絶望朝鮮の「いつか来た道」

2017.02.13.13:15

 韓国の若者は今「史上最悪の就職氷河期」にさらされていて、

 雇用の低迷は今に始まった話ではないが、特に今年から2019年までの3年間に4年制大学を卒業する青年は史上最悪の「就職氷河期」に直面する見通しだ。3年間の大学卒業者が過去最多で、それが就職市場に流入するのに対し、韓国企業の相当数が内外の不透明感から大卒者の採用規模を縮小しているためだ。求人を待つ列が延びているのにもかかわらず、就職市場は「狭き門」となっている(朝鮮日報日本語版)

 のだそうです。そうした中での朴槿恵追放運動、反日・従軍慰安婦像騒動なのです。度の過ぎたしつこい反日も、慰安婦をめぐる日韓の深刻な対立も、根は過去の自国の為政者たちの無能・無責任ぶりを正しく伝えず、何でも中国や日本(とくに近代以降は後者)のせいにしてしまう(いまだに韓国人は「日帝」という言葉を使う)韓国の学校の歴史教科書にある(だから年配世代よりも戦後生まれの若い世代に逆に反日が多い)のではないかという気が僕はしているのですが、今も韓国の支配層の党利党略に明け暮れるそういう性質は変わらず、かじ取りがうまく行かなくなるときまって反日運動で不満のガス抜きをはかり、両国間の「未来志向的な関係」をぶちこわしてしまうのです。

 韓民族の民族性としては、よく独善的、他罰的で、主観の強いバイアスを通してしか現実を見ない(したがって客観的な現実認識ができない)という点が指摘されますが、これはナルシシスティック(自己愛的・自己陶酔的)な未熟な人間に共通する特徴で、当然ながらそういう人間が寄り集まると、内輪でも争いが絶えません。相手を全否定、自分の側は全肯定して、互いに譲り合うことをしないからです(これは自己欺瞞が強く、冷静な自己観察ができていないことの表われでもあります)。

 もう一つ、かの国の人たちの特徴として「公の観念の欠落」が挙げられます。前近代的な血のつながりや縁故が大きくモノを言って、党派の利益が第一とされ、それを保護・拡大させる人間が尊敬されるのです。その意味での結束は強い。だから一族や同郷(これは出身地だけでなく、出身の学校なども含む)の誰かが権力者の地位に就くと、そのおこぼれにあずかるのは当然だとばかり、親類や縁故者がそれに群がる。国家なり共同体なりの「公益」はどこかに消えて、公のものを私物化するということが平然と行われるのです。

 当然ながら、これでは公正な政治なんかはできっこないので、はびこる腐敗に社会の不満は募り、あるきっかけでそれが爆発する。そしてそれを利して別の党派が権力を奪取すると、前の権力を全否定して、新たな権力を形成するが、やがてまた同じことが行われ、名前変われど品同じで、その腐敗ぶりにまたもや民衆は「裏切られた!」と叫ぶことになるのです。

「韓国の事大主義」とよくセットにして言われるように、事大主義(大につくことによって保身を図る)というのも韓国政治の常道として有名ですが、こちらも党利党略と結びついているので、内紛が起こると外国に軍事支援を要請して、外部の力で暴動を鎮圧したり、内部の敵対党派に勝とうとする。教科書でおなじみの「三国時代」の終焉にしてからが、まず当時「最弱」と言われた新羅が中国(唐)に出兵を要請して、その力を借りて百済を滅ばし、次に高句麗を滅ぼしたのですが、半島最大の強国であった高句麗が滅んだのは、内部に「跡目相続」争いが生じて、それに敗れた長男が唐に逃げ込んで「国を売った」からだと言われています。何にせよ、全部大国頼みの無節操な「事大主義」の産物と言うべきで、自力で半島統一が行われたというのでは全然なかったのです。

 この事大主義は李氏朝鮮の時代になると妙な権威主義、形式主義と結びついてある種病的なレベルにまで達するのですが、ウィキペディアには次のように書かれています。

 李朝の事大主義の実際の要因としては、高句麗・渤海滅亡後には朝鮮半島の諸国家には中原に覇を唱える中華帝国や満州・蒙古の遊牧帝国に対し軍事的に防戦できず、また高麗の元への降伏以降は朝鮮独自の皇帝号の使用が厳しく中華帝国から監視されるようになったため、事大主義を安全保障上も取らざるを得なかったことなどがあげられている。李朝末期には政変が起きるたびに、清、ロシア、日本、アメリカなどさまざまな国に事大先を変え、国内の統一が取れなくなり、ついには日本との併合を余儀なくされることとなった。

