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空爆とテロの応酬、…行き着く先は?

2015.11.14.14:49

 このところ一時的に忙しく、ブラック企業の従業員並に働いていて、書きたいことがあっても書くヒマがないのですが、一言だけ。

パリで銃撃や爆発、153人死亡 劇場やサッカー場など(CNN)

 このニュースにはびっくりしました。米のオバマ大統領はこの事件を受けて、次のように語ったとか。

【ワシントン和田浩明】パリの同時多発テロを受けオバマ米大統領は13日夕(日本時間14日朝)、ホワイトハウスで緊急声明を発表した。オバマ氏は、「罪のない市民を恐怖に陥れようとする言語道断の試みだ。パリやフランスだけでなく、人類や共通の価値への攻撃だ」と非難し、「テロリストを裁きにかけ、テロ組織を追い詰める」と断言した。(毎日新聞)

 だんだん言うことがあのブッシュに似てきましたが、これに先立つ12日、米軍はシリア北部ラッカで、ISの例の英国人「ジハーディ・ジョン」を狙った空爆を行い、「成功(すなわち殺害)」したと伝えられています。その矢先の出来事でした。

 オバマとしては、オサマ・ビンラディンの殺害の時と同じように、その手柄を自慢する準備を整えていたのでしょうが、これでそれどころではなくなってしまったわけです。

 イスラム国との「血の応酬」はいつまで続くのでしょう? イスラム国が壊滅するまで? しかし、そうかんたんには壊滅しそうもないので、凄惨さを強めながら、各地で一般市民の犠牲が増え続けるということになるのでしょう。わが国もいずれイスラム国との戦争の「後方支援」に乗り出し、そうすると日本国内でも報復テロが起きて、というふうな展開になっていくのかも知れません。

 世界の目があるからそれはできないだけで、米軍は、無関係な市民の犠牲者が出ようが出まいが、核兵器を使って一気に片付けてしまいたいという誘惑をかなり強く感じていることでしょう。あの砂漠地帯を本物の砂漠にしてやる、そうすれば一瞬でケリはつくのだと。

 僕個人は、どんなに骨が折れようと、イスラム国を交渉の席につかせ、平和裏に問題を解決する手立てを講じる他ないのではないかと思っていますが、アメリカはじめ「有志連合」諸国にはそんなつもりはないようです。彼らは完全な「人非人」であり、「人類や共通の価値」に敵対するごろつきの集まりであって、交渉の余地なんかはないと決めつけているようだからです。アメリカのアフガン、イラクでの無法ぶりは有名で、別に過激派でなくても、アメリカの「正義」を正義だと受け取るイスラムの人たちはあまりいないだろうとしても、です(公平に見て、21世紀初頭、最大最悪のテロリストは前アメリカ大統領、ジョージ・ブッシュ・ジュニアです。彼がもたらした惨害はビンラディンの比ではない)。

 むろん、僕はISのテロを肯定しているわけではありません。そんなことはわかりきったことです。愚かで薄汚い今のアメリカに、「人類の普遍的価値」など云々する資格は全くないので、なかば以上自分が作り出した「脅威」に罵詈雑言を浴びせ、空爆を行ったところで、それで「正義が実現」するわけではないというだけの話です。

 ヤクザ者の抗争でも、誰か高所から物事を判断して、公平な仲裁案を提示できる人物がいて、事態の収拾に乗り出してやっと解決の道筋がつくものですが、今の国際政治の舞台にそんな役柄が務まりそうな大物はいないようです。先ごろ亡くなった、ドイツの元首相シュミットのような、緻密・複雑な思考ができる力と事態洞察力、胆力を兼ね備えた有能な政治家なら、あるいは可能かもしれませんが、ないものねだりです。

 今後世界はどういう方向に動いてゆくのか? 大いに気がかりです。
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