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史上最低最悪の大統領トランプの「やっぱり…」

2018.09.05.13:29

 以前、マイケル ウォルフ著『炎と怒り――トランプ政権の内幕』(関根光宏・藤田美菜子訳 早川書房)を読んだときも、驚くことはあんまりなくて、「やっぱり…」という思いしかありませんでしたが、さっきネットのニュースサイトで見た次の記事についても同じでした。ちなみにあの本、大学進学を間近に控えた塾の生徒が「買って読んどいた方がいいですか?」ときくので、「カネと時間の無駄だから、トランプがどうしようもないアホだということだけ心得ておけば、読む必要はない」と答えたものでした。若者はあんなものより、自分の人格と教養を高めてくれるような本をこそ読むべきなのです。トランプを「他山の石」とするにしても、ふつうはいくら堕落してもあそこまでひどいことにはならないから、何の参考にもならないのです。だから本を貸すこともしなかった。

・トランプ政権内は「クレージータウン」 著名記者が新著で暴露

 最後の「ジョン・ケリー(John Kelly)大統領首席補佐官は他の職員らとの会話で、トランプ氏を『錯乱』した『間抜け』呼ばわりし、『彼を説得しようとするのは無意味だ。彼は常軌を逸してしまった。ここはクレージータウンだ。われわれがなぜここに居るのかさえ、私には分からない。これは私の人生最悪の仕事だ』と語った」という箇所は秀逸で、たしかにあんな男と付き合っていたら、「われわれがなぜここに居るのかさえ、私には分からない」ということになるのは必定でしょう。「ここはどこ? 私は誰?」状態になって、しまいには不気味な空笑を発して、精神科医に診てもらわねばならなくなるのです。大方はそれ以前に「辞任」を選択するのですが、トランプが「クビにした!」と豪語する人たちも、実質は呆れて離脱したのです。いくら名誉と権力、高給を与えられても、あんなのと真面目に付き合っていたのでは病気になるか、悪くすれば発狂してしまうからです。

 にしても、アメリカ国民はなぜあんな男を大統領に選んでしまったのか? それは既成政治への国民の怒りと絶望がそれほどまでに深かったからでしょうが、ふつうならああいうのは泡沫候補の一人でしかありえません。トランプはロシア・ゲートがいまだにくすぶっていて、ロシアがヒラリーのネガティブ・キャンペーンをやったと言われていますが、ヒラリーの人気そのものがなさすぎたので、ふつうならヒラリー圧勝のはずでした。これにはChange!を合言葉に当選した同じ民主党オバマの、全くの期待外れに終わった「無為政治」も関係した(僕は彼の当選時、真面目に暗殺を心配したものです)のでしょうが、それにしてもひどすぎます。

 アメリカの政治不信の行き着いた先がトランプだったのですが、事情は日本でもあまり変わりないと言えそうです。世界の政治リーダーの中で唯一トランプと「肝胆相照らす」仲の安倍首相は、アメリカのご機嫌取りに励まねばならないという日本の事情の他に、知的レベルと、自分に不都合な報道は全部「フェイク・ニュース」呼ばわりするサイコパス的性格が似ているから(その証拠に、オバマとはそりが合わなかった)ではないかと僕は思っていますが、自民も今はイエスマンの集まりになって、有力な対抗馬がおらず、野党は「批判だけで、現実的な代案はゼロ」と思われているしで、不支持が支持を上回るか同程度になっているにもかかわらず、3選が確定しているのです。首相執心の憲法改正はどうでもいいから、社会保障と経済を何とかしてくれ、と大方の有権者は思っているようですが、どのみち大した期待はしていないのです(だから彼がその方面で何もしなくても怒らない?)。

 しかし、前回も書いたように、人口ボリュームが並外れて大きい団塊の世代が全員「後期高齢者」入りして社会保障上深刻な問題になるのはもうじきだし、先日もNHKで南海トラフ大地震の接近を警告するドキュメンタリーをやっていましたが、そこに大きな地震でも重なったらどうなるのかなと思います。ついてない民主党は、政権を取ったと思ったら大地震と原発事故のダブルパンチで大混乱に陥ったのですが、安倍の次の政権あたりで財政崩壊となり、そこに大地震なんか来たら、一巻の終わりということになりかねません。そこに安倍に輪をかけたような無責任なデマゴーグが出てきて人気を博したら、一体どういう方向に日本は向かうことになるのか?

 別の見方をすれば、進取の気象に乏しく、外圧がないと旧習墨守に傾きやすい日本人は、本格的に立ち行かないという状況にならないとリセットして新しく始めることができないので、そういうのも一種のショック療法みたいになって、新しい考えをもつ若い世代が台頭し、それがいい方向に社会を牽引してくれる、ということになる可能性もあります。吉凶はまだ判断できない。

 トランプの話からずれましたが、あれは一期だけで、次の目はもうないだろうから、さすがのアメリカ人もあれには懲りて、今度はもっと慎重な大統領選びをするようになるでしょう。日本の場合、大統領制ではなく、議会第一党の党首が自動的に首相になるので、事情はまた異なりますが、まだ懲りない有権者も、三期目でもうコリゴリというような事件(あの「もり・かけ」は政権の体質を示すものとして、ふつうなら政権が倒れるレベルのものでしたが)が起きれば、政治にもっと真剣なまなざしを向けるようになって、そこから学習するかもしれません。野党政治家の皆さんも先を見て、いずれは政権が担えるよう、今から勉強しておいて下さいね。何にせよ、大変になるのはこれからです。
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