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数字が好きな人のための「景気は良くなっている」発言への反証

2014.12.02.16:31

「景気」という言葉は、「気」がつくだけに気分の要素が多いと言われ、だからアベノミクス(これは「アホのミックス」と呼ぶべきだと前に書きましたが)で景気がよくなったとは思わないと約85%の人が答えても、「それは実際には犯罪発生率が減少しているのに、『治安が悪化した』と答える人が多いのと同じ」だと反論する向きもあるわけですが、「それでは細かい数値を出して、それは嘘だと証明してみせましょう」というわけで書かれたのが、次の記事です。

安倍首相「15年間で最高の賃上げ」?→過去最悪の非正規化と貧困増で貯蓄ゼロが1年で250万世帯も急増

 実に親切な、わかりやすい図表入りの説明で、これを見れば「あと2、3年で賃金上昇が物価上昇に追いつく」なんて安倍の主張が嘘の皮であることは明白でしょう。円安と株高で業績好調の一部大企業の賃金(利益は大方内部留保に回されて、賃金にはあまり反映していないようですが)だけ上がっても、「悪い円安」のせいもあってそれは大多数を占める中小零細企業には波及しない。「2013年1月から比べると、正規労働者数は38万人減少し、非正規労働者は157万人増え」(同記事)るというすさまじいことになっていて、彼が「政権発足以来、雇用は100万人以上増えた」と豪語している「増加」の内訳は、何のことはない、これの差し引き計算の結果に過ぎないのですが、そのうちパート、アルバイトが人手不足になって、そちらの時給が雀の涙ほど増えることはあるかも知れません。それを見て彼は、「年収200万の人の収入が210万に、年収100万の人の収入が105万にそれぞれ増えた。暮らし向きがよくなったのが実感できるでしょう?」と胸を張るつもりなのでしょうか(数字のマジックで、こういうのも雇用者賃金増データには含まれるのです)。

 あるところに、「アベノミクスに原油安という神風が吹いた」という記事があって、実際これは彼には「神風」だったので、もしこれがなければ事態はさらに深刻なことになっていたでしょう。今頃は「師走を前に倒産続出」なんて記事があちこちに出ていたかも知れないからです。どうやらそれももう尽きかけているようですが、こういうところ、彼は今までは妙に運がよかったのです。

 安倍はいっそ、“復活”しているらしい懲りない「規制緩和」教の竹中平蔵を右にはべらせて、こう言わせたらどうでしょうかね。

「株高誘導、規制緩和、法人税減税、これこそ日本の経済成長に不可欠な『三本の矢』なのです。わが国はアメリカと較べて、そのあたりがひどく立ち遅れています。大企業、投資家などの富裕層を優遇しないと、経済成長は望めません。彼らに見限られたら、もうおしまいなのです! 私はかつて、小泉政権時代、そうしたことに尽力し、法改正に取り組むなどして、とりわけ労働分野の規制緩和には力を入れました。だからグローバル経済の下でも何とかやっていけるようになったので、企業はそれで国際競争力を維持できたのです。おかげで賃上げが抑制され、非正規雇用が激増したなんて悪口を言う人もいますが、そうした経済構造こそがグローバル時代の必然なのです。低賃金の発展途上国と張り合わねばならないのですからね(アメリカの労働市場はすでに発展途上国並になっています)。それでも今の日本はまだまだです。とりわけ農業や医療分野では、規制緩和が遅れていて、それを積極的に行ってもっと企業参入や外資の呼び込みを進めないと、それが足を引っ張って経済成長が妨げられるでしょう。安倍総理はそのあたりよくわかっておられて、まず経済特区というものを設けて、そのあたりにも風穴を開けようとしておられるのです」
「おっしゃるとおりです。『金持ち優遇政策』だなどと、共産党あたりはさかんにアベノミクスの悪口を言っていますが、彼らはケーザイというものがわかっていないのです。竹中教授が言われる『とっくりダウン効果』というものもありますしね」
「とっくりダウン? ああ、トリクルダウンですね。あらためてご説明しておきますと、これは富裕層を優遇して、彼らに好景気を実感してもらい、お金をもっと使っていただくというものです。そうするとあなた方貧乏人…ではなかった一般国民も、そのおこぼれにあずかることができるというもので、たとえば億ションや高級外車、宝飾品が飛ぶように売れるなどして、それが経済活性化につながって、新たな雇用を生むことにもなるわけです。とっくりダウンだと、貧乏なおとうさんが晩酌用の日本酒も買えなくなって、とっくりを下に向けて、トホホの禁酒を強いられるということになってしまいますが」
「わっはっは。さすがに先生はジョークも巧みでいらっしゃる」

 てなことを、「公正中立」を要求したテレビ番組で、「総理特別対談」とでも称して、1時間ぐらいぶっ通しでおやりになればよいのです。そうすると、楽しみな選挙結果となるでしょう。

 何はともあれ、上記記事、クリックしてお読み下さい。アベノミクスの素晴らしい“これまでの実績”が数値的にもよくわかります。
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