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マガブロ始めました

2020.07.08(14:22) 737

 このFC2ブログにそういう機能がついているらしいことを発見して、電子機器オンチのオヤジとしては操作がわからずかなり苦労したのですが、記事単体で有料にできるものを選択して、一本100円に設定して、一部記事を「有料化」することにしました。30%が手数料なので、読者1人毎に書き手の方には70円支払われる計算です。それで1万円以上になれば、換金ができるのだとか(ちなみにこの100円は最低料金です)。尚、購入者の情報は守られ、こちらにもそれはわからず、いったん購入した記事は何度でも見られるようです。

 今は「無料の時代」で、煩わしい広告を我慢すれば、多くのものが無料で閲覧できます。Youtube でもそうですが、それで利益を出すのにアフリエイトと呼ばれる広告をくっつけるようです。このブログにも下にいくつか広告らしきものがありますが、それはブログ管理会社が勝手につけたもので、サイトの使用料代わりと見て我慢しているのですが、僕は昔から広告嫌いなので、そういうのをつけようとは思わない。アマゾンの広告なども付けられるようなので、自分の訳書やお勧め本のそれならつけてもいいかなと思っているのですが、それにはどうすればいいのか、また「勉強」しなければならないので、電子機器オンチにはハードルが高いのです。

 何にせよ、僕はただでここの記事を書いているわけで、ジャンル別のランキングなるものを見ると、上位1%台に入っていることが多いのですが、それによって何か恩恵があるわけではない。翻訳だととにかく印税は入りますが、こちらは全くのゼロなので、コーヒー代の足しぐらいにはなるかもしれないと思って、この手を使うことにしたのです。今後、書くのにそれなりの労力とエネルギーを使ったものはそちらにするつもりなので、よろしくお願いします。過去のものも、これは有料にする価値があるだろうと思ったものは、少しずつそちらに変えていくつもりですが、中にはウィキペディアに引用されていたり、人物で検索したとき上位に来ているものもあるので、便宜上そういうのはそのままにしておきます。

 たぶん、今の人は無料に慣れているので、たとえ100円でも払って読む人は少ないでしょう。前に新聞記者(三大紙の一つの)になった塾の教え子と話していて、オンラインの購読者が増えないという話になって、だからあれは紙の新聞とは別立てのディープな調査報道記事を中心にした方がいいということで意見が一致したのですが、彼が嘆いていたのは、今の「情報はタダ」の風潮で、発信する側がそれに時間と労力をかけていることは何ら考慮されていないということでした。彼は一見地味だが、内容のあるいい署名記事も何本か書いているのですが、そういうのもセンセーショナリズムとは無縁なので、世間受けはしない。今の社会のありようを考えるには大いに参考になるのですが、今や情報は消費物、娯楽の一つと化したので、注目のトピック以外は見向きもされないというところがある。紙の新聞の購読者は高齢者が中心で、激減しているし、オンラインの有料購読者も増えないということになると、朝日新聞などは不動産収入で食っているようなものだから危機感が乏しいようですが、他は大変になるので、「ジャーナリズムの危機」と言っても過言ではない。尤も、今の新聞は政府や大企業、警察の広報担当者からもらったペーパーをそのまま写して記事にしているだけだったり、万事踏み込みに乏しいという不甲斐なさがあって、それで読者の信頼を失ったというところはあるのですが、中にはまともな記者もいるので、本体が潰れて、そういう記者まで一緒に淘汰されてしまったのでは、社会の健全さを守りたいと思っている国民は困るわけです。前回記事にも書いたように、意識が内向きになって、自分の私生活と有名人のスキャンダル(彼らにとってはそれは娯楽の一つ)にしか関心がないというような人ばかりになると、「そんなの関係ない」となってしまうわけですが。

 尤も、僕自身、ネットでは無料記事ばかり読んでいるわけで、料金を支払っているのはNetflix と、こちらは送料が無料になるというのでアマゾンに入っているぐらいで、大きなことは言えないのですが、今でも本代にはかなり使っている。昔から出費が一番多いのはそれなので、以前のように本代に月何万も使う(学生の頃は、家賃1万のオンボロ下宿に住んで、本代に3万使っていた)ということはなくなりましたが、面白そうだなと思った本は図書館で借りずに、必ず購入するので、出版社が硬派の本を出すときは、そういう読者に支えられているわけです。その場合、この辺には大型書店がないので、多くはネット注文になる。しかし、今はその大型書店も次々潰れているようなので、その種の本好きは“絶滅危惧種”になっているということです。学生時代、奨学金を全部本代に注ぎ込んでいる友人がいて、本が増えすぎて、その下宿を建てた大工さんが、「このままでは床が抜ける!」と心配したというので、大家さんと相談の上、一階に越すことになって、僕はその引越しを手伝いに行ったことがあります。そこには彼が古本屋で見つけた保存状態のいい貴重な絶版本や、わざわざフランスから取り寄せた、ペーパーナイフを使ってページを切らねばならない思想家の全集類なども含まれていたので、帰り際には彼から身体検査を受けさせられたほどです。それは“誤って”彼の貴重な蔵書の一冊か二冊が、僕のコートのポケットなどに紛れ込んでいるかも知れなかったからです! よく相手がもっていない本を自慢し合っていたので、そういうことはありうると考えられたのです。

 そういうのは懐かしい思い出ですが、そういう本好きの大学生も今は激減したことでしょう。だから値段の張る重厚な本や、個人の全集類は出しても売れなくなり、新書だらけになった。出版業界が衰退するのも当然です。

 話が脱線しましたが、とにかくそれが時代の趨勢というものなので、金儲け以外の情報はタダ、本は薄手の、あまり頭を使わずに読めるものにかぎる、ということになって、ブログに有料記事なんてものを設けても、そんなものはスルーされるだけになると思うのですが、実験してみるだけの価値はある。一年後ぐらいにどうなったか、その結果を僕はここで報告するでしょう。とにかく、そういうことをやってみることにしたので、読者の皆さんは悪しからずご了承ください。

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