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愚かな君主はいつも間違った参謀をえらぶ

2020.04.19(14:37) 712

 おとといですが、こういう記事が出ていました。

日本の安倍政権だけが「コロナ危機で支持率低下」という残念さ

「通常、国難時には支持率は上がるものだが、日本は例外」として、なぜ日本の安倍政権だけ支持率が下がってしまったのかを分析しているのですが、その答は「安倍政権は『究極のKY』だから支持率低下する」というもので、

  実は「非常時」を強調し、支持を呼びかけるレトリックは安倍首相が得意としてきた論法でもある。北朝鮮のミサイル問題や少子化などを「国難」と呼び、野党を「国民と与党の共通の敵」と印象付けることで、自身のリーダーシップをアピールしてきた。
 そして今、人類共通の敵に立ち向かうという、真の「国難」にあって、まさにその指導力が問われているが、どういうわけか急速に求心力を失っている。
 誠に残念なことである。狡猾な指導者であれば、この危機を支持率上昇の機会として存分に活用し、人心操作にも成功しているだろうが、現政権があえてそうしないのは、ただ単に「できない」からなのだろうか。
 第3次世界大戦に匹敵するともいう危機的な状況で、国民は船長不在の航海を余儀なくされている。今回の危機の難しさは、敵であるウイルスは目に見えず、むしろ人々の恐怖や不安という感情との戦いとなっている点にある。
 つまり、威嚇や脅しや経済制裁などの「力」が全く役に立たず、これまでのやり方は全く歯が立たないのだ。求められるのは、きめ細かでスピーディーな対策、そして人々の心に寄り添うコミュニケーション力である。
 ところが、安倍首相はこれらがからっきし苦手だ。心に寄り添うコミュニケーションができない。英語では空気が読めないことをTone deaf(音痴)、Out of touch(音信不通)と表現するが、寄り添うどころか、逆に神経を逆なでする施策や言動に、国民はあきれ果てている。「なんでわかってくれないの」「これじゃない」。その悲鳴が連日、国中でこだましているように感じられる。


 ご尤も、という感じで、どんな政策を取っても万人の賛成を得ることはできませんが、そんな次元の話ではない。例の466億かけたアベノマスクのみならず、ぶざまにも土壇場で急遽撤回されることになった「貧窮家庭にのみ30万給付(ズルをさせないように厳格な審査付き)」案にしても、「遅すぎる」と非難された緊急事態宣言(そのくせ、その前には時期的に必要性が疑わしい全国学校一斉休校要請――「三密」の度合いが強い学童保育はそのままという矛盾したおまけ付――を行なった)にしても、当初の習近平に遠慮しすぎた中国からの渡航禁止の逡巡にしても、医療従事者用のマスクその他の必需品の確保を行なおうとしていなかった(だから民間に雨合羽の寄付を求める自治体まで出た)ことにしても、「やってる感をアピールするだけの無駄なパフォーマンスのみ多くて、実質的な援助になりそうなことは何もしていない。緊急事態の認識そのものがあるのか?」と言われてしまうような「KY対応」が続出したのです。

 元々彼にはその傾向があって、上の記事にも出てくる「北朝鮮のミサイル問題」(あの傍迷惑でアホな国は今も飛ばしていますが)でも、「Jアラート」なんて、音がやかましいだけで何の役にも立たないサイレンを鳴らしたりしていたのです。憲法改正に利用したいがためにそんな無駄な騒ぎ方をしているだけなのだろうと、当時僕は観念右翼らしいその「危機感の演出」の仕方を笑いましたが、元々実際的な「危機対応能力」なんてあるのか疑わしかったのが、ここにきてその「KY度」が究極レベルにまで高まったのです。

 国民の苛立ちは、彼の「KY女房」のアッキーの若手芸能人を集めた「私的桜を見る会」や、オカルト医が主催した団体の大分県宇佐市の「宇佐神宮」への参拝事件によってさらに強められた。笑えるのは、この神社参拝も、元から予定が入っていたのではなく、

「どこでツアーをお知りになったのかは分かりませんが、昭恵さんから『コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ行こうと思っていたんです。宇佐神宮へは前から行きたかった。私も参拝していいですか』とご連絡をいただきました。ツアーそのものには参加しておらず、参拝だけ合流した形です」(主催者のドクター松久氏談 文春記事より)

 というものだったらしく、国会でこの問題を追及された夫は、「その件は把握していたが、問題はない」と苦しい弁明に終始せざるを得なかった。要するにアッキーは、「コロナで予定が全部なくなっちゃったので」と言うが、どうしてそうなったのかという理由そのものを理解していなかったのです。

