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いかにも安倍政権らしい、わけのわからない展開

2020.05.22(16:50) 725

 一体どうなっているのかと、首を傾げた人が少なくないでしょう。黒川東京高検検事長を次期検事総長にするために違法に定年を延長し、さらにそれを事後正当化するために、改正公務員法案に幹部検察官の裁量定年延長制規定を紛れ込ませ、かえってそれが世間のさらなる怒りを招いて、国会でも野党の徹底抗戦に遭遇し、安倍政権は今国会での成立を断念したのですが、今度は公務員の定年延長法案自体、「公務員の優遇のしすぎ」という批判があるということで、廃案にする意向を政府は示しているという。公務員の組合組織を支持基盤にする立憲民主党(巨大労組を頼みにするから、かえって国民的支持が広がらない)にすれば、「ちょっと待ってくれ…」と言いたいところでしょう。

  しかし、よく考えてみれば、そうした改正案そのものが「不要不急」だったので、「まとめて廃案」になっても多くの国民は何ら痛痒を感じないでしょう。働きに対して給与が高すぎる高齢公務員を増やすぐらいなら、若者をその分多く雇った方が明らかに社会のためだからです。薄給の公務員の非正規が増えているのも、人件費削減のためで、その理由の一端は中高年公務員の高給のためなのです。どう見ても社会的公正の要請とは一致しない。退職金もたっぷりあることだし、年金支給年齢まで、働きたければ非正規に準じる待遇で働けばいいので、それ以上は欲のかきすぎです。

 けれども、今頃になってそんなことを言うくらいなら、コロナ騒ぎの折も折、こんなクソ法案、初めから出さなければよかったのだということになるわけで、安倍政権はその程度のこともわからないアホの集まりなのか、ということになってしまいます。国会議員をやらせている意味自体がなさそうなので、ほんとにこの国は終わっている。安倍首相自身、今後自分にいいことは一つもなさそうなので、早く総理をやめたい一心でしょう。一年延ばした東京オリンピックも、それで開催できなければ中止(招致運動に始まって、これまでどれほどの巨費を費やしてきたことか)だという話だし、例の憲法改正も、「安倍政権下ではやらせない」という有権者が大半なので、何もかもどうでもよくなりかけているはずです。あのアベノマスク(再来年ぐらいには届くのか?)なんて、末代までの笑いものです。女房のアッキーに足を引っ張られるのにも疲れた。それでもまだ愛想を尽かさないところからして、よほどアッキーには惚れているのだろうから、引退後、『愛の不条理について』というような本でも書いたら体験に裏打ちされた説得力があって、売れるかもしれません(300万で代筆を引き受けるので、よかったら安倍首相にお伝えください。「感動的」なものに仕上げる自信あり)。とにかく、彼の政治家としての賞味期限は完全に過ぎてしまった。

 話はまだこれで終わらないので、今度は禁じ手連発で守ろうとしたその黒川検事長がコロナの緊急事態宣言下、産経新聞の記者2人、朝日の元記者1人と、産経記者の自宅で長時間“3密”の賭け麻雀に興じていたという話が週刊文春にすっぱ抜かれて、辞表を提出する羽目になったのです。それで、後任には名古屋高検検事長、林真琴氏を充てる予定だという。これ、検察側は元から林氏を東京高検検事長に推していて、次期検事総長にするつもりだったのが、安倍官邸の横槍で東京高検は黒川氏になり、しかし、稲田検事総長が辞任要請に応じないというので、無理に黒川氏の定年を延長し、7月末が63歳の誕生日の林氏より後まで居座らせておいて、強引に稲田検事総長の跡目にするつもりだったわけでしょう? ところが、この黒川賭け麻雀事件で、そうした策謀が全部水の泡になり、最初の検察側の希望のとおり、林次期検事総長が濃厚になったのです。要するに、人騒がせなロクでもないことばかりして、結局それは何の意味もなかったことになるわけです。上の公務員法改正案と全く同じ。

