fc2ブログ

タイトル画像

今の日本政治はまとめてゴミに出した方がいい

2021.08.31(21:09) 862

 僕は前回書いたような事情により、捨てる物を少しずつ整理して、まとまったら便利屋でも呼んで全部持ってってもらうつもりでいるのですが、今の日本政治も一緒にゴミに出して捨ててしまえばどんなに清々するでしょう。次のような記事を読まされると、ことにその思いが強くなります。

なりふり構わぬ”岸田潰し”の菅首相にドン引き 幹事長候補は総裁選断念した下村政調会長か? 

 無能なガースーもこういう場面になるとにわかに活き活きしてきて、動きが素早く、的確で、かつ頭もよく回るようになるようですが、そこに二階だの、下村だの、甘利だの、安倍だの麻生だのといった寒気がするような面々が入り乱れて、いわゆる「政局闘争」というのをやっているのです。彼らにとって政治とはまさにこれで、一般国民が政治だと思っているようなものは彼らの意識のほんの片隅を占めるものでしかないのです。

 この中では岸田が一番「人間的」ではありますが、かつては評判がよかったのに、安倍からの政権禅譲を期待するあまり、節操のないゴマスリ、迎合一点張りで、「ああ、こんな主体性のないゴマスリ野郎は駄目だ」と見切りをつけられてしまったから、国民へのアピールにも乏しいのです。おまけに勝負勘がないし、喧嘩の仕方も知らない。政治信条で一致した、その方面に強い右腕的存在がいてくれればいいが、彼にはいなさそうです。人がいいというだけで、カリスマ性には乏しいのでしょう。

 ついでに、こういうニュースもありました。しばらく前に、「アフガンから自衛隊が日本人一人を救助した」というニュースがあって、なんじゃそれはと思っていたら、本当は「関係アフガン人500人救助」を意図していたというのです。それなら自衛隊機を送ったのもわかる。ところが完全に失敗して、日本人一人を助けただけに終わった。次の記事はそれに関する詳報です。

日本の「アフガン退避作戦」こんなにも遅れた理由

 むろん、自衛隊が悪かったのではない。政治が怠慢すぎて、初動が遅すぎたからです。次のような話は読む人の心胆を寒からしめるものです。

 なぜ日本政府が動くのはこんなにも遅かったのか。残念ながら、日本政府は日本人に協力してきたアフガニスタン人について何も考えてなかったように見える。
 実際、日本大使館の職員12人は8月17日にイギリスの軍用機を利用して国外退避した。この時、アフガニスタン人のスタッフが1人も同乗していない。
「いったん外交官の退避が終わると、『任務は完了した』という安堵感が漂った」と、鶴岡准教授は指摘する。「政治家たちの注意力は低いままだったが、自民党議員に背中を押され、他国の作戦を目の当たりにしてやっと、政府はアフガニスタン人の同僚たちも救出されるべきではないかと気がついた」。
 岡田隆駐アフガニスタン大使は、ガニ政権崩壊までにアフガニスタンを離れていたと伝えられている。イギリスやフランスの大使が、最後まで残って業務を続けたのと対照的だ。


 早い話が自分たちだけさっさと逃げて、今後危険にさらされそうなアフガン人職員や関係者のことは念頭になかったということなのでしょう。他の先進国でそんな対応を取った国があるとは寡聞にして聞きません。人間の自然の情として、現地スタップたちがその後無事で済むのか、身の上を案じるのはごく自然なことだからです。現派の大使館員たちも「彼らを助けないと」とは言わなかったのか? それとも日本政府は軍隊は送り込んでなかったから、そこで働いていても敵視はされないということなのか? それなら後で500人脱出させるなんて話は出なかったはずで、要はジコチューすぎたから日本人だけ脱出させて事足れりとしかけたのです。後で「これでは他国からも批判されるかもしれない」という情けない外圧で動き出したが、時すでに遅し。何かぞっとさせられる話です。率直に言わせてもらえれば、血の通った人間のやることとは思えない。やってることにハートがなさすぎるのです。

 福島原発事故の際も、東電社員は蜘蛛の子を散らすようにまっ先に逃げ出していたと言われましたが、今のコロナ対応のまずさ、想定外(菅政権にとっては)の感染拡大で病院は満杯で人手も足りないから、ギリギリまで自宅療養して下さい、容態が急変して間に合わなくなることもありますが、それには目をつぶって下さいという(むろん、表面上は残念でならないようなふりだけしてみせるのですが)ガースーや小池知事の酷薄さも、こういう対応と通底している感じがします。小池知事も、いまだに国政への色気は大ありだという話で、それであれこれ二階と連絡を取り合っていたりするのでしょう。あれは緑のタヌキというより、ほとんど妖怪に近い。

 仮に早い段階でオリンピック中止を決断し、国民の信頼と協力も得て、コロナ対策に邁進していれば、今の医療崩壊同然の事態には立ち至らなかったでしょう。国民の政治の受け止め方も全然違って、社会にももっと前向きの雰囲気が生まれた。ひどい政治不信で、今の日本人はメンタル的にもひどく傷ついているのです。それは全く無用な傷だった。

 冒頭の記事にもあるように、しかし、自民は反省なしで今後も政局闘争に明け暮れ、国民不在の政治を続けてくれるでしょう。野党の異常な不人気(それには僕も驚いていますが)のおかげで、議席は減らしても過半数は維持できる。コロナ騒ぎが落ち着き、経済の先行き見通しも立ってくれば、国民も“冷静”になって、また支持率も上がってくるはずだとガースーは楽観しているのでしょう。にしても、そもそも彼らは何のために政治家になり、政治で何を実現しようとしているのでしょう? 権力ゲームそれ自体の他に、何か社会のため国民のためという生きた目標があるのか? 人間味に乏しいガースーや二階の表情からそのようなものを読み取るのは、おそらく誰にとっても困難でしょう。環境問題がセクシーだの何だの言い始めたあたりから、おかしさが本格的に目立ち始めた進次郎なんかも、ここにきてえらくガースーに肩入れして、何が目当てなんだと言われていますが、悪魔に魂を売り払うのがどういうことなのか、若い彼に自覚があるとは思えないので、考え直すなら今のうちだと思います。


スポンサーサイト




祝子川通信 Hourigawa Tsushin


2021年08月
  1. 今の日本政治はまとめてゴミに出した方がいい(08/31)
次のページ
次のページ