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睡眠時間と勉強

2014.11.09.21:38

 長らくご無沙汰しましたが、しばらく書かなかった原因は、とても光回線とは思えないトロい(しかもよく固まる!)安物パソコンに業を煮やして、プロバイダーを変えたついでに買い替えたので、その際のドタバタがあったのも関係しますが、午前2時頃には寝るようになって、これを書く時間がなくなってしまったからです。以前は朝の5時から6時ぐらいに寝て、昼過ぎに起きるパターンだったのですが、周辺の環境が悪化して、やっと寝ついたかと思うとドタバタ音で目が覚め、昼間も声のばかでかい小学生のガキんちょがいて、土曜日や日曜祭日は、それとその遊び仲間の朝っぱらからの騒がしい声で眠れなくなってしまう(このあたりはちょっと行けば広い遊び場があるのに、何で家の近くでしか遊べないのかなと、そのあたり不思議なのですが)。あれやこれや寝不足で体調不良に陥り、仕方なく夜寝ることにしたら、このブログを書くタイミングも逸してしまったというわけです(僕は幼児の夜泣きの類はもちろん、子供の騒がしいのには昔から割と寛大です。あれは自然現象みたいなものなので。その代わり、夜中に音楽をガンガンかけたり、麻雀をやったり、仲間内で騒いだり⋯といった非常識な手合いには我慢する必要を認めないので、木刀持参で「殺されたいわけ?」と“質問”しに行く――ほぼ全員が「いいえ」ということで以後静かになる――のですが)。

 その分、仕事前時間が長くとれるのだから、その時書けばよいようなものですが、けっこうこういう文を書くのにもエネルギーを使うものなので、仕事に行く前にそれをという気にはなかなかなれないので、そこらを片付けたり掃除したり(夜中にそんなことはできず、これも以前はなかったことです)しているうちに、終わってしまうのです。

 生活習慣を変えるということは容易ではなく、自律神経がうまく機能しなくなったと見えて、最初はよく眠れず、体調もさらに悪化した(右頬の下が痛むので、仕方なく医者に行ったら、別に口内炎の類ではなく、免疫機能が低下して、何かのウイルスがどこからか侵入して、リンパが少し腫れているのだろうと言われた)のですが、このところやっと軌道に乗ったらしく、ちゃんと眠れるようになって、体調も本復しました。これを書いている今は日曜の午後ですが、今日はどういうわけだか騒がしい子供たちの声もせず、僕を悩ませている近所のあるおばさんの著しく気品に欠ける長話の声(声のきれいな女性はつまらないおしゃべりでも音楽的に聞こえますが、音楽的調和に欠けた耳障りそのものの声というのもあるものです)も聞こえず、静かそのもので、落ち着いて文も書けそうなので、久しぶりに書いてみることにした次第です。

 寝不足が続いていた間、あらためて感じたのは、睡眠不足は体調だけでなく、著しく頭のパフォーマンスに悪影響をもたらすということです。集中力も、理解力、直観力もとみに低下する。読書にもものを考えるのにも影響するのです。僕は前に、延岡の二つの県立普通科高校は、いりもしない朝夕課外によって生徒たちを慢性的な睡眠不足に追い込み、学習能力を著しく低下させているので、何でその愚行をやめないのだ、と何度も書きましたが、自分の睡眠不足で、あらためてその正しさを再認識したかっこうです。

 成人後、加齢に応じて必要睡眠時間は減少するという話で、僕ぐらいの年齢になれば、若い時ほど眠らなくても、“消費電力量”が少なくなるので6時間ちょっとで足りるそうですが、ティーンエイジャーだと7~8時間は不可欠だとされています(末尾※の記事参照)。

 それがこれらの高校では、宿題と課外と部活のせいで、真面目な生徒だと平均睡眠時間は僅か4、5時間になってしまう。それがずっと続いたのでは、ブラック企業の社員と同じになってしまうので、学力なんて伸びる道理はないのです。のちのちの健康阻害要因にもなってしまう(鬱や心臓病の遠因になるのです)。

 塾でその弊害をずっと見てきたので、自分の息子が高校(ここらの子供には、普通科高校に進学する場合、この二つのいずれかしか事実上選択肢がない)に入った時、僕は子供には命令じみたことはほとんどしたことがないのですが、「睡眠時間は最低でも毎晩7時間は確保すること」を言い渡しました。その妨げになるようなら、どうせつまらないものしか出ないのだから、宿題もやるなと言ったのです。

 幸いだったのは、彼は中学で部活に励みすぎて(夜帰宅した後もまだ自分で作ったトレーニングメニューをこなしていた)、腰椎の疲労骨折を起こし、高校入学時はまだコルセットをはめたままで、体育すら禁止されていて、運動部には入れなかったことです。部活にもよりますが、「オリンピックの強化選手ではあるまいし⋯」というような度の過ぎた部活もあって、それが睡眠不足の一因(激しい運動をすればそれだけ睡眠時間も多く必要になる)であると見ていたので、これには正直「しめしめ」という感じで、後はうまく手抜きさえすればそれは実現可能なようで、本人に聞くと、それは「厳守」されているようでした。

