「でんでん」と「印象操作」~アホが教育にまで口を出すな!

2017.06.03.13:46

 この「でんでん」は子供たちの間でも有名で、「アベさんて、半端でなく勉強できない人なんですね」と思われる根拠の一つになっているようですが、アベノミクスから教育改革にいたるまで、振付師がたくさんいて(彼らは皆、「公平」を装いつつ、安倍擁護の論陣を張っているので、どうもおかしいなと思って調べると、安倍のブレーンの一人か、「お友達のお友達」だったということがやたら多い)、カタカナ語なんかは意味がわかっていようといまいと、読みを間違えることはないから、そのまま言わせれば足りるとして、漢字に全部ルビを振るわけにもいかないので、ときどきこういう“事故”が起きてしまうのです。

「印象操作」の方は、これを彼がどれほど乱発しているかをていねいに検証したまさのあつこ氏の以下の記事がヤフーのニュースサイトに出ていて、熟読に値しますが、要するに語彙も異常なまでに貧弱なので、とにかく形勢が不利になれば、「それは不当な印象操作だ!」と言い出すのです。自分の方は、この前、前川前事務次官の「風俗通い」を読売に書かせたときみたいに、露骨な「印象操作」を平気でやらかすのですが。

安倍首相、質問に「印象操作」で反論16回

 こういうふうにその“不適切”な使用ぶりを列挙されると、「また『印象操作』ですか?」と苦笑を誘うだけになって、「あんたはその『印象操作』という言葉によって、自分がさも卑劣な非難を受けているかのように“印象操作”しようとしているだけでしょうが」と、子供にまで見透かされて、誰からも相手にされなくなってしまい、自ら墓穴(まさかこれもボアナなんて読まないでしょうね?)を掘ってしまう結果になるのです。

 それであらためて安倍語録を思い出してみると、彼には「自分の言葉」というのが非常に少ないのがわかります。彼は歴代の首相の中で「総理にはあるまじき下品な野次」が最も多い男ですが、吉田茂みたいに「曲学阿世の徒」なんて言葉が自然にポンと出てくるといったことはないので、例の「日教組!」とか、ネトウヨ丸出しのヘイト野次みたいなものがせいぜいなのです。そしてそういうものにだけは妙に実感がこもっている。

 僕が彼に腹を立てているのは、その時代錯誤の国家主義的偏向や韓国並情実政治(こう言えば、嫌韓的言動だという人がいるかもしれませんが、それは韓国の人たち自身が認めるかの国の社会の前近代的体質なのです)だけではないので、彼はよく教育にも口出しして勝手な御託を並べていますが、「おまえみたいなアホが教育に口を挟むな!」とムカムカするのです。

 先日安倍は経団連のパーティに出席して、次のような御託を並べたという話です(朝日新聞5/31記事)。

 技術革新が加速し、(企業の)外部での人材育成が必要になっている。そこで、明治以来とも言える大学改革に着手する。地方大学を強化し、実践的な教育を充実させていく。
 第一に、実務経験のある教員を思いきって増やす。産業界のニーズに合う実務教育を行う。ここ(パーティー会場)にも、70歳を超えても80歳を超えてもバリバリ働く方がたくさんいる。リカレント教育(学び直し教育)の態勢を整えていく。
 第二に、大学の経営層に地元経済界の人材を登用し、ガバナンス改革を試みる。民間(企業の)出身者が大学経営に参画することで、大学教育が就職に結びつく。
 企業の外で人を育てる仕組みをつくるには、経団連の協力が必要だ。新卒一括採用だけではなく、大学でリカレント教育を受けた人材を積極的に中途採用していく方針を打ち出していただきたい。(都内で開かれた経団連創立70周年記念パーティーのあいさつで)


「リカレント教育(学び直し教育)」なんてカタカナ語も、安倍の空虚語の一つで、振付師にあてがわれたものでしょうが、「それが一番必要なのはおまえだろうが」というようなツッコミはさておき、安倍(というより、その後ろの傀儡師たち)にかかると、大学は完全な「企業の下請」です。大学のよさというのは本来、それが「社会の番外地」だというところにあったので、「実務経験のある教員を思いきって増やす。産業界のニーズに合う実務教育を行う」「大学の経営層に地元経済界の人材を登用し、ガバナンス改革を試みる。民間(企業の)出身者が大学経営に参画することで、大学教育が就職に結びつく」なんて、それが議論の余地のない善事みたいに頭ごなし言われては困るのです。

 今は有名な大学でも官僚上がりやビジネス界の人間が増えて、実務感覚かビジネスマインドか知らないが、それでやたら大学教員も書類やらマネジメントやらで多忙になって、「せちがらい浮世からは一線を画す」大学のよさが失われているようです。「大学は就職のためにある」なんて、昔も今も僕は全然思っていませんが(そんな下らないことのためだけに大学はあるのではない)、この前の文系学部潰しの「指令」もその一部ですが、こうした安倍式改革(とそれに対する大学側の“忖度”)のせいで、大学がどれほど深みや幅のない、面白くないところになりつつあるか、このどアホは全然考えていないのです。

 長い目で見れば、それは逆に日本社会の活力を殺ぐ結果になるでしょう。この世の中には「無用の用」というものがあって、それが文化を作り出し、一面的な経済至上主義の解毒剤になり、社会に正気を保たせる砦ともなるのです。いかがわしい投機不動産屋のトランプや、哲学書や古典の一冊も読んだことのない無教養な安倍のような男(前におねだりして文科相になった子分の下村博文なんかも最悪です)が分を弁えず、教育改革がどうたら言い出すのは「亡国の兆し」で、この政権の有害さには実にはかり知れないものがあります。

 安倍政権の問題はこういうあまり注目されないところにもあるわけで、一刻も早いご退場をと、願わずにはいられません。
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