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「病気」の韓国、「独裁」強化の中国

2019.06.13.17:06

 トランプのアメリカと、金正恩の北朝鮮はご覧のとおりだし、ブレクジットのイギリスは大混乱、ドイツもメルケル退陣後はどうなるかわからないし、ロシアは相変わらずマフィアと変わらない元KGBのボス、プーチンが牛耳っている。…というふうに挙げていくと、キリがないほど問題を抱えた国が多いのがわかって、だんだん恐ろしくなってくるのですが、これに地球温暖化に伴う世界規模の自然災害の頻発や、広範な経済への悪影響などが加わってくると、人類は排他的な対立ではなく協調でこの危機を乗り越えられるのかどうか、大いに疑わしいので、日本の場合にはこれに大地震の脅威なども加わるわけです。

 先のことは考えても仕方がないので、自分の仕事に集中するよう心掛けて、努めて考えないようにしているのですが、最近個人的なこととは関係なさそうな「不吉な夢」を見て目覚めることが多いので、今一つ意気が揚がりません。日本人の意識が「内向き」になり、若者が「保守化(実質は条件が悪くなる一方の「椅子取りゲーム」におびえ、その中での自分の生き残りの心配以外、何も考えられなくなっているように見える)」するのも、心理学的に言えば、無意識の防衛反応のようなものかも知れません。ダチョウは危機に陥るとパニックになって、砂の中に頭を突っ込んでしまうと言いますが、あれに似た感じです。むろん、それでは問題は何も解決しない。

 香港で「歴史的」と言っていいほどの大規模なデモが起きているというのは皆さんご存じでしょうが、「独裁者」習近平には譲る気はさらさらないようです。あれだけの「経済大国」になれば、次の課題は「政治の民主化」ということに、歴史的な文脈からすれば当然なってくると思いますが、それに内心強い恐怖を感じているからなおさらなのかどうか、躍起になってそれを叩き潰そうとしているように見える。前の「雨傘デモ」のとき、結局はあれも潰されたのですが、ニュースでその映像や若者のインタビューを見ていて、同じ中国人でも香港市民と中国本土の人たちでは表情というか、顔つきが全く違うなと僕は驚いたのですが、政治体制や社会の雰囲気によって、実際に人間の顔つきまで変わってくるのです。抑圧が少ない人間とタブーを多く抱えた人間の違いとでも言えばいいのか。

 とにかく、今の香港のデモも次のようなレポートを読むと、「風前の灯火」なのかなと思ってしまいます。

香港の危機、警察が武力でデモ隊強制排除に(中国が踏みつぶす司法の独立、香港はどれだけ深刻な状況なのか)

 問題の要点は次のところにあります。

 デモは、犯罪人を中国に引き渡すことができるように現行の逃犯条例改正を阻止することが目的であり、香港では「反送中」(中国に人を送ることを反対する)行動と呼ばれている。この条例改正案が成立すれば、デモ首謀者や民主活動家までが国家分裂や政権転覆扇動容疑者として中国に引き渡されかねない。だから今年(2019年)が最後の香港での大規模デモになるかもしれない。そういう強い懸念が、7人に1人の市民を6月9日のデモへと足を運ばせた。(中略)
 これまでの香港は一国二制度で司法の独立が存在する建前があった。中国は西側の価値観を全面的に否定しており、三権分立も司法の独立もなく、司法は共産党の指導に従うものとされている。そういう司法システムの違う両地域で本来、犯罪人の引き渡しなど不可能なはずだ。
 この条例改正が成立するということは、香港が司法の独立を捨て、中国共産党支配の司法の枠組みに入ると宣言するに等しい。


 台湾も、同じようにして「吸収」しようと中国共産党政権は目論んでいるわけですが、仮にどちらも同じようにして中国に「吸収」されてしまったとすれば、昔の専制主義国家へと完全に逆戻りしてしまうことになります。これは経済的にも成功した(それだけに醜悪さも倍増した)北朝鮮の巨大版のような国家です。最新の兵器テクノロジーで武装した巨大軍隊と、インターネットを駆使した「超監視システム」も中国はすでに“完備”していますが、それにさらに拍車がかかるわけで、おぞましいの一語に尽きる(中国本土では、上の記事にもあるように、この問題に関しては共産党政権に好都合な歪められた論評以外、報道そのものがないに等しい。「知る権利」がなければ、「思想・表現の自由」もないわけで、国民は半ば奴隷化されたも同然なのです)。

 お隣の韓国の場合、「文政権のあれは、左翼過激派に乗っ取られたのと同じ」と前に書きましたが、同じJBプレスの次の記事は政治的には中立の立場から、経済面でのかの国の「苦境」について書かれた文章です。

