卒業式、わが子の受験

2014.03.04.17:29

 このブログ、ひさしぶりの更新ですが、しばらくはこれの存在自体を忘れていました。私大入試、国立入試と続いて、別に物理的には忙しくないが、精神的に多忙だったからです。

 今の高校は、3月1日が卒業式というのが多いようです。延岡の県立高校もそうで、当日は塾の生徒たちも全員それに出席したはずです。
 「裏街道一直線」の僕はそのような不似合いな席には出ませんが、聞くところによると、今年の延岡高校の卒業生代表の答辞は感動的な、たいへんによいものだったそうで、彼は塾生(早くに推薦で教育系の国立大学に進学が決まっていた)でもあったので、その話を聞いて、僕まで何となく鼻が高く感じられたほどです。コーキ、やったねと。

 彼から自分にお鉢が回ってきたという話を聞いたとき、僕はこうアドバイスしました。ああいうのは型のごときものでは聞いてる方は眠たいだけなので、ホンネをちゃんと入れて、君の個性と肉声がきちんと伝わるものにしろと。それで彼は原稿を作ったそうですが、そういう「面白い」ところは見てもらった学校の先生(よくある話だが、融通が利かない)に大方削られてしまったと苦笑していたので、それなら、その場はおとなしくその“指導”に従ったフリをしておいて、本番でアドリブでやってしまえ、テレビの生中継と同じで、それなら誰も阻止できないだろうと。それはいい考えですねと笑っていたので、少しはそんなところもあったのかも知れません(彼は好きにやらせても、決して非常識なことをする子ではありません)。

 それにしても、この3月1日という日取りは微妙な設定だなといつも思います(僕が高校生の頃はもっと遅かったように思うのですが…)。これは、あるいはこういうことなのかも知れません。国立前期の合格発表が3月の6日から10日にかけてで、それは悲喜こもごもの結果になるわけですが、合格した子と不合格の子とが混じっていると、お互いにやりにくいし、先生たちもそうでしょう。これだとそれをうまく避けられる。むろん、推薦でとうの昔に合格が決まっている生徒はかなりいるし、私立も大方はすでに結果が出ているので、それは国公立の一般受験組だけということになりますが、地方の公立進学校などでは最後の人数が一番多いので、これが一番やりやすいのです。

 僕のような塾教師にとっても、国立の発表待ちの今の時期は一番気を揉ませられる時期です。全員合格していてくれればいいが、高校受験と違って、大学入試は低倍率の一部の大学・学部は別として、「受かるより落ちる生徒の方が多い」試験です。ことに難関大のそれは、今は昔のように「記念受験」組がほとんどいないので、実力伯仲の受験生たちがしのぎを削ることになり、倍率は2、3倍でもかなりシビアなものになる。いつも言うように、勝負事はメンタルが大きいので、実力もさることながら、それによって試験当日のパフォーマンスが大きく左右されることがある。だから結果が読みにくいのです。

 「失敗したな」と思っている受験生はかなり多くいて、そういう生徒たちは後期に向けて今も必死に勉強しているでしょう。「失敗しました」と言う生徒に案外受かっている子がいて、その逆もあるし、蓋を開けてみないとわからないのが試験というものなのですが。

 個人的な話になりますが、今年は僕も自分の息子が大学受験でした。彼は2月の11日に母親を帯同して東京に行き、13日から20日まで、間に一日または二日の空きをはさみながら、某私大の文系四学部を続けて受験、その翌日、新幹線で京都に移動して、三日の休養日を置いて、25、26日と国立前期の試験に挑みました。そして、27日の夜にこちらに帰ってきた。実に“遠征”は十七日間に及んだわけです。その私大の合否次第では、後期の国立受験のために、今度は大阪に飛ばなければならなかった。

 幸いその第二志望の私大には通っていたので、後期は受けなくてよくなり、わが家の受験戦争は終結したのですが、この件については、国立前期の発表がまだでもあるし、いずれ日を改めて書くことにしましょう(※)。彼は元が私大志望で、元々の第一志望の学部学科には合格できたので、父親としては満足で、国立の方も、準備不足は否めなかったものの、全力は尽くせたようなので、合否がどちらでも、悔いは残さずにすんだでしょう。よく“文転(理系から文系への志望変え)”というのは聞きますが、“国転(私立から国立への志望変え)”というのは稀なケースでしょう(しかも本人が決断したのは三年二学期の頭です)。そのために彼はかなりとんでもないアクロバットを強行する羽目になったのですが、ちゃんと勝負の土俵に乗れるところまでは持って行ったので、わが息子ながら天晴れという感じはあるのです(僕はいわゆる「教育パパ」ではないので、後方支援に徹しました)。

 しかし、塾教師としては、国立オンリーの生徒も何人かいるので、まだ安心とはいかない。前期は駄目でも後期の押さえがある子が多いので、そこはそれほど心配しないとしても、何とか前期で…と思うのは人情です。

 毎年これなので、呑気に見える塾稼業も、そのあたりはけっこう大変なのです。

(※:その後書いたのですが、父親が書いたそれを、母親の方は喜ばず、「親馬鹿もいいとこのこんな自慢話を書くなんて、あんたは恥というものを知らないのか!」と叱られてしまったので、消すことにしました。とほほ…。昔、チェリッシュのヒット曲に『なのにあなたは京都に行くの』というのがありましたが、わが息子は父の母校を蹴ってそちらに行ったということだけ、報告させていただきます。)
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