が望んでいること」という論理にすり替えて始めたことでしかないと思います(たんに観光地を助けるだけなら直接補償すればいい)が、不要不急の人の移動が増えれば感染拡大に手を貸してしまうことになるのは当然と思われますが、今さら中止すると自分が「反対派の圧力に屈した」ように見え、そのような屈辱は耐えがたいので、「エビデンスがない」と言って、続けるしかなくなっているのでしょう。政策的合理性より、自分のメンツが優先されるのです。

 この手の人たちには批判は逆効果です。あくまで「自主的に判断して中止した」と言えるような状況を作って差し上げるのが大切なのです。「おまえらが反対するからやめるのではない、政策への支持が大変強く、継続への要望も大きいが、“にもかかわらず”、状況を主体的に判断して、いったん完全中止するという決断を“私が”したのだ」と言えるような雰囲気にしてあげないと、やめられないのです。

 こういうのは女子中高生あたりに言わせれば、「めんどくさ~」ということになるのですが、オヤジにはそういうめんどくさい、ウザい人間が多いのです。犬も食わないプライドだけが命で生きているのですから。そこを「思いやって」あげないといけない。「パンケーキおじさん」と呼ばれて鼻の下を長くしているようなオヤジにかぎってそうなのです。

 しかし、この政権というのは、学術会議任命拒否問題と言い、このゴー・ツー何とか問題と言い、どうして「なくもがな」の余計なことをして勝手に窮地に陥っているのでしょうか? 本格的な政策の部分が話題になることは少ない。他には官僚に書いてもらった答弁の棒読みが話題になるくらいです。今後の外交がどうなるのかといったこともほとんど話題にのぼらない。まあ、これからが腕の見せどころだ、ということなのかもしれませんが、彼の場合、裏で行う密室交渉が専門というイメージが強すぎるので、外交の表舞台で活躍する姿はかなり想像しにくいのです。タイプは全く違いますが、「花がない」という意味では、海外から「Zenko, who?(ゼンコーって誰)」と言われたあの鈴木善幸元総理と似ている。二人とも妙に目がショボショボしていて、オーラに乏しいのです。

 だからそれを何とかしたくて、「こんにちわ、ガースーです」なんてやってるのか? たぶんそうなのでしょうが、それは補いになるより、むしろ間が悪すぎて炎上の原因になったりしているわけで、密室政治や恫喝政治を本領とする政治家だと見ている人たちには、彼のニコニコ迎合作戦はかえって薄気味の悪さを募らせるだけになってしまうのです。そもそも菅政権は、思想も理念も何もない、政局だけで動く二階という老寝業師の裏工作によって成立した政権で、その出自の悪さがあの不透明すぎる学術会議問題にもモロに出たという感じなので、やはりああいうやり方が災いしているのかなという気がします。正々堂々の論戦を戦わせた上でオープンに新総裁を選ぶというかたちでの仕切り直しを、自民党は早めにした方がいいでしょう。「人事のことは説明できない」なんてあたりまえみたいに言う感覚の政治家は、民主主義国家においては表看板にはできない種類の政治家なのです。裏にいても政治プロセスを不透明にして害になることの方が多いので、ほんとは杉田のじさまや二階と一緒に引退していただくのが一番かと思いますが。

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