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公務員とイレズミ

2012.05.16(01:00) 149

 先日テレビで、大阪市の職員(正規職員、つまり正規の公務員という意味でしょうが)には刺青をしている者が五十人以上いるというニュースを見たときは、ほんとにびっくりしました。橋下大阪市長はそれについて「分限免職」の可能性も口にしたそうですが、ニュースキャスターが「それは解雇を意味するから、かなり厳しい処分ですね」と言ったのには二度びっくり。「厳しい」も何も、常識からすればクビがふつうではないかと思ったからです。

 橋下市長の教職員への君が代・日の丸強制には僕は明確な反対意見をもっていますが、こちらは話がまた別で、イレズミなんぞ、カタギのすることではありません。それならきっちりヤクザになってもらわないと困るので、民間ならまだしも、公務員がそんなものをして、市民にそれをチラつかせて脅すなんて、最低最悪の話です。

 市民が何か相談に行って、言い争いになったとする。すると、「やかましい! このイレズミが見えんのか!」なんて凄まれたら、たいていはびっくりしてしまいます。遠山の金さんではあるまいし、そういうのは勘弁してもらいたいものです。
 中には見慣れた人もいて、「それ、絵柄がイマイチですね。あと、メンタムはどれくらい使いました?」なんて聞く人もいるかも知れませんが。

 「め、メンタムだと…。それはどういう意味だ?」
 「いや、そういうのって、彫ったばかりのとき、化膿したりすることがあるんでしょ? そういうときにあの軟膏を塗ったりするって聞いたものですから」
 「な、何を言うか。これは、おまえ、イレズミだぞ!」
 「そんなことはわかってますよ。チンピラか、半端な下っ端ヤクザでないと、そんなものはめったなことで人に見せたりはしないものです。僕の知り合いは、夏場でも長袖を着て、見えないように気をつけていたものです。それを、公僕たる者がそんなことして恥ずかしいとは思わないんですか?」

 そんなふうに切り返せる人は、いたとしてもごく少数でしょう。さっきネットで見たニュースでは、大阪市教委はその調査を拒否したとか。

【同様の調査依頼を受けた市教委は今月8日、教職員約1万7千人に対しては実施しない方針を決めた。「人権を傷つけることがあり、無謀だ」(矢野裕俊・教育委員長)という判断だという。「長袖で見えないようにするケースもあり、調査は必要ない」と主張した教育委員までいたというから、あきれるほかない。見えなければよい、悪いの問題ではあるまい】(産経新聞)

 これ、学校の教師にもそういうのが混じっているということなのでしょうか? イレズミは気軽なファッションではありません。僕の理解するところでは、それはカタギでなくなることを前提に、その覚悟をもって彫るものです(出家者が頭を丸めるのと、それは変わらない)。ましてやカタギの中のカタギと言うべきお役人や学校教師がなすべきことでは断じてない。いったんそんなものを彫ってしまったら、そういう職業に就くのは断念するのがまともな感覚だろうと思うのです。

 ヤクザの人でも、これには同意するのではないでしょうか? あれはつまらないことで人を(ましてや普通人を!)脅したりするためにほいほい彫るものではないのです。いかにも動機が低劣で、極道にとっても、それは侮辱的なことでしょう。

 仮にイレズミをチラつかせて生徒を脅すような卑劣な教師がいたとすれば、そいつは許しがたい。時代劇のセリフを借りれば、「天に代わって成敗」してやりたくなります。いませんよね、そんな人?

 何にせよ、そのような“良識”が失われてしまったことは嘆かわしいことで、そうしたけじめなしにナアナアで事をごまかそうとする事なかれ主義の“非イレズミ”者が増えてしまったことは、イレズミなんぞを彫る人間にも増して問題ではないかと思います。自分たちがこの世の中を腐らせているのだという自覚がない。世も末と言うべきです。
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祝子川通信 Hourigawa Tsushin


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