 こういうの、何と言えばいいのでしょう? 愚劣・お粗末の2乗で、おいそれとは言葉が見つからない。何もかも意味のないことばかりだったのです。この前も書きましたが、このままでは黒川検事総長は世論の反発があってとうてい無理な情勢になっていました。黒川氏は官邸が総長就任を要請しても固辞するだろうと見られていた。そこで官邸は、お友達メディアの産経新聞関係者を使って、文春にこの件をリークさせたのではないか? そしたら、黒川氏本人の資質の問題にして、やむを得ず切ったということにでき、就任を断られて自分のメンツが潰れることは避けられると考えたのでしょう。森法相、より正確には安倍官邸が下した処分は「訓告」という最も軽いものだったそうですが、それは退職金を満額もらえるようにして、黒川氏に恩を売ろうとするものです。だから、辞めても後で具合の悪いことを暴露したりするなよ、と。

 姑息なのは、林氏を後任に持ってきて、その後検事総長に就任という流れにして、当初の検察の希望通りにすることによって、「だから、ボクやアッキーや、自民党にあんまりキツいことしないでね?」という検察へのメッセージを発したことです。検察を怒らせたままでは、とことんやられかねない。1億5千万の破格の選挙資金を安倍官邸が出した河合案里は逮捕直前だし、森友事件再捜査の機運も高まっているなどのことからして、安倍の「ボクちゃんの、ボクちゃんによる、ボクちゃんのための政治」の暗部が次から次へと暴かれかねない。首相退任後、安倍が逮捕されるという韓国政治並のことも起きかねない。最近不仲が伝えられる菅官房長官と黒川氏はべったりで、黒川定年延長はむしろ菅氏の意向が大きかったのではないかと言われますが、この件では仲良く安倍・菅の利害が一致して、「あの麻雀狂いのことをリークして、仕方なくこうなりましたということにしよう」という密談があったか、失点続きの例の「官邸官僚」たちが、「今度はうまく行きますよ」ということで、リークを具申したのかもしれない。それなら、じゃああの無理な定年延長は何だったんだということになりますが、そこまでは知恵が回らないのです。

 全くもって救いがたい政権です。33%まで下がった支持率が3割を切るのは時間の問題で、この際打てる手は何でも打とうと死にもの狂いなのかもしれません。前文科省事務次官の前川喜平氏は、「黒川氏は安倍官邸に何か弱みを握られているのではないか?」と言っていましたが、海外のカジノ通いや、賭け麻雀がそれだったのかも知れません。しかし、もう利用価値がなくなったので、それをリークしてご本人に詰め腹を切らせることにしたのです。

 森友事件で公文書改竄を指示した佐川は結局惨めなことになったし、黒川氏も不名誉なかたちで辞表を提出するよう仕向けられた。政権を自ら盾となって守ろうとした“忠臣”の末路がそれだというのは皮肉なことです。黒川氏の場合、賭け麻雀程度で、破廉恥な少女買春の類でなかったのだけはまだマシですが、この政権に仕えると、後がロクなことにならない。ノーテンキなアッキーは、自分がしでかした数々のロクでもないこと(おかげで自殺者まで出た)はきれいに棚に上げて、営業休止要請で自分の経営する居酒屋UZUが赤字で、小池東京都知事の休業補償が不十分だと文句タラタラだという話ですが、こういうのと、安倍、麻生、菅などの“黒い政治家”たちは何のお咎めもなしに無傷で窮地をすり抜けるのでしょう。その周りには切られたトカゲの尻尾がたくさん散らばっている。よく見るとそれはトカゲではなくて、生きた人間なのですが。他にも罪もないのに汚名を着せられかけた人たちがたくさんいるわけです。それだけの犠牲を払ってこの政権が成し遂げた功績というのは一体何なのか? 忖度行政、お友達で固めた情実政治、罪は全部下におしつけて責任はまるでとらないリーダー学。要はモラル・ハザードを社会全般に行き渡らせたというだけではなかったのか? 東京オリンピックがこれで中止になれば、莫大な財政支出も全部パーになる。戦後最長政権の、それが実態だったのです。いまどきの若者ふうに言えば、国民としては「脱力感半端ない」ということになるでしょう。

“失言美魔女大臣”こと森雅子法相は続投を命じられたそうですが、官邸に代わって汚れ役を最後まで務めなさいということで、彼女もトカゲの尻尾の一つ、アベ政治の犠牲者の一人なのかもしれません。ご本人にその自覚があるかどうかは知りませんが。

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祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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