女房も「更迭」したら?~終わらないアッキード事件

2017.04.28.15:41

 籠池前理事長は今もお元気なようです。以下、「籠池氏、また新証言『後ろ向きだった契約が突然…』」というタイトルの本日付朝日記事。

「交渉を昭恵先生に報告していた」「それを近畿財務局にも伝えていた」。森友学園への国有地売却問題で、約1カ月ぶりに公の場に姿を現した籠池泰典・前理事長が28日、また新たな説明を始めた。聞いていた民進党の議員らには、驚きが広がった。
 籠池氏はこの日、東京の衆院議員会館の部屋で開かれた民進党のヒアリングに出席。3月23日に衆参両院であった証人喚問以来、約1カ月ぶりの公の場で、笑みを浮かべながらあいさつし、紙に目を落としながら話し始めた。
 小学校建設のプロジェクトが動き出したのは2012年10月ごろ。安倍晋三氏側に接触し、「昭恵先生にご相談した」「ホテルオークラで会ったとき、主人にお伝えしますと言ってもらい、何かすることはありますか、とまで言ってくれた」。安倍首相の妻、昭恵氏とのつながりに言及した。
 土地の賃借交渉に関し、発言は核心に。「昭恵先生には、財務省との交渉内容について、電話で報告していた」「近畿財務局にもそのことは伝えていた」「突然、それまで後ろ向きだった定期借地契約に前向きになってくれた」。発言を聞く会場は驚きの声に包まれた。籠池氏は「14年4月に建設用地に昭恵先生を案内したとき、秘書も同行していた」とも述べた。
 定期借地契約後の16年3月、…
〔ネットの無料はここまで〕

 北朝鮮ミサイル問題で無駄に騒ぎ立て、「東北でよかった」発言の復興相を「更迭」して、“好感度”“頼もしさ”を必死に上げようとしていた矢先にこれで、「あの野郎また…」と安倍首相は苦り切っているでしょう。しかし、籠池氏を恨むには当たらない。全部「身から出た錆」なのですから。

 昭恵夫人に対する世間の認識は、「オカルトかぶれの軽信家で、信じられないほどアホなお調子者だが、ご本人が“善意”でしていたことはたしかなようだ」というものでしょう。越権行為や社会的公正に関する観念はゼロだが、理解能力そのものが低いのでそれは仕方がない。夫の公私混同ぶりも相当なものなので、見習うべきお手本も身近になかったわけです。「神様に呼ばれてしていること」と自己陶酔に陥って軽挙妄動しているうちに、いつのまにか騒ぎになっていて、「困ったことになった」という認識はあっても、悪いことをしていたという認識はおそらく今でもないのでしょう(森友問題はその一部にすぎない)。週刊誌等の「悪意に満ちた中傷」に傷つき、「頑張って下さいね」と励まされると「わかってくれる人はいる」と涙する。そういうところで自己完結してしまうのがこの手の人のつねです。

 政治家たる者、やはり妻は賢いのをもらわないと後々困ったことになると言っても後の祭りで、この夫婦は「馬鹿の二重奏」だとこの前書きましたが、大臣みたいに「更迭」できればどんなにいいことかと、思わざるを得ないでしょう。もはや「私人」の言い訳は通用しないが、証人喚問なんか許すと、しどろもどろになって大恥かくのは目に見えているので、それには絶対に応じられない。官僚に想定問答集を作らせ、それを暗記させてうまく切り抜けようとしても、籠池側からそれを覆す「新証拠」がまた出てきて、今度は偽証罪で告発されかねないのです。首相夫人が偽証罪に問われたとなると前代未聞で、世界的なニュースになってしまうでしょう。憲法改正で歴史に名を残すつもりが、別の恥ずべきことで歴史に記録されることになってしまう。

「ふつうの国」なら、これで政権は倒れます。アベノミクスは失敗だった(経済がコケなかったのは別の複数要因によるが、副作用の方はこれから)し、今審議中の「テロ等準備罪」も天下の悪法で、こんなもの、成立する方がどうかしている。にもかかわらず支持率が5割を超えているというのは、“お友達”の御用マスコミ、御用記者、御用コメンテーターを各所に配して、その連中がテキトーなことばかり並べて、「印象操作」に励んでいる“成果”と言うべきでしょう。そこらへんは朴槿恵政権よりうまかったわけです。

 第一次安倍政権の際のみっともない投げ出し方がトラウマになっているので、ああいうかたちで退陣になるのは避けたいと思っているでしょう。しかし、今は「名誉ある撤退」を彼はひそかに考えているはずです。後釜が例の「未曾有」の麻生では洒落にもならない(デンデンの方がもっとひどいが)が、そんなことはどうでもいい、とにかくカッコよく身を引く方法はないものかと、そればかり考えているはずです。「ほんとはその必要はなかったが、妻を守るためにやむなく身を引いた」というような美談仕立てなら、いずれ第三次安倍政権の目もある、と考えるかもしれません。憲法改正はそのときやればいいのだと(だから後継は不人気な政権の方がいい)。女房もこれに懲りて今度は行動を慎むだろうし、事ここにいたっては、離婚しても世間から悪く言われることはないはずだと。

 以上、取り巻きや官僚の皆さんにならって、首相の内面を“忖度”してみました。たぶんかなり当たっているでしょう。

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