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元塾生のブログ

2012.10.27.15:02

 元塾生の一人、一宮君がブログをスタートさせました。真摯な若者の「社会と自己を考えるブログ」となりそうなので、皆さん読んであげて下さい。

Imagination 通信

 プロフィールも載せていないようなので、僕が勝手に書くわけにはいきませんが、九州地区の某有力国立大学の法学部の学生、という紹介ぐらいは許されるでしょう。

 最近はよく「若者の自分探し」を揶揄(やゆ)するような言葉が聞かれますが、僕が若い頃も『モラトリアム人間の時代』とか『青い鳥症候群』とかいう本がベストセラーになったくらいで、当時とその論調はほぼ同じです。「上澄みだけとらえて、勝手なことを言うな」と若かった僕はそういう本を読んで思ったものですが、今の若者もそうした議論には問題の単純化・矮小化の気配を感じて、「何言ってやがる」と思うかも知れません。若者の内面というのは、見た目よりずっと複雑なもので、単純な公式論で整理がつくようなものではありません。そして当の若者にとって何より大事なのは、そうした自分の“複雑さ”を大切にすることだろうと思います。片目をつぶって派手で安易な解決策(それは実際は何の解決にもならないものですが)に飛びつくことではなく、あれこれ誠実に模索することです。

 模索はいいが、何もできないうちに無駄に年だけとって、万年フリーターみたいになってしまったらどうするのか? しかし、今の時代状況は80年代以前とは大きく異なっていて、若者の社会への「異議申し立て」の態様もその分変わってきている、と僕は感じています。言ってみれば、そこにはもはや「打倒すべき体制」なるものは存在しないのです。機能不全著しく、それはすでに崩壊したも同然だからです。ある意味、手間が省けていいので、だから今は、破壊よりもその先に何を建設するかを考えなければならない。新しい働き方、新しい人間関係、新しい社会のネットワーク、上下関係ではなく、平等なパートナーシップに基づく社会構造の基盤が、そこから現われてくる可能性がある。こう言えば、それはIT社会の進展のために必然的にそうなると考えているのだと思われるかも知れませんが、僕はITなるものは過大評価されすぎていると考えているので、“自動的”にそんなことが実現するわけはないと思っています。それは人々の考え方と行動の変化によってのみ生じるのです。

 むろん、それとは全く逆の可能性、強権的な国家主義に基づく、独裁的なリーダーが上に君臨して、階層が作られ、それが上から下へと行くに従って奴隷化の度合いが強くなるような超管理社会もありえないわけではありません。それでなくとも今は、経済的な行き詰まりも手伝って国際情勢が不穏の度を強めています。詳しいシュミレーションは話が長くなるので省きますが、「ボタンの掛け違い」を何度か繰り返すと、わが国でもいつのまにかそこまで行っていた、ということはかなりありそうなことに思われます。その場合、第一義的に重要なのは「国家安全保障」であって、他のあれこれの不満は、「公徳心・愛国心の欠如」によるとみなされるようになるでしょう。そして、不平不満のガス抜きにはもっぱら「外部の敵」が利用される、ということになって、行き着く先はなくもがなの戦争(過去の歴史を見ればわかるとおり、そこにはつねに外交上の無能という問題が付随します)ということになるのです。
 そのようなお粗末なことにならないよう、僕は切に願っていますが、これからの社会がどうなってゆくかには、若者の活躍が大きい。頑迷さと虚栄心が打って一丸となったようなトラブルメーカーの80歳の老人(それが誰のことかはおわかりかと思いますが)が頼まれもしないのに「国政に復帰」なんかするのは「社会の迷惑」でしかありませんが、無名の多くの若者がそれぞれに望ましい社会のあり方を模索することには、大きな意味があるでしょう。

 今は政治的・イデオロギー的なユートピア幻想も、オウムに代表されるような宗教・オカルト幻想も潰えた時代です。その分、“足が地に着いた”ことを考えざるを得ないが、それと若者らしい理想主義が重なったところに、現実を後追いするだけではない新社会建設のエネルギーが生まれてくるだろうと思われるので、僕はそこに希望を見る者です。

 紹介だけするつもりが、ついいらざることを書いてしまいました。
 一青年の模索と挑戦のプロセスを、皆さん暖かく見守ってあげて下さい。
プロフィール

大野龍一

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