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長谷川幸洋氏の言い分に対する疑問

2020.05.17(06:47) 722

 前回「セクト主義」言論について書いたら、“安倍応援団”の先生による「あれは左翼の謀略だ」という次のような論が出ていました。一見尤もらしいが、「それは違うでしょう」と言っておきたいと思います。

【ニュースの核心】無関係な「黒川人事」と「検察庁法改正」で騒ぐ左派… 無垢な著名人を操った野党やマスコミは罪深い

 そもそも、定年延長を定めた改正検察庁法案が今国会で成立したとして、施行されるのは「22年4月1日」である。これは、検事長らにも適用される国家公務員法改正案の附則第1条で事前に決まっている。
 そうだとすれば、黒川氏は改正法施行までには、65歳を過ぎて退任してしまうので、いずれにせよ、総長就任の可能性はなくなってしまうのだ。つまり、検察庁法の改正と黒川氏の就任問題は、まったく関係ない。
 大体、法律に基づく制度改革と検察庁人事の話をごっちゃにして議論する方がおかしい。


 果たしてそうでしょうか? 黒川東京高検検事長を無理に定年延長したのは、彼が2月生まれで、同期で、法務省側が次期検事総長候補と考えていた林真琴・名古屋高検検事長は7月30日生まれだったからです。両者はそのとき定年の63歳に達する。それで、稲田・現検事総長は今年7月中に勇退して、後を林氏に譲るだろうと見られていたのを、官邸がそうはさせまいと黒川氏の定年を延長して、林氏に先に定年を迎えさせ、黒川検事総長を誕生させようとした。僕はそのように理解していますが、これにはたぶん異論がないでしょう。しかし、黒川氏が“政権の守護神”視されていたことから、それは安倍政権のよからぬ企みだと、批判の声が続出したのです。

 たしかに「黒川氏は改正法施行までには、65歳を過ぎて退任してしまう」が、これが話のすり替えにすぎないのは、その法改正によって黒川検事総長を誕生させようとしているとは、批判する側も言っていないことです。このあたりは一種の印象操作なので、「ほら、こういう法改正を前々からやるつもりでいたんですよ。だから、今回の黒川検事長定年延長はいわばその先取りにすぎなかったんです」と言って、そのゴリ押しを事後正当化する狙いがあったということです。その程度のことは、わかりきった話ではありませんか?

 だから「まったく関係ない」どころか、大いに関係あるのです。利口ぶっていい加減なこと、言いなさんな。「なぜ、国家公務員の定年を延長するのか、と言えば、民間と同じく年金支給開始年齢が引き上げられるからだ。検察官だけ定年延長しないとなったら、彼らだって労働者なのだから、怒るだろう」というのもおかしいので、この前も書いたように、検察官はその気さえあれば、全員弁護士になれる。ふつうの公務員とは違うので、それを同列に扱うことはできない。それは全く「不要不急」の法改正と言えるので、一括してそれを通そうというのは、黒川定年延長問題を上の印象操作で事後正当化する意図に発したものとしか思えない。そういう文脈は無視してこういう形式論を立て、「野党や左派マスコミ」を「ためにする議論」と非難するのは、僕が前回言った「セクト主義」以外の何ものでもないでしょう。世間を惑わせているのは、一体どっちなんですか?

かねて「著名人」には左派ファンが多いと知ってはいたが、私は「無垢な(?)彼ら」を操った野党やマスコミの方が罪深い、と思う。

 妙な「上から目線」でそうのたまうのですが、問題の全体構造を見ていないのは、「専門家」を自任するあなたの方ではありませんか?
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祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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