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「原発フェードアウト」って?

2012.11.30.02:21

 維新の会が公約を発表して、原発の「フェードアウト」という表現が話題になっています。何でも、2030年代にそれは“フェードアウト”するのだとか…。
 しかし、石原老人によれば、原発は素晴らしいものなのですよ。息子のノブテルは反原発の動きを「集団ヒステリー」だと言ったし、御大自らは産経に「人間だけが持つ英知の所産である原子力の活用を一度の事故で否定するのは、一見理念的なことに見えるが実はひ弱なセンチメントに駆られた野蛮な行為でしかありはしない」と力強く喝破なさったのです(それについて前に書いた記事はこちら。おかげでこれはかなり読んでもらえたようです)。

 橋下徹はたしか、ついこないだまでは「脱原発」のはずでした。しかし、カンタンアイテラす石原老人と組むことになって「小異」は捨てることになり、いったんそこは消えかけたが、「卒原発」を唱える嘉田新党が注目を集めるにいたって、これはヤバいということで“復活”したのです。

橋下「石原さん、ここはやっぱり脱原発を入れとかないと、票が減りますよ」
石原「じゃあ、勝手に入れとけ。どうせオレはその頃は死んでるから」
橋下「さすが石原さん、太っ腹ですね」

 …てなわけで、とり急ぎそれは付け加えられたのでしょう。石原老人の性格からすると、“愚かな反原発のセンチメント”なんかに譲歩するのは屈辱的なことながら、「大同」のためにはやむを得なかったのです。君ぃ、それが政治というもんだよ。現実もわかっとらんで、前のあの言葉はどうしたとか、些細なことで下らん揚げ足取りをするんじゃねえ!
 ご尤も。彼らにとってはそれは「些細なこと」なのです(二人の意見が真っ向から対立するはずのTPPに関しても同様のようで、参加は認めるが「国益に反する場合は反対」というのは笑えます。それは賛成派の誰もが言うことだからです)。
 ちなみに、fade-outってのは、そもそもどういう意味? 英和辞典には「音・映像がしだいに消えてゆくこと」などと説明されていますが、CODにはそのものズバリの、“disappearance,death(消滅、死)”なんて説明も載っています。

 これ、原発にあてはめて考えると、新規の原発建設はもう無理だろうし、既存の原発も、これまでみたいに耐用年数を「まだ行ける!」と引き延ばし続けるのは世論からして無理だろうから、2030年代になれば、大方は廃炉にせざるを得ないことになって、そうなるのはむしろ当然ではないかと思われるので、こんなもの「公約」と呼べるようなシロモノではそもそもないということになりませんか? だから重要なのは、今後のエネルギー政策をどうしてゆくのかという具体策の問題になりますが、そういうことは「あんまり小さな、こまごました政策話してもしょうがない」(記者会見の石原氏の言葉)で終わってしまうのです。彼にとって何より重要なのは「自主憲法制定」あたりのことなのでしょう。「安倍ちゃんと組んで…」というのが、ミエミエです。

 ついでに嘉田新党ですが、さっきテレビでニュースを見てたら、「中学卒業までの子どもに1人当たり年31万2000円の手当を支給する」のだとのこと。これ、小沢一郎の入れ知恵かなと思いますが、全然進歩してませんね。先の民主党公約のニューヴァージョンでしかないと見えるので、年収1千万の親もいれば、200万の親もいるわけで、子供がいようがいまいが、そういうのは本当に支援が必要なところにだけすればいいわけでしょう? 財源も赤字国債しか結局ないだろうし、空気が読めないにもほどがあると、僕はあらためて呆れました。おかしな空約束をすれば、それだけ支持が減ってゆくということに、どうして気づかないのでしょう? そんなよけいな、選挙目当てとしか思えない公約で信用を早々となくすのはやめていただきたいものだと思います。

 ほんとに全く、ロクでもない政治屋揃いですね。結局は返り咲き自民の天下となって、金魚のフンみたいに維新が2ケタ前半の議席を取ってそれにくっつき、めでたく「自主憲法制定」と相成ることでしょう。その先にどんな「美しい国」が待っていることやら…。
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