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「検察飼い慣らし法案」見送りに思う

2020.05.18(15:26) 723

 自民は秋の国会に再提出するつもりらしいので、完全に潰すまでまだ安心はできませんが、世論の猛反発と、検察OBの相次ぐ反対の意見書提出で、コロナ騒ぎで支持率が低下したところにこれでは政権がもたないと、「見送りの検討」に入ったそうです。

 朝日は、安倍政権にとっては「衝撃的」であろう、次のような世論調査の結果を載せています。

検察庁法改正「反対」64%内閣支持率33% 朝日調査

「反対64%」は少ないように見えますが、賛成は15%で、内閣支持層でも「賛成」は27%しかないというのだから、全く支持されていないわけです。しかも、「検察庁法改正案を巡っては、芸能人らがツイッターなどで相次いで意見を投稿し、話題になっている」が、そうした動きに「関心がある」と答えた層では、「検察庁法改正案への賛成は10%にとどまり、反対は79%に達した」というのだから、何をかいわんやです。

 この問題に関しては、前回書いた“安倍応援団”の長谷川氏のようなトンチキ擁護論もありますが、検察OBまで強い反対を表明しているのはなぜなのか? 同じ朝日に次のようなまとめ記事があって、有料になっていますが、ポイントは無料で読める「問題は定年年齢の引き上げではない」というところを読めばわかるので、

異例の抗議なぜ続出?検察庁法改正案、論点オールまとめ

 検事総長や次長検事、検事長は内閣が、検事正は法相が、「公務の著しい支障が生じる」として、必要と判断すれば〔その定年を延長し〕最長3年とどまれる。
 政権に都合の良い幹部をポストにとどめ、不都合なら退職してもらう人事ができる余地が生まれる。容疑者を裁判にかける起訴の権限をほぼ独占する検察官の「自主独立」が脅かされ、「政権への忖度(そんたく)が生まれかねない」(枝野幸男・立憲民主党代表)ことが、危うい法案とされるゆえんだ。


 というところにあります(カッコ内は日本語がヘンだから補ったもの)。たとえば、政権与党の汚職やスキャンダルが発覚して、検察がこれを捜査していたとして、それを指揮していた検察幹部が定年で引退になったら「公務の著しい支障が生じる」から、「もう少しとどまって闇を徹底的に暴いてください」なんてその政権が言うわけはない。そういう幹部はさっさと辞めさせ、森友事件みたいに、総理夫妻に追及の手が及びそうになったら、それを防止して、「トカゲの尻尾切り」で決着をつけるような指揮を取ってくれる幹部のみ、定年を延長するのです。それは捜査を担当している現場検察官たちにとっては「妨害」でしかない。

 類稀なる悪法だというのがわかりますが、安倍応援団の法匪(ほうひ)なら、こう言い訳するかもしれません。「いや、『余人をもっては代え難い』という言葉もあるように、これは真に有能な検察指揮官を定年を超えて活動してもらうために新設した規定なのだ」と。その「善意」をあなた方はどうして疑うのか、というわけです。

 これは裏を返せば、「それなら年齢が下の検察官は無能揃いなのか?」ということになってしまうでしょう。他に代わりができる有能な検察官がいないから、続けて指揮を取ってもらう必要が生じる場合が出てくる、ということなのだから。

 対検察で「権力の善意」など信じる馬鹿はいませんが、仮にそれを容認したとしても、そういう理屈になるのです。検察を馬鹿扱いし、国民を舐めているとしか言いようがない愚劣な新規定で、ほんとにこの政権はロクなことをやらないなと、いくらかでも世間がわかっている人は誰でも思います。そういうクソ法案を、この政権はコロナのドサクサ紛れ、提出して、成立させようと目論んだのです。どこまで社会を腐らせれば気が済むのか。

 それでも政権の支持率がまだ33%もあるということ自体、日本人のお人よしさ加減をよく示すもので、こういう人を小馬鹿にした規定は全部削除させないといけないでしょう。秋になったら政権はすでに交代しているかもしれず、それが望ましいが、新政権はそれをやるべきなので、そうしなければまた総スカンを食らわしてやる必要があります。

 最後に、以下は本日18日に「元東京地検特捜部長ら検察OB38人が18日に公表した意見書」の全文です。これは熟読に値するので、要点がそこに全部書かれている。自民はこれに反論できないなら、潔く撤回すべきでしょう。

【意見書全文】特捜OB「法改正、失礼ながら不要不急」

 とくに注目すべきは次のくだりです。

 そもそも、これまで多種多様な事件処理などの過程で、幹部検察官の定年延長の具体的必要性が顕在化した例は一度もありません。先週の衆院内閣委員会でのご審議を含め、これまで国会でも具体的な法改正の必要性は明らかにされていません。今、これを性急に法制化する必要は全く見当たらず、今回の法改正は、失礼ながら、不要不急のものと言わざるを得ないのではないでしょうか。法制化は、何とぞ考え直していただきたく存じます。

 さらに、先般の東京高検検事長の定年延長によって、幹部検察官任命に当たり、政府が検察の意向を尊重してきた人事慣行が今後どうなっていくのか、検察現場に無用な萎縮を招き、検察権行使に政治的影響が及ぶのではないかなど、検察の独立性・政治的中立性に係る国民の疑念が高まっています。


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