僕もほしい、官房機密費

2012.01.28.17:42

 まずは官房機密費をめぐるこの記事をごらん下さい。

 野中広務氏がこの話を暴露して、その中で「田原総一郎氏は受け取らなかった」と実名を挙げた話は有名で、そのことから田原氏は“男を上げた”のですが、その額が1千万だったとは、何たる気前のよさでしょう(原資は国民の税金だとはいえ…)。

 それはともかく、時の権力が代々「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届け」ていたというのは、「配達」していた野中氏にとってのみならず、一般国民にとってもゲンナリさせられる話です。東電の場合も、日本国政府のこうした「麗しい慣習」を“踏襲”しただけの話だということになるのかもしれません。

 僕がこの記事でちょっと驚いたのは、「菅直人・前政権が使った内閣官房報償費(官房機密費)は、月あたり1億円を超え、自公政権時代の水準に戻った。鳩山由紀夫元首相のときは、月6000万円程度だった」とあることです。これ、「年間」ではなく、「月あたり」ですよ! むろん、ジャーナリストたちへの袖の下に使われたのはその一部に過ぎないのでしょうが、菅さんは相当気前よくお使いになったのです。その割にはボロクソ言われて、実際彼が退陣してから暴露された話の中には、「戦慄の…」と形容したくなるような、信じられないほどのお粗末さを伝える情報が少なからずあったわけですが、あの並外れた無能さ・人格的欠陥を隠蔽するにはとてもその程度では足りなかったということなのでしょう(菅さんがその後の四国お遍路の道々、「あと10億あれば…」と思ったかどうかは知りませんが)。

 要するに、大新聞の論説委員やテレビのニュースキャスター、売れっ子評論家などになると、申告しなくていい、むしろ申告するには不都合な“副収入”がたくさんあった(今もある?)ということです。

 なかには「いや、自分はそんなことで言論を曲げることはないから、いいのだ」と力強くおっしゃる方もいるかも知れません。しかし、そうではないと思っているからこそ時の政府や東電なんかの会社は色々な名目で金を配るわけで、言論はどうしたところで八百長の色彩を帯びてくる(ほんとに痛いことは書かない)のです。昔の新聞記者なんかは、「羽織ゴロ」と呼ばれて、袖の下で生活していたという話を読んだことがあります。そういう卑しまれていた時代のジャーナリストにはむしろ「一寸の虫にも五分の魂」という気概があって、どうでもいいことには眼をつぶるが、ここぞというときはいくら袖の下をもらっていても真実を暴露したり、思い切った批判を書くところがあったということですが、今の大新聞・テレビのジャーナリストは高給取りの社会エリートです。安定職業で、記者クラブに所属して政府・官庁・大企業の「広報情報」をそのまま流していれば身分は安泰ということになって、危険なことはしない。それで、最近ではマイナーな組織やフリーのジャーナリストが一番信用できるということになって、そういう人たちの方が鍛えられるから能力も高いと言えるようです。

 日本人特有のおかしなお上信仰や権威主義がそれで崩壊してしまったというのはよいことだと僕個人は思っていますが、そういう人たちでも有名になればスキャンダルを仕掛けられたり、賄賂の誘惑にさらされることはむろんあるわけです。

 それで、政府や電力会社の広報担当者に提案なのですが、この際だから僕のような素人ブロガーにも「機密費」のおすそ分けをすることにしませんか? たくさんいるのでそんなことをすると物入りですが、とくにうるさそうな奴にだけ下は1万から上は10万円ぐらいまで、配るのです。僕のような正直者は、「昨日、東電様から“奨励費”として1万円お振込みいただきました」なんてちゃんと報告しながら、ご期待に沿えるようさらに頑張って批判を書くようにしますが、いかがでしょう? 新党を結成されるという噂の石原都知事なんかも、党運営費から少し回していただくと、大喜びでその新党をこき下ろす文章を書く所存なので、ご検討いただければと存じます。

 これ、効果は絶大だと思いますよ。「あそこは金を払って、しかもあんなに無遠慮なことを書かせているとは何たる太っ腹の正直者なのだろう!」と、世間の評判はいや増しに上がるからです。八百長のヨイショ文を書かせるよりはるかに効果的。僕としてもおこづかいが得られてハッピーです。

 そんなわけなので、ぜひぜひご検討下さい。
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