 この前日には、安倍首相が記者会見して、「現状は依然として警戒を緩めることはできません」「感染拡大の防止が最優先」「全国津々浦々、心を一つに、正にワンチームで現在の苦境を乗り越えていきたい」と国民にコロナウイルス対策の重要性を訴えていた(同上)

 にもかかわらず、これなので、それを知った国民は、今の若者風に言うと「脱力感ハンパない」ということになったのです。緊急事態どこ吹く風で、アッキーの頭の中は「うららかな春風」が吹いているのです。コロナなんて、愛を送ればへっちゃらです(アッキー談)。

 考えてみれば、「アッキー問題」は不評を極めた消費税値上げにも関係していたので、コロナ問題でそれはどこかに行ってしまったが、あれで日本経済は「深刻なリセッション」に入りかけていたという意見が多い。それにコロナが追い打ちをかける結果になったのですが、あれも森友問題で安倍が財務省に大きな借りを作ったのが遠因していると見られているので、火元はアッキーなのです。アッキーは森友学園の用地不正取得問題にモロに関係していた。安倍が「私や妻が関係していたのなら議員も総理も辞める」と大見得を切ったものだから、その関与の事実をもみ消すために佐川が数次にわたる文書改竄を命じ、近畿財務局の赤木俊夫さんはそれを苦にして自殺した。財務省にはそうして「政権を守った」借りを作ってしまったので、時期的にどうかと思われたのに、消費税率アップに同意せざるを得なかった。そう見られているのです。

 アッキーは耳に痛い忠告は何も聞かない人で、この前の記事に引用した文にもあったように、ノーテンキなくせに「打たれ弱い」ので、ちょっときついことを言うと、「すぐに出ていってしまう」らしく、それでまたヤケ酒を飲んで問題でも起こされると困ると、夫の安倍首相は何も言えなくなってしまうのでしょう。また、一晩寝ると前に起こした問題のことをすっかり忘れてしまうので、失敗が教訓にならないという話でした。攻撃的にならないだけまだマシとはいえ、良家の出来の悪いお嬢様の見本みたいなものです。

 この前の非難殺到の「星野源コラボ安倍首相くつろぎ動画」については、並外れたKYぶりからして、あれも出所はアッキーだろうとこの前書きましたが、「官邸官僚の案」だったという有力説があり、さっき列挙した不評の元となった案や対応も、ほとんど全部が「官邸官僚」の進言に基づくものだったと言われています。ということは、彼ら官邸官僚、安倍が依存するブレーン自体が並外れたKYなのだということになって、暗記秀才の成れの果てであるトップ官僚の頭の悪さが際立つことになるのですが、それは根拠のない噂ではないようです。たとえば、次の時事通信の記事。

揺らぐ1強、力学変化 コロナで混迷、安倍政権

 背景には、危機対応の要だった菅義偉官房長官が重要政策決定から「外されている」(自民党閣僚経験者)ことや、政府・与党の連携が十分機能していないことがあるとみられる。
 これまでは菅長官が公明党の支持母体である創価学会幹部とのパイプを生かし、同党との調整役を担ってきた。公明党関係者は現金給付をめぐる迷走に「菅長官と学会幹部のパイプは機能していなかった。首相が周辺とだけで決めた結果だ。第1次政権と同じだ」と断じた。
 不評を買う布マスク2枚配布も含め、首相の対応は経済産業省出身の秘書官ら「官邸官僚」が主導。一斉休校など事前に与党への根回しがないケースも目立ち、与党側は不満を強めている。
 自民党内には「秘書官が首相日程を絞り、若手議員はなかなか会えない。首相の感覚がどんどんずれていく。役人だけで物事を決めている」(石破派ベテラン)との不満も。閣僚経験者は「首相は菅長官ではなく、官僚の言うことしか聞かなくなっている」と語った。


「経済産業省出身の秘書官ら『官邸官僚』」と言えば、その代表は今井尚哉・首相補佐官兼秘書官ということになるのでしょうが、あの給付金の件、学校一斉休校はこの今井案、アベノマスクと例のコラボ動画は今井の一の子分の佐伯耕三・首相秘書官の案だったという説明が、次のビジネス・ジャーナルの記事には出ています(ちなみに今井も佐伯も「国家官僚の王道」たる東大法学部の出身)。

安倍首相のコロナ対策迷走の元凶は「今井補佐官」だった…マスク2枚配布、現金給付混乱

 そして先の記事と同じ指摘が行われているので、

 昨年来、官邸内では安倍首相と菅義偉官房長官に隙間風が吹いている。ポスト安倍をめぐる暗闘や菅氏の側近2人の大臣辞職もあり、菅氏の存在感低下とともに、官邸内で今井補佐官の鼻息が荒くなっている。
 今回のコロナ対策のような「危機管理」は本来、官房長官マターだが、安倍首相は担当大臣に西村康稔経済再生担当相を就けた。西村氏も経産省(旧通産省)出身である。
「コロナ対策では、あらゆることが今井補佐官の旗振りの下で動いている。今井補佐官は元経団連会長の今井敬氏の甥っ子。安倍首相と違わぬ上級国民ですから、庶民の感覚などわからないのでしょう」(自民党関係者)


