「迷惑なグルーピー」顔する安倍答弁から見えるもの~前回つづき

2017.02.25.13:52

 グルーピー(groupieと綴る)というのは、「もともと音楽バンドを意味する『グループ』から派生した言葉で、その相手と親密な関係(肉体関係、ときには精神的つながり)を望む女性(ときに男性)のことを指す」が「現在では『有名人の熱狂的ファン』という意味で使われることが多い」と、ウィキペディアに説明されている、あれのことです。

 要するに、俗にいう「親衛隊」「追っかけ」のことですが、安倍晋三にはその手のネトウヨグルーピーが多く、ご本人もかなりご満悦のご様子ながら、今回は痛すぎたのです。それで「私にはああいうのはほんとは迷惑だったんです」とあわてて他人顔して見せる。


■安倍首相、昭恵氏が「名誉校長を辞任した」と明かす

 福島氏の質問に対し、安倍首相は以下のように答弁した。
「妻は、講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた。しかし、突然その場で籠池さんからそのように紹介され、拍手をされた。その場で『お引き受けできない』と言うことはできなかったわけであります」
「その後、これはお引き受けできないとお話ししたが、父兄の前でああおっしゃったのだから引き受けてもらわないとこまりますよということで引き受けた。その後、先方から何ら説明もなかった」
 また、「妻としては名誉校長を引き受けていることによって、そこに通う子供たちやご両親に迷惑をかけ続けることになるので、辞任させていただくと申し入れた」と、昭恵氏が名誉校長を辞任したことを明かした。
 その上で、安倍首相は「先方はからは『申し訳ない』という謝罪があった。『1日、2日しかつかっていない』という釈明があったが、名前を使わないとお断りしていたのに使ったということは、大変遺憾であり残念であると強い抗議をした」と述べた。
 公式サイトから昭恵氏に関する記載が削除されたことについては、「こちらの申し入れに従って削除したということではないか」と答えた。

■安倍首相「私の名前を小学校に冠するというのは極めて不適切」

 森友学園をめぐっては、「安倍晋三記念小学校」の名で学校建設の寄付金を募っていたことでも物議を醸している。
 安倍首相は「名前が使われたことは極めて遺憾。その後事務所の方から正式に連絡を入れ」たと述べた。
 これに対し福島氏は、昭恵氏が森友学園が運営する塚本幼稚園でおこなった講演で、「主人が、もし名前をつけていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい」と述べていたことに触れつつ、「総理をやめてから学校に名前をつけて欲しいと思ったことはないか」と安倍首相に問うた。
 安倍首相は「そもそも安倍晋三小学校という名前をつけたいという(依頼があった)のは、私が総理大臣を辞めた後、一議員の時だった。妻に依頼があって、妻は『主人はそんなこと受けないと思いますよ』と答えたんですが、その方はそう簡単に引き下がらない方だった」と説明。(ハフィントンポストより引用)



 ふーん。ほんとに一方的、強引で「傍迷惑なファン」だったわけですねえ。一週間ほど前までは、「妻から(籠池)先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」なんて答弁していたという報道もありますけど…。それに、前回の記事でも触れましたが、総理が勝手に「私の跡継ぎ」視している(あれだけチョンボを連発すれば、もうその目はないと思いますが)稲田防衛相が去年の10月、「防衛相感謝状」なるものを森友学園の理事長(これが首相答弁の「籠池さん」)に「贈呈」していたわけです。一方で迷惑顔しながら、他方でわざわざそんなことしますか? それは「防衛省海上幕僚監部」の推薦によるものだったという話なので、それに基づいて機械的に対応しただけだと言い訳するのでしょうが、「これはちょっと面倒な相手だな」と気づいていれば(上記答弁によれば、「そもそも安倍晋三小学校という名前をつけたいという(依頼があった)のは、私が総理大臣を辞めた後、一議員の時だった」というのだから、おつきあいもずいぶんと長いわけです)、こういう人にはあんまりそういうものは「贈呈」しない方がよさそうだなと判断するのではありませんか?「感謝状」のこと自体全然知らなくて、仲良しのトモチンが独断でやったことだとは考えにくい。

 僕みたいな無名人でさえ、いくら相手に好かれても、「これはちょっとヤバい人かも」と見れば、距離を取って、必要とあらば意図的に冷淡な対応を取りますよ(若い頃は大変女性にモテたので、そのあたり苦労しました、というのは冗談ですけど…)。場合によっては、相手が敵に回りかねないのは承知で、きついことも言わせていただく。よっぽど人の賞讃や愛に飢えている人でないかぎり、皆さんそうでしょう。世の中には誤解に基づいてほめられたり、持ち上げられたりすることが少なくないもの(むしろ正解は稀)ですが、「何だかねえ…」という一抹の苦々しさは否めないのです。誤解に基づいて非難罵倒されるよりはマシでしょうが。

 安倍晋三という政治家の最大の弱点は「おだて」に弱いことだと、僕は見ています。それはコンプレックスの裏返しでしょうが、だから逆に、別に不当な非難や中傷ではなくても、痛いところを衝かれるとすぐに逆上してしまうのです。長いこと政治家をやっていれば、そのあたり対応も慣れてくるのではないかと思われますが、そういう成熟の兆しは一向にない。これは首脳外交などでも懸念されるところで、ちょっと持ち上げてやると上機嫌になって、相手のことを「信頼できる政治家」なんて、リップサービスならともかく、本気で思ったりするので、「与(くみ)し易し」と見られてしまう。おだてに乗せられた風を装いながら、実は恐ろしくシビアに相手を観察しているというような政治家はこわいが、そういう奥行きはまるでない人なのです。

 それは権力を利用しようとする側にとっても同じなので、今回の件は彼のその弱点がモロに出た一例だということになるでしょう。この程度の事件なら国家としてはまだよかったと言えるかもしれませんが、一事が万事なので、日本船の船長としては先が思いやられるところです。幼児人格の殿をうまくサポートして、きっちり諫言もできる部下がいればいいのですが、取り巻きたちは、政治家も官僚も、ヨイショの励み合いみたいになっているように見えるので、心配なことです。このままでは外交の重要な局面で下手を打つ可能性が非常に高いでしょう。それにわれらが日本国民は6割を超える支持率を与えているわけです。
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