 弱小半島国家の宿命と言ってしまえばそれまでですが、これは日本にとっても「対岸の火事」ではすまなかったので、日清戦争のきっかけは、日本の教科書でも有名な「東学党の乱」が起きたとき、これは李朝政府の深刻な腐敗とそれによる農民疲弊が原因なので、純然たる内政問題ですが、李朝政府は自力では説得も鎮圧もできないというので、中国に軍事出動を要請し、これを受けて日本も公使館と日本人居留民の保護を名目に朝鮮に出兵したことにあります(李朝政府がいつまでたっても自立化せず、清の完全な属国になるのは日本には不利益とみなされた)。日露戦争の場合には、その前に李朝政府は事大先をロシアに変えていて、中国では「義和団事件」が起こるし、ということで話はそう単純ではないのですが、朝鮮半島がロシアの支配下に入るのは日本には大いに不都合だった。

 歴史に「もしも」は禁物だと言われますが、もしも李氏朝鮮がもっと「まとも」で自己改革能力をもち、近代化と国力増進をはかっていれば、そして独立した国家としての外交関係を他国と結ぶだけの実力をつけていれば、その後のアジアの歴史は変わっていたでしょう。日本の植民地にされることもなく、日本人もいつまでも「恨の対象」にされずにすんだのです。しかし、実際は韓流歴史王朝ドラマに出てくるような、両班(ヤンバン)たちの利己的な党利党略、いつ果てるとも知れない内輪の権力争いと民衆搾取が繰り返されるのみで、民衆暴動が起きても説得も制圧もできず、事大先の国(それも日和見でコロコロ変わる)の軍隊をアテにして恥じないというような国柄だったので、悲惨な歴史が続くことになったのです。

 こういうところは今も基本的に変わっていない。僕は先週末、本屋の新刊コーナーに次の本が並んでいるのを見て買ってみました。

『疑獄 パククネの知られざる大罪』(辺真一/勝俣壽良/別冊宝島編集部)

 表紙の、朴槿恵大統領の蝋人形のような顔写真が不気味ですが、僕はこの「崔順実ゲート」と呼ばれるスキャンダルの詳しい内容は知りませんでした。あまりにも低次元すぎると感じられたからで、芸能マスコミにはもってこいの題材でも、実際には「下らん話」の集成にすぎないのだろうと思ったからです。汚職としてのスケールも小さい。

 しかし、この本を読んでみてわかったことは、これは韓国社会に巣食う根深い病巣を示す問題で、「たまたま」というような話ではないということです。スケールも小さいどころではない、莫大な金額が動いているのです。スピード認可で設立された二つの財団、「ミル財団」と「Kスポーツ財団」に、「韓流文化を世界に広めるため」と称して大統領が直々に財閥企業に働きかけ「寄付」させた金額だけでも、日本円にして77億。むろん、これらの財団の裏には朴大統領の「親しいお友達」の崔順実がいたわけです。

 笑う他ないのは、これらの財団は、むろん、それを今後の金儲けの手段に利用するという意図はあったものの、「最初の目的は、スンシル被告の娘であり、デンマークで不法滞在の疑いで拘束されたチョン・ユラ容疑者の『馬術育成』というきわめて個人的な“親バカ”事情」に発していた、というところです。

 例の不正に名門の梨花女子大に「合格」したとしてそれを取り消され、その後、高校すら実はロクに通学もしていなかったというので卒業を取り消されて、結局「中卒」になってしまったあの馬鹿娘のことです。日本以上の学歴社会の韓国では、これは人々の憤激を買うことになったので、「カネも実力のうち。それがないおまえらの親を恨め」と本人がSNSに書き込んだというので話題になりましたが、権力者にコネをもつ人間の子供というだけで、かかる不正がいともかんたんにまかり通ってしまう国というのも恐ろしい。大学側は彼女を合格させるために推薦条件の改変まで行っていたというのだから、「権力にはひれ伏す」韓国社会の体質がどれほどのものであるのかがわかります。