 という話で、苦労人で叩き上げの菅官房長官を遠ざけて、お坊ちゃま首相とお坊ちゃま官僚の「上級国民」だけで物事を決めているから、「究極のKY対応」になってしまうのだという指摘なのです。

 この「菅官房長官との軋轢」はだいぶ前から伝えられていますが、原因が何なのかは僕は知りません。ただ、ありそうなことだと思うのは、「お坊ちゃまヤンキー」の安倍は、野党に批判されるたびに逆上したり、品位ゼロの野次を飛ばしたりすることからもわかるように、批判や忠告に驚くほど耐性のない人間なので、官房長官から諫言されることがあって、それで気を悪くして、「あんたが大将」みたいにホイホイしてくれる官邸官僚べったりになったのかもしれません。官僚にしてみれば、うまくおだてれば安倍のような政治家は使いやすい。自分の権力欲も満足させられるのです。アッキーと違って安倍は批判されるとムキになって攻撃するというところがあるが、批判や諫言に耐性がないという点は「甘やかされた良家の子女」らしく夫婦共通なのです。

 それで安倍は、「安倍チルドレン」と呼ばれる金魚のフン議員たちと、その弱点につけ込んでこれを操ろうとする高級官僚に取り囲まれるうちに、「イエスマン以外入るべからず」の意思決定システムを“完成”してしまい、その弱点が今回の「コロナ対応」で致命的なかたちで出てしまったと見ることができるわけです。

 菅官房長官の方は、安倍から遠ざけられたという以上に、「こいつはもう駄目だ」と見切りをつけてしまったのでしょう。だから、官房長官として相変わらず記者会見はやっているが、官邸官僚の言いなりの安倍をそのままにして、助けようとはしなくなった。政治家としての実力と議員間の信望は面倒見のいい苦労人の菅の方があるから、その影響は大きい。官邸官僚のヨイショの中で、安倍は見識なく彼らの思いつきに翻弄されてKY対応を続けることになり、今では「安倍にくっついていても何もいいことはない」と考える自民党議員が大半になってしまった。馬鹿を見たのは禅譲を期待して中途半端な追従姿勢に終始してきた岸田文雄で、元はイケメンだの温厚だのと言われてかなりの人気があったのに、今では総理になる目はほとんどなくなった。あれだけ主体性なく優柔不断だと厳しさを増す世界・国内情勢に対処する能力はないと、一般有権者にも見放されてしまったのです。

 だから「安倍退陣」へのカウントダウンはすでに始まっているということですが、すでに安倍自身がもう政権を放り出して、アッキーと一緒にどこかへ行ってしまいたい心境でしょう。とにかく早く楽になりたい。しかし、そうすると「第一次安倍政権のときと全く同じだ」と言われてしまうので、無理して何とか持ちこたえないといけない。憲法改正も、東京オリンピックももうどうでもいい、一通り「コロナが終息した」と言える段階までは持ち応えないと、「歴代最長にして最無能の政権」として歴史に記録されてしまう。それだけは何としても避けたいというのがホンネでしょう。総理退任後もキング・メーカーとして力をもち続けるなんて野望は、もはや完全に潰えたのです。

 それは日本にとっては幸いなことだと、かねて安倍政権の体質を嫌っていた僕は思いますが、教訓的なのは「参謀は注意して選ばなければならない」ということです。昔の王様には諫言もいとわぬ有能な忠臣は片っ端から遠ざけたり殺したりして、私利私欲で動くおべっか側近で固めて、彼らは国事はそっちのけの権力闘争に明け暮れるので、国家は傾き、その大混乱の中で王自身が暗殺の憂き目に遭う、なんてことが珍しくありませんでしたが、今の民主国家では命を奪われる危険まではないとしても、みじめで不名誉なかたちでの退陣を余儀なくされる羽目になるのです。むろん、国民はそのとばっちりを食って苦しむ。

 強いリーダーシップは取れるが、度量が広くて、公平で、異見にも耳を傾け、下々の民の痛みをよく知ることのできる政治家――そういう人に、次期総理は決まってもらいたいものです。「アッキーの夫」みたいなのはもういらない。でないとこの国に明日はなく、「日はまた昇る」ではなく、地平線の底に沈んだままになってしまうでしょう。

【追記】これを書いた翌日、次のような記事が出ていました。なるほどという感じです。

菅官房長官 安倍首相との関係微妙で「やってられるか」状態か

https://www.news-postseven.com/archives/20200420_1557058.html
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祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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