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戦略的投票のすすめ

2017.10.12.14:33

 マスコミ各社の世論調査結果が出ていますが、全部大体同じで、安倍自民はほとんど議席を減らさず、楽々「単独過半数」を確保する情勢のようです。希望の党は不評に沈み、よくて60前後(公示前、議席をもっていた候補者は57)、野党で一番勢いがありそうなのは希望の党に「排除」された議員が集まった立憲民進党だというのだから、皮肉な話です。

 日本人はこうした「排除」のような言葉に敏感です。都議選の時、安倍は例の「こんな人たち」発言で不評の上塗りをして、「歴史的大敗」に追い込まれたわけですが、小池百合子もやってしまったわけで、元々民進党のリベラルとあの「別の自民」の希望の党が政策的に合致するわけはないから、丸呑みすると正体不明になってしまうので、僕は当然だろうと思いましたが、「言葉を間違えた」のです。

 おまけに、将来抱き込みを図りたい公明党の候補や自民のお友達議員のところには対抗馬を立てず、立憲民進党候補には必ず刺客を送る、なんて不可解なことをし始めたものだから、「一体この新党というのは何なんですか?」ということになったわけです。安倍自公政権の暴走にストップをかけるのかと思いきや、そちらは置いといて、野党潰しの方に熱心では、「安倍のお友達」の一人でしかないことになってしまう。そこらへん、ただの「頭の悪いおばさん」でしかないのではないかと疑われてしまったので、「小池旋風」なんて吹くはずがない。何でそのかんたんなことに気づかなかったのでしょう?

 とにかくこれで「希望の党」なるものは完全に終わってしまったので、「保守票を食って自民の大幅議席減を実現してくれるかも」という僕の期待はあっさりしぼみました。今回の小池騒動の唯一の評価できる点は、立ち位置の明確なリベラルの立憲民主党を誕生させたということだけでしょう。前に「民進のリベラル派は新党を作ればいい」と書いた僕としては、その点にだけは満足です。

 にしても、「希望の党と立憲民主の票の食い合い」なんてマスコミが書いているのは、あれは何なのでしょう。そういうことをすると自民が「漁夫の利」を得ることになるわけですが、希望の党は保守なので、その中身からして「自民との票の奪い合い」になるのがロジカルな帰結でしょう。希望の党を「リベラル」だの「革新」だのと勘違いする人が誰かいるのか? 初めから支持層は違うはずなので、この二つを並べた場合、「どちらにするか迷う」のが本来おかしいのです。

 こうも不人気ではもはやその期待はできませんが、僕は希望が自民の票を食って議席を激減させてくれることを期待していました。そうすると自公政権は変わらずとも、安倍は確実に退陣に追い込まれる。総裁3選の目は完全に消え、拙速な憲法改正も阻止できる。彼の「お友達優遇」の韓国並情実政治の拡大にも、これ以上つき合わされなくて済むのです。現段階では、それは望みうる最良の結果です。

 しかし、小池新党、希望の党が野党のリベラル勢力相手に戦い、混乱した有権者の票を二分して、組織票で固めた自民候補の当選を容易にするということになると、不人気な安倍政権の延命を手助けすることにしかならないわけで、「衰弱した安倍政権への助け舟」以外の何ものでもなくなってしまうのです。よっぽど頭が悪いか、小池=安倍の密約でも裏にあるのか、そのどちらかでしょう。

 こういうのは好意的に見ても「合成の誤謬」でしかありませんが、それ以前に希望の党が戦略を間違えたのは明らかで、「私たちは保守だが、今の腐った安倍自公政権とは違うので、それと正面から戦う。必要ならそのために野党とも連携する」と宣言して、自民との対決の構図を鮮明にすれば、こうはならなかったでしょう。ところが、そこが逆だったのです。「敵は本能寺」とばかり、自民ではなく、いちいち立憲民主の候補には刺客を送って、この世から左派やリベラルは撲滅しましょう、なんてことをやって何とする。

 結局、安倍政権の暴走を止めたい有権者はどうすればいいのか? 自民、希望の党、立憲民主の三つ巴になっている選挙区では立憲民主に票を集中させて当選させる。自民と希望その他零細野党の構図のところでは、自民候補に一番勝てそうな候補者に投票する。自民の議席を減らすのが目的なのだから、希望の候補が勝てそうなら、リベラルの人でもそれに入れるのです。逆に保守派でも、安倍政権の存続を望まない人は立憲民主に入れて当選させるとか、戦略的に行動するのです。どのみち今回の選挙で自公政権そのものは存続するのだから、野党に政権が移ってしまうことはない。保守の人もそれは心配しなくていいのです。

 一番憂鬱なのは、僕がいる宮崎2区みたいに、野党の有力候補がゼロのところです。当地では選挙の公示の段階で、自民の2代目政治家に「当確」が出ている。国会での存在感は恐ろしく稀薄な御仁ですが、父親の代からの後援会組織がしっかりしていて、「腰が低い」と地元では評判がよいらしいので、僕は毎回死票を投じに投票所に出向いている始末です。これまでのところ、野党で「これは」という候補者が立ったことは一度もない。共産党も、年功序列か何か知らないが、こんな年寄りではなく、もっと若くて見栄えのする候補はいないのかといつも思うので、今回はこれに「幸福実現党」なる、例の「霊言教祖」率いる当選者ゼロの記録を更新し続けているカルト政党の候補者が加わるという恐ろしさです。比例の「清き一票」が何とか活かされたかと自分を慰めることしかできない。スーパーみたいに、僕のようによく考えて選挙に出向いている人間の票は「ポイント10倍」ということにしてくれませんか?

 以上、こんな国はアホらしくてやっとられんなと思いつつ、書いてみました。
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