 にしても、韓国の財閥企業はいくら「大統領の要請」だからといって、どうしてそんな得体の知れない財団に大金をほいほい出したのか? 驚くのは、財閥企業の会長などが横領などの罪で実刑判決を受けることは韓国では珍しくないことのようで、この本には二つのケースが出ていますが、二人ともその後寄付の甲斐あって「特赦」で釈放されているのです。監獄の沙汰も金次第。むろん、大統領のご機嫌を取り結んでおけば、予算や法的措置などで色々便宜をはかってもらえる「可能性」があるわけで、それはどこの国でも同じですが、韓国の場合はそのあたりかなり露骨なのだろうと想像されるのです(またそれを許容する社会風土がある)。

 朴槿恵大統領が早い時期から怪しげな自称霊能者から「洗脳」を受けていたというのは、スキャンダル発覚後有名になった話です。母親が凶弾に倒れて悲嘆に沈んでいたとき、この前科もちの宗教詐欺師は巧みに接近して籠絡し、娘を介して父親の朴正熙大統領に取り入った。それが崔順実の父親の太敏だったわけで、彼は「朴正熙時代から、大統領府の威光をバックに、財団を相次いで立ち上げ、朴槿恵を広告塔にして莫大な金を集めた」が、それを不動産に投資したり、様々なビジネスを立ち上げる資金源にしたりしたのです。娘の順実はそこから「学習」したので、父娘のそうした「集金スキーム」は同じなのです。

 朴大統領の驚くべき「操り人形」ぶりはこの本にかなり詳しく出ています(僕には初めての話も含まれていた)が、素朴な疑問はなぜ韓国民はこんな人物を大統領に選んでしまったのかということです。それは彼女が「両親を銃弾で失った悲劇のヒロイン」として、選挙での高い集票能力をもっていたからで、政治家たちにはそれは魅力的だったので、崔父娘と同じく、利用価値が高いと見て担いだからでしょう。政治家としての資質がどうのなんてことは考えていない。

 マスコミも、韓流歴史ドラマ的なファンタジーが好きな国民に迎合して、虚像を作り上げた。朴正熙が暗殺された時は、政治家たちもマスコミも、それこそ韓流のいつもの「手のひら返し」で「極悪独裁者」として葬り去ったが、その後の大統領たちも不祥事続きで、退任後死刑判決を受けたり(その後恩赦で釈放)、訴追を恐れて自殺したりする者までいて、ロクな奴がいなかった。経済も低迷ということになると、朴正熙政権時代の、日米両国の経済支援を得て成ったあの「漢江の奇跡」が懐かしいということになって、今も独身で「国家と結婚した」(そんな話、誰が広めたのか?)娘の朴槿恵こそ、救世主としてこの国を救ってくれるだろうと、考えた、というより、妄想したのでしょう。韓流歴史ドラマ的に言うと、彼女はイ・サンとトンイを混ぜ合わせたような希望の星だったのです。

 しかし、結果としては、韓国民は善玉も、ヒーロー、ヒロインも出てこない見るに堪えない三流韓流王朝ドラマを見せられる羽目になった。在任中弾劾決議が可決されるなんて前代未聞の話だそうですが、朴大統領は「これは陰謀だ。誰か仕掛けた人間がいる」とのたまい、護送中の崔被告は「検察の取り調べは不当だ!」と大声で繰り返し叫ぶ。たしかに「仕掛けた人間」はいただろうし、検察の取り調べも親切ではないだろうが、バラされるとまずいようなことがこれだけ沢山あれば、それはやっぱりやっていた奴が悪いのです。韓流ドラマの悪玉が、自分の仕出かした悪事は棚に上げて、「はめられた!」と叫ぶのと同じです。イ・サン兼トンイ自身がそれをやったのではドラマにならない。

 こういうのと時を同じゅうして、また新たな慰安婦少女像が総領事館前に設置され、日本がそれに怒って大使を帰国させると、さらに反日運動がヒートアップする。こちらの方がよっぽど「陰謀」くさいので、韓国の反日左翼が騒擾を煽っているのです。ふつうの国なら政治家も、マスコミも、国民も、そんなことにかかずらっている時ではないというので、もっと前向きなことで議論は活発化するでしょう。韓国という国は、そこが全然違うのです。

 率直に言えば、こんな三流国家も珍しい。目下、次期大統領候補の一番手を走っているのは、最大野党「共に民主党」の文在寅前代表(29%)で、2位は同じ党の安熙正・忠清南道知事(19%)だそうですが、どちらも「政治信条はどうでも不正は同じ」韓国大統領の例にもれず、親族から多くの逮捕者を出し、自身にも捜査の手が伸びるのを恐れて自殺した盧武鉉元大統領の“子分筋”で、ガチガチの左翼です。むろん「反日」で、「像の撤去」など出来るはずもなく、「最終的かつ不可逆的」だったはずの日韓政府の慰安婦合意も破棄される見通しです。

