安倍は悪徳動物病院の救世主?

2017.07.09.14:49

 ヤフーのニュースサイトに、こういう記事が出ていました。

加計問題で判明「日本一美しい獣医」が訴える獣医業界の闇

 最後の「こうした状況を見かねたDr.kana氏は、エロでロックな歌で、まずは獣医の労働環境の改善を訴える。その先は、日本の全労働者を救う救世主を目指す」という箇所には思わずニッコリしてしまったので、「頑張れ!」と言いたくなりますが、この「ブラック動物病院」の話は、前に塾の卒業生からも聞いたことがあったので、一部の問題ではなさそうです。

 その元塾生(女性)は大変頭のいい生徒で、にもかかわらず、ブラックな学校(近年はいくらか改善しましたが)のよけいな課外授業と宿題で疲労困憊の極に達し(僕はもたないから「手抜きをしろ」と言っていたのですが)、センターで大失敗をやらかし、浪人になってしまったのですが、一浪後のセンターの得点率は92%で、むろん、二次の記述も抜群によくできたから、獣医ではなくて医学部でも楽勝で受かっていたはずの子です。

 元は「アフリカに渡って、絶滅を危惧される野生動物を救う」という遠大な理想だったのですが、大学を卒業する頃は「ペットを救う」に後退(?)していて、九州地方の某大手動物病院に就職、しかし、ここがひどいブラックで、数年して辞めて、某県某所の何とかセンターに移り(笑ったのは「ふつうにハローワークでそれを見つけた」というところです)、そこは幸いブラックではなかったようで、「コアラの世話をしている」今はハッピーらしいのですが、本人からその話を聞いたときは、「動物病院にもブラックなんてあるの?」と驚いてしまいました。しかし、それは存在するので、そのブラックさに耐えかねて次々獣医が辞めていく、という話だったのですが、この記事の「日本一美しい獣医」(ちなみにその元塾生も、本人にはそういう意識は全くないようでしたが、たいそうきれいな子でした)の証言は、それが一部の問題ではないことを裏打ちしているのです。

 加計学園の獣医学部新設問題で追及された安倍は、「国会閉会直後の会見ではお詫びしていましたが、陰では『一体、何が問題だというのか』と嘯いて」(週刊文春)いる始末だそうで、妻のアッキーと同じく、物事を道理に基づいて考える能力のないこの男に「反省」を求めるのはどだい無理なようですが、データの恣意的な解釈に嘘も織り交ぜて「アベノミクスによる雇用の飛躍的改善」を空自慢している彼は、むろんこういった問題には無関心なわけです。

 加計学園の他にも、獣医学部を二つでも三つでも作るそうなので、うがった見方をすれば、彼はそうしたブラック動物病院の悪徳経営者たちを助けるために、「使い捨て獣医」の供給を増やしたい、ということなのかも知れません。それだと「論理的整合性」はある。今の日本の最大の問題点の一つは、企業や組織のトップが無能で、利潤を維持または拡大するために職場のブラック化を進め、組合も御用組合が大半だから、それに加担し、政府も「規制緩和」の名目で、労働者保護に必要な法規制をどんどん緩めたり、外したりしていることです。当然ながら、そうした疲弊した職場からはイノベーションは生まれない。そうすると先細りになって、さらに職場のブラック化が進むという悪循環です。安倍はこうした点、「反革命の旗手」と言えるでしょう。そうして日本経済のジリ貧状況を悪化させているのです。

 僕はここの「延岡の高校」コーナーで、学校による生徒の長時間拘束は生徒を疲労させ、慢性睡眠不足に陥れるだけで、それで生徒の学力が伸びたら、その方がよっぽど不思議だという話を何度も繰り返しました。その分、授業や教材の「質の改善」に取り組んだ方がはるかに効果的だと。仕事でもそれは同じなので、ブラック職場では士気は上がらず、いいアイディアが出てくるどころか鬱と無気力を強化するだけになって、業績悪化を加速するだけなのです(馬鹿の一つ覚えでアメリカの後追いばかりするのではなく、少しはヨーロッパの先進国社会に学んだ方がいい)。

 企業経営者や政治のトップは、それがわかる人でないといけません。今はそこに頭の悪いのが揃っているわけで、安倍と来た日には、憲法改正が妄想と化して、その改正も、何のためなのかということは思慮の他なのです。ここまで頭の悪いクソは見たことがないというのが僕の率直な感想で、問題が問題だけに、小泉政権時の「郵政民営化」よりはるかに始末が悪い。早く追い払わないと危険だということで、毎回のように書いているわけです。

 話を獣医学部に戻して、そうした「ブラック動物病院」は本来違法なはずです。仮にまともな動物病院があったとすれば、従業員の獣医師にこういう超長時間労働を強いる(時間給に換算すれば当然低額となる)ところと比較して経営的にしんどくなってしまうでしょう。過大な超過勤務をさせず、同じサービスで対抗するにはシフト制にして、獣医師を多く雇うしかなく、人件費も高くなるからです。こういう現状を放置していれば、「悪貨は良貨を駆逐する」結果となってしまう。だから必要なのは、労働現場の「適切な法規制」だということになるでしょう。

 それを行わずに獣医の供給だけ増やすということでは、「いやならやめろ。もっと悪い条件でも働く奴はいくらでもいる」ということで、「使い捨て獣医」の現状をさらに悪化させることになりかねないわけです。獣医師のレベルも、それでは低下する。

 先に解決すべきは「獣医の適切な配置や待遇改善」の問題だと、この前記者会見した獣医師学界の先生たちも言っていましたが、悪徳動物病院の経営者たちの関心事はカネでしょうが、獣医一般のそれは違うはずで、薄給では困るが、カネより「まともな仕事ができるような職場環境」でしょう。僕は素人なので、そこらへん、具体的な対応策はわかりませんが、議論と対策が必要なのはそちらの問題なのだ、ということはわかります。

 うまく行かない社会の特徴というのは、本来支払われるべきところにまともな報酬が支払われず、ロクに仕事もしていない、あるいはその仕事内容がろくすっぽないようなところに高いお金が支払われるようになることで、資本主義社会でも、そのあたりは政治が関与して是正できる面がいくらもあると思いますが、そういうことを今の政治はやっていない。国会議員なんか、空疎な政治スローガンを振りかざすだけで、やっている仕事に見合わない報酬を得ている最たるものの一つですが、「現実に根差して理想を考える」視点が全体に欠落しているのです。

 アホな安倍ではどのみち使い物にはならないから、早く退陣させるにかぎりますが、会社や組織でも、現場の意見を吸い上げて必要な改革をしていくという機運が今はひどく低調なように思えます。役所や学校でも、いりもしない無駄な書類仕事ばかり増えて、何がほんとに必要なのか、現実を見て自分の頭で考える人が減っているように、僕は周囲の話を聞いて感じています。国家レベルでも同じになっているので、そうしたあれこれのせいで「社会のブラック化」がどんどん進んでいくのです。

 冒頭記事の若い女性獣医さん、「エロでロックな歌で、まずは獣医の労働環境の改善を訴える。その先は、日本の全労働者を救う救世主を目指す」そうですが、お行儀よくやっていたのでは、この鈍重そのものの社会はなかなか動かないから、ど派手なパフォーマンスでもやって、ゴルフのアン・シネ並におじさんたちの注目を集めれば、声も届きやすくなるかもしれません。頑張って下さい。
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