FC2ブログ

6/5記事に寄せられた某県立高校・教頭先生の感想

2010.06.12.14:43

 知人を介して、他県(九州地区ではない)の公立高校の現職の教頭先生に当ブログ掲載の上記記事をお読みいただいたところ、次のような返信をいただきましたので、先生のご了解を得た上で、それを以下にそのまま転載させていただきます。尚、万が一ご迷惑おかけするようなことがあっては困るので、僕の判断でお名前はもとより、県名なども伏せさせていただきます。また、これはあくまで僕の書いた文章に対する感想であることを、予めお断りしておきます。


<大野龍一様>

 延岡の県立普通科高校の教育の現状に関するレポート読ませていただきました。全体的には、両校の教育現況に関する目を疑いたくなるような状況が紹介されているのに、正直驚きました。読み進ませていただくごとに、「ええ、うそだろ」と思うことばかりでした。

 両校の指導を称して、大野さんは高校版「蟹工船」と揶揄されていますが、レポートのとおりの指導がなされているのであれば、まさしく「何をかいわんや」ですね。特に最後の方のレポートからは、該当校の生徒がかわいそうで、かわいそうで、このままでは、大野さんご指摘のような最悪の事態になってしまうのではないかと、私もその点にはまったく同感です。冗談ではなく、真剣に改善策を講じる必要があるのではないかと正直感じました。

 以下、大野さんご指摘の内容について、一つ一つ回答というわけにはいきませんが、私が気が付いた点など思いつくまま、本県および本校(私の勤務校)の実態を紹介しつつ、述べさせていただきます。

 <まず課外について>

 両校、名物の「朝夕課外」というものをやっているとのこと。そして、問題となるところは、あまりに過重な宿題が毎日のようにだされるということ。まず、課外についてですが、本県においてもまた、本校でも課外(放課後)はやっております。全県下の課外状況については、残念ながら全体把握しておりませんが、どこの学校においても基本的には、そのやり方(時間など)にちがいがあれども、進学保証を目的に課外は行われていると思います。本校でも、基本的には放課後1時間の課外を行っています。このことについては、生徒も、保護者も好意的に捉えてくれていると思います。

 課外については、学校の方針を丁寧に保護者、生徒に説明した上で行ってゆくことが肝要であると思います。少なくとも本校では、この点配慮しています。

 都市部の学校か、田舎の学校かで、生徒のおかれる教育環境も異なるのは本県でも同様かと思います。要は、総合的に鑑み、課外が必要であるかどうかを学校全体でよく考えてゆくことが必要かと思います。

(※注記:本文に見られるとおり、その先生が勤務されている高校では朝課外はなく、夕課外のみ実施されているということです。おたずねしたところ、これは1・2年も含むようですが、それは週三回の六時間授業の曜日のみで、七時間授業の曜日の課外は受験を控えた3年生のみ、ということでした。3年生の、その七時間授業に課外がプラスされた場合の終了時刻は5時35分。六時限のときも3年の進学希望者は[部活引退後のことだと思いますが]その時間まで課外授業が行なわれるそうです。先に課外を増やす話し合いが教員間でもたれたこともあったそうですが、生徒たちの人間的成長をはかる上でも重要な、部活等の課外活動の時間を削ることは教育上好ましくない、という理由で見送られた由。)

 <宿題について>

 毎日の宿題、連休宿題、週末課題などのレポートの現況、あまりに常軌を逸しているといわなくてはならないと思います。これが本当なら、生徒は間違いなく、勉強することがいやになってゆく事は当然だと思います。無意味な、時間ばかりかかってやる機械的な宿題は、一種の拷問ともいえるでしょう。無論、予習をして授業に臨んでゆく姿勢を日常的につくってゆくことはそれなりに大切なことだと思います。ただ、大切なことは、意味のある予習なり、あるいは復習をさせることです。学習の基本は、自問自答であり、一時間一時間の授業の中で疑問を自らに投げかけるように自然と生徒をいざなってゆく、このことに教師は心血を注ぐべきでしょう。

 かえすがえす、延岡の両校で行われているという宿題は、しだいしだいにこの「自問自答」の力をそぐことになってしまっているのではないか、こう断じざるをえません。特に、S高校における英語宿題などは、言語道断であり、怒りが私でもこみ上げてきますね。「反省文」「決意文」こんなものを書かされて、その場しのぎの技だけ身に付け、何も実力は付くことなく、貴重な時間を浪費してしまう、二度とない青春時代を暗闇の時代にしてしまうことなど、教育という場でなされてよいなど、誰が考えても許されることではないでしょう。S高校全体で、今一度授業とは何か、勉強とは何か、青春時代とは何か、徹底的な話し合いをすべきではないでしょうか。

<容儀検査について>

 このことについては、本県においても、<身だしなみ指導>という名で行っている学校がほとんどだと思います。本校でも年数回行っておりますが、ご紹介していただいた学校のような微に入り細に入るような形のものはやっていません。あくまで身だしなみは基本的に大事なことなので、自らただしてゆくことを旨として行っているのが現状です。

 <容儀検査>にかかる大野さんのご指摘、首肯できる面も多々ありますが、必要最小限の<身だしなみ指導>はやってゆく意義はあるのではないかというのが私の現在の考え方です。

 <大野さんの改善策について>

 いくつか出されている改善策、基本的には賛成です。先に述べましたが、とりわけS高校の教育に対するご指摘、文面から察するに看過できない状況ではないかと思います。「臨界点」ぎりぎりとのお言葉、私も公立高校に勤務する身、肝に銘じて日々生徒たちに向かい合ってゆかなくてはならないと改めて思い知らされました。

 以上、とりとめのないことを、思いつくままに述べてきました。正直とことんつきつめては書いてないと思いますので、あしからずご了承ください。

 今回のレポートを読ませていただき、教育の現状など考えるきっかけを与えていただいたこと感謝しています。
スポンサーサイト



comment

Secret

プロフィール

大野龍一

Author:大野龍一

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR