有名人のツイッター

2010.12.26.14:22

 僕はそのような最先端のものは使っていないので知りませんが、ツイッター、ことに有名人のそれはときに大騒ぎをひき起こす原因になるようです。

 しばらく前に、ジャーナリストの江川紹子さんが、コメンテーターとして出演していたテレビ番組で、元プロ野球選手の張本氏が楽天・岩隈に対して下した酷評に、「えーっ」と驚いて異を唱えたら、「素人は黙っていろ!」と氏を怒らせることになって、番組を降ろされてしまったという話をツイッターで暴露したときも、かなりの騒ぎになったと記憶しています。その後、あの件がどうなったのかは知りませんが、「大御所」に気をつかうあまり、その程度の「言論(反応)の自由」も認められないのでは、日本のテレビ局というのはおよそ言論機関とは言えないわけで、あらためてそのお粗末さを世に印象づけることになりました。

 その意味では、あれは大いに意味のあることだったと思いますが、今回の“不倫”騒動の件は、当事者たちをいじめることにしかなっていないのではないかと、僕は大桃美代子さんにも、山路徹氏にも、麻木久仁子さんにも同情しました。関係者が有名人だったというだけで、事柄は純然たる私生活上のことだからです。男女がくっついたり離れたりするのは世の習いで、昔は「高級紙」を自認していた朝日新聞まで、「略奪愛」というような“女性週刊誌用語”を使って報道していたのには驚きましたが、当事者間であれこれあるのは仕方ないとしても、周りが首を突っ込んでとやかく言うような筋合いの話ではありません。それも“有名税”として有名人なら耐え忍ばなければならないことなのでしょうか。僕はそうは思わないので、一人の人間として三者三様に傷ついていたのだろうから、大桃さんが「ショックのあまり」ああいうことを「呟いて」しまったことは無理もないが、記者会見を強要するようなところまで持っていく日本の芸能マスコミというのは、えげつないの一語に尽きます。

 僕がこの件で唯一関心をもったのは、麻木さんが山路氏を「経済的に援助」していたという話で、それで氏は「株を下げた」などと言われていますが、これは氏が代表をつとめるAPF通信社の台所事情が相当に苦しいということなのでしょう。そこから今の硬派ジャーナリズムが置かれた厳しい状況がわかるような気がしたので、そのあたり、どういうことになっているのだろうと思いましたが、そういうことについての報道は、僕の知るかぎり何もないのです。しばらく前に自殺した警察ジャーナリストの黒木昭雄さんは、借金を抱えて取材を続けていたという話を週刊誌で読みましたが、現場を歩き回って信憑性の高い貴重な情報をもたらしてくれるのは、今はフリーの個人ジャーナリストや、独立系の通信社などで、かなりの高給をもらっているはずの大手マスコミの記者たちは、そういうことをどの程度真剣にやっているのか疑わしい。情報を得ても、あれこれの自己保身的・世俗的な打算や“気配り”から報道しないのでは同じですが、そういうことがマスコミ不信につながっているわけです。一方で真のジャーナリズムの名にふさわしい仕事をしている人たちは、ギリギリの生活を強いられている。これは今の日本社会をある意味で象徴しているような話で、芸能人のスキャンダルと「大本営発表」みたいな「公式」情報を垂れ流すだけなら、マスコミなんて何の役にも立たないわけです。

 どうでもいい個人間の「不倫」の話より、自分たちの仕事の質を問題にしたらどうかと、ついでに申し上げておきたいと思います。報道すべき、隠れた重要な真実は、あちこちにほんとはたくさんあるのではないですか。
 
【付記】ここを見てらしいのですが、最近僕のところに、何とかコンサルティングというところから、「三千円を五万に増やす方法」とかいう愚劣なメールが来ています。しかも二度にわたって。ここのコメント欄を書き込めなくしたのも、どさくさまぎれにそこに語学教材だの何だののCMを勝手に書き込む手合いがいて、いちいち消すのが煩わしいからですが、僕はこれを金儲けのためにやっているのではありません(別に多くの人に見てもらいたいとも思っていない)。金儲けをするなら、ちゃんとそのような態勢を整えてからやるので、いちいち下らないものを送って寄越すなと言っておきます。
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