 この目下人気急上昇中の安熙正・忠清南道知事に関して、こういうニュースがありました。

・韓国忠清南道知事「私も大統領になる時になった」(中央日報日本語版)

 忠清南道(チュンチョンナムド)の安熙正(アン・ヒジョン)知事は11日、全羅南道木浦(チョンラナムド・モクポ)で開かれた行事に参加し、「今回は私が(大統領に当選)しそうだ。職業政治家として私ももうその時になった」と話した。
 安知事はこの席で「私に『あなたはなぜ大統領をしようとするのか』と尋ねるが、良い国を作ろうとすることのほかに話すことはない。当然のことをたびたび言葉で表現しなければならないのが難しい」と話した。
 安知事はまた「文在寅(ムン・ジェイン)、李在明(イ・ジェミョン)のお2人に譲歩すればよいが、政治というものも競争を避けることはできない」として自信を示した。続けて「私は30年間民主党党員として誠実に活動してきた。忠誠・義理・犠牲・献身を尽くしてきた。なぜ今回安熙正なのかを問うなら、ただ安熙正の時になったようだ」と話した。


「ナルシス全開!」とも言えるこの記事には思わず笑ってしまいますが、顔つきといかにもマッチしていて、家でも鏡を見ながら「なぜ今回安熙正なのかを問うなら、ただ安熙正の時になったようだ」と陶然として呟いているのではないのかと思えるほどです。

 予言しておきますが、この二人のどちらかが次期韓国大統領になるとして、韓国の迷走はさらに甚だしいものになるでしょう。縁故主義でロクでもない親戚や知人が蜜を求めて集まり、退任後不正蓄財容疑で告発されるようになるのもおそらく同じで、中途半端に北朝鮮に「歩み寄」ったり、アメリカと中国の間を揺れ動いたり、周りをさんざん振り回しかねない。そして支持率が下がりだすと、“安心して使える”「反日カード」を切ってくる。それはあの国の政治家にとってのモルヒネなのです。

 日本は李氏朝鮮時代さながらの韓国の「コウモリ外交」に振り回されないように用心する必要があるでしょう。文在寅候補に関しては、

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領秘書室長を務めていた2007年、国連の北朝鮮人権決議案の採択前に、北朝鮮に意見を求め、韓国の決議を棄権させていたことが当時の外交通商相の回顧録で昨年10月に暴露された。韓国が不法占拠を続ける島根県の竹島に上陸したこともある。
 政策的には、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の見直しや、高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備延期を求めている。韓国に詳しい専門家や韓国内の保守系ジャーナリストからは、文氏が大統領になれば、日米韓同盟の破綻や北朝鮮主導による朝鮮半島統一の恐れが懸念されている(ZAKZAK)


 という人だし、このところ人気が上がっている安熙正候補については、

 安氏は文氏同様、左派の盧武鉉元大統領(故人)の流れをくむ人物。ただ、最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍への配備をめぐり、文氏が「先送り」を求めているのに対し、安氏は「同盟国間の合意を政権交代でほごにしたら、安保に関して不安が広がる」と指摘し、推進すべきだという立場だ。このため、「中道・保守層から好感された」(ハンギョレ新聞)とみられ、中道路線の潘氏不出馬により「最も恩恵を受けた候補」(東亜日報)とされる(時事ドットコム)

 という御仁です。つまり、「コウモリ度」がこちらの方が優っているというだけの話。「同盟国間の合意を政権交代でほごに」することはできないという理由で、慰安婦合意を踏襲するかどうかは保証の限りではないので、それは国内向けに得策ではないということで、破棄されるだろうと見られます。つまり、何らかの明確なポリシーによるというのではなしに、人気取りと伝統的な「事大主義」で動くというだけなのです。「ナルシス度」がとくに高いので、持ち上げてあげれば変わるかもしれませんが、僕の経験則では、こういう人間が一番信用できないので、「自分のためなら国でも売る」典型的な「両班タイプ」だと思います。

 日本の政治家の皆さん、こういう人たちを相手にするのは大変ですが、頑張って下さいね。あの蝋人形のような「不通(プルトン)大統領」朴槿恵さんの顔が懐かしい、というようなことにならないよう祈ります。
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