 だから疲労も蓄積せず、適当に遊んだり、勝手に自分の勉強をするゆとりももて、相応に高校生活がエンジョイできて、受験期の追い込みも利いたのだと僕は見ていて、「学校の指導」の悪影響を最小限に抑えることができたのです(これは延岡のみならず、「課外励行」の宮崎県の公立高校全体に言える悪しき傾向のようですが、模試の成績が時間を追うとともに低下して、最後に失速するというのは多くの生徒にみられるお決まりのパターンのようです。それは授業内容のお粗末さも関係するでしょうが、最大の原因は生徒たちを慢性的な睡眠不足に追い込んでしまっていることです。それがボディブローのようにだんだん利いてきて、学習能力を低下させるのです)。

 別に時別な医学知識がなくても、寝不足が有害だということくらい常識でわかりそうなものですが、それがわからないのが当節の学校の先生というものらしく、「5時間以上は寝すぎだ!」なんて大真面目に言う非科学的で時代錯誤の根性主義教師までいるという話です。だからあんたは二流大学にしか入れなかったのだと皮肉の一つも言いたくなりますが、ふつうの社会人でも適切な睡眠管理ができない人は、仕事でよいパフォーマンスはまず絶対にできないことでしょう(だからブラック企業は生産性が下がって業績を悪化させるか、社員を次々使い捨てするしかなくなるわけです)。それぐらい、睡眠は重要なのです。

 深刻かつ慢性的な睡眠不足でなければ、短時間うたた寝すれば集中力は回復するものです。僕は何か作業をしていて、どうもうまく頭が働いてくれなくなったなと感じたときは、座椅子の背もたれを倒したり、枕を高くして横になったりして、2、30分うたた寝します。そうすると頭が再びクリアになることが多いのですが、慢性的な寝不足になっている高校生などではこれはうまくいきません。目が覚めず、そのまま眠り込んでしまうからです。

 睡眠不足が特に影響するのは、緻密にものを考えたり、ヒラメキや洞察を要するような作業をするときです。これは勉強なら、英文を精読したり、数学の問題(単純な計算問題ではなく)を解いたりするときです。機械的な棒暗記なら、記銘力は睡眠不足でかなり落ちているでしょうが、何とかなる。要するに、機械的でない作業をする時で、最も重要な作業をする時なのです。そしてその部分が阻害されれば、学力が伸びることは期待できない。

 人間の知能は8割方遺伝で決まっているという話ですが、それは基本性能であって、学習能力はそれプラス、コンディションとその後の訓練で決まります。元々が頭のいい子でも、あれこれ心配事を抱えていたり、強い心理的抑圧が作用している、あるいは強い緊張や恐怖にさらされている場合などは乏しいパフォーマンスしかできなくなるもので、これに睡眠不足まで加わるとその働きは最低レベルに落ち込んでしまうでしょう。つまり、寝不足の生徒相手に突然さしたる理由もなく怒鳴り散らしたりして恐怖と緊張を強いる気分屋の教師(一度精神科で診てもらう必要がある)などは最低最悪だということになるのですが、無用なことで寝不足を強いている上に、そういう馬鹿教師までいるという話を聞くと、何ともお粗末な学習環境を強いられているなと、僕は生徒たちに同情するのです。

 だから、わが子にお勉強ができるようになってもらいたいと思う親御さんたちは、何より子供がどういう状況に置かれているかを理解する必要があるのです。慢性的な寝不足になっているとか、大きな悩みや心理的葛藤を抱えているという場合には、まずその原因を解消しなければなりません。それをしないでいくら「勉強しなさい!」と言っても無駄なことです(親が塾教師なんかの場合だと、わが子にそういうことを言う人はあまりいないでしょう。僕も息子にそんなことを言った記憶はゼロです。経験上、それが無意味なことをよく知っているからです)。

 若いというのはある意味恐ろしいことで、寝不足が続いても、からだは何とかもってしまいます。僕も若い頃は連続の徹夜を最長三日したことがあって、あれは妙に体が軽くなって宙を飛んでいるような感じで不思議でしたが、そのあとかためて十数時間眠ったらすぐに回復しましたが、脳というデリケートな器官は寝不足では十分な働きが期待できないものなので、からだが何とかもっているから大丈夫なのだとは言えないのです。とくに長期にわたるとその悪影響は深刻なものになるでしょう。

 他の地域にも真面目に付き合ったら睡眠が4時間しか取れないような非常識な“指導”をしている学校があるかどうか知りませんが、仮にあるなら、親としてはわが子の健康と順調な学力の伸びを期待するなら、そんな“指導”には従わないように逆指導することです。

 これは大人の長時間労働の場合でも同じで、別に高度な頭脳労働をしている人でなくても、長期にわたる不眠や度の過ぎた長時間労働は心身に破壊的な影響を及ぼします。わが国には長時間労働をよしとする悪しき伝統があるようですが、それはダラダラやっているだけで実際には成果に乏しく、残業を禁止したら、かえって業績が上がったという会社もあると聞きます。仕事はかかっている時間よりもむしろ質だからです。勉強も同じですが、頑迷そのものの延岡の公立普通科高校がそれに気づくのがいつなのかはわからず、だから僕は塾の生徒たちに「睡眠を最優先しろ」と言うのみなのです。

 というわけで、今回はこれでおしまい。政治向きのことで書きたいことはいくつかあるのですが、それはまたにします。

 ※ゾウとネズミ、よく寝るのは…睡眠時間は「燃費」次第

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