経常赤字、マイナス成長の韓国経済を米中激突が直撃

 この「絶妙」とも言える間の悪さは、韓国のカルマのようなものではないかと思うことが僕はあるのですが、「またしても」という感じで、事大主義の李氏朝鮮の昔と同じような苦境に陥っているのです。それで、あっちについたり、こっちについたり、そのときそのとき言うことは御大層で、独善的な「正義」に満ちているのですが、とどのつまりは無節操なことを重ねることになり、周辺国の怒りと侮りを招いて、かえって屈辱を味わう羽目になり、しかし、他罰的な傾向が顕著なので、「他が悪かった」ことにしてしまう。

 これからどうするのか知りませんが、文政権は大混乱の中、いずれ崩壊することになるでしょう。どこも助けてくれそうにないのは、文在寅が「理想主義的」すぎるからではなく、身勝手なご都合主義が過ぎるからなので、日本との国家間合意を平気でチャラにしてしまった慰安婦問題でも、徴用工問題でも、国際法を完全に無視しているわけで、国内事情が変わったから外部との約束は反古にします、なんて、そもそもが無茶苦茶な話です。

 昔の不平等条約のように、“客観的”に見て、その合意が理不尽なものであったというのならまだわかる。それでもそれを変えるには相手国と辛抱強い交渉を重ねなくてはならないのですが、今回の韓国のあれはそういうものではないので、韓国民から激しい批判が起きないのは、同調圧力が異常に強い社会というのもあるでしょうが、学校の「歴史ファンタジー教育」で、嘘を教えてきたという、いかにも韓国らしい事情が先にあって、真相を知らないからです。そこに左翼過激派労組や市民団体なるもののお粗末きわまりない誇張に基づく煽動が加わって、それらの団体のおかげで朴政権は倒れ、お月さん大統領は当選できたのですが、だからこそ国内的には「正義」だが、やり方がちょっとまずいのではありませんか、といった程度の「批判」しか出てこないようになっているのです。

 どこの国の歴史も多かれ少なかれご都合主義的なところはあるもので、日本でも不都合なことが書かれたものは「自虐史観」だと決めつける困った“愛国者”たちの勢力が増大していて、「美しい日本」の歴史に改竄しようという動きが出ているわけですが、テレビで「99%嘘」の歴史王朝ドラマが製作されて、それが高視聴率を稼ぐのと同じで、韓国人というのはそのあたりかなり極端で、嘘に抵抗が乏しいように見えます。だから自国の過去の悲惨な歴史が教訓にならず(要所要所に意識・無意識の嘘を入れてしまうので)、いつまでも同じ失敗を繰り返して、その都度それを他のせいにするので、進歩しないのですが、今回の一連の事件も全く同じでしょう。

「積弊清算」か「積悪撲滅」か知りませんが、その自覚があるのかどうか、文政権は党派根性に基づいてリベンジを行なっているだけで、検察や司法もその手先と化しているのは中国と同じです。他方では、左翼学生運動仲間の「お友達」をあちこちの要所に送り込んで、それがまだ潔癖な人間ならいいが、私腹をこやしたがるロクでもないのが多くて、スキャンダルだらけになっているわけで、国内的にも目も当てられなくなっている中で、上の記事に見られるような「経済的窮地」が深刻化しているわけです。米中経済摩擦などは、むろん韓国のせいではありませんが、ナルシシスティックな独善性がピークに達したところでそういうのに遭遇するというところが、先にも言った韓国特有の「間の悪さ」であり「カルマ」なのです。

 上の記事の最後には、

 パイが拡大しないと争いも激化する。韓国の一部労組は、企業業績が低迷しても、高い賃上げと待遇改善、労働時間短縮などの要求を引き下げる気配はない。

 とありますが、この「一部労組」というのは悪名高い「民労総」で、文在寅の支持母体の一つ(上で問題視した、愛国左翼歴史偏向教育の旗振り役の「全教組」はむろんこれに加盟している)ですが、「貴族労働組合の集団利己主義」(韓国・中央日報)にかんじんなところで足を引っ張られることにもなっているわけで、日本との関係はこの政権ではもう修復不可能というところまで来てしまっている(だから通貨スワップ協定なるものも無理)し、このまま文政権は崩壊に突き進むことになるでしょう。それは韓国民のためにもよいだろうと僕は思っていますが、それで上に見たような韓国の体質が変わるものではないので、せいぜいが「我々の主張は全く正しいが、日本側の事情もあるので」といった“譲歩”で、そのうちまた左翼政権が復活すると蒸し返しになるのでしょう。『帝国の慰安婦』の著者に対する裁判でもわかるように、冷静に歴史を吟味しようという姿勢があの国にはない。何か異論を出すと活発な論戦が起きるのではなく、文脈を無視した言葉の揚げ足取りだけに走って、一方的・感情的に断罪されてしまうだけなのです。

 そういうところ、今の日本は韓国にだんだん似てきているような気もしますが、冒頭で触れたように、世界全体に排他的なミーイズムが蔓延して知力も低下し、“不健康度”をどんどん高めているように思われるので、僕は憂鬱なのです。固定観念に凝り固まったオヤジたちはいまさらどうしようもないとしても、せめて若者はしっかり目を見開いて、心もオープンであってほしいと思います。それが無理だとは思いたくない。

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