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河合塾の予想

2020.01.20.11:18

 生徒たちは今頃、学校で自己採点しているだろうと思いながら、これを書いています(なぜか早く目が覚めてしまったので、今朝は5時から起きている)。

 予備校の平均点予想というのはかなり外れることもありますが、河合塾は逸早くそれを「大胆予想」しています。

・センター試験予想平均点(速報版)

 これは受験生には「朗報」でしょう。平均点が文系・理系とも、20点ぐらい下がると予想されているからです。英語も、僕は125点と予想しましたが、これでは115点と、10点も低く出ている。受験生には喜ばしいことです。これは「河合塾講師による分析と、河合塾生約480人による即日自己採点に基づいて算出した速報予報」(リセマム)らしいので、僕のカンピューターよりは信憑性がある。駿台は、もっとデータを集めてから予想平均点を発表するのでしょう。

 これによれば、どうも数学が難しかったようです。両方合わせた平均点が5割しかない。英数で計23点の低下になっているので、平均点低下はそのせいだということになる。これはあくまで予想であって、もっと高くなって、去年とあまり変わらないことになる可能性もなくはありませんが、毎年、自己採点しながら泣き出してしまう女子受験生もいると聞いているので、こういう予想は慰めになるでしょう。

 センターの平均点が下がると受験生は志願先えらびが慎重になる傾向がありますが、今年は来年から新テストに変わるというので「超安全志向」になっていると言われているので、なおさらそうなるかも知れません。逆に言えば、二次の配点が圧倒的に高い難関大は狙い目になる。むろん、それは二次にある程度自信がある人にかぎりますが、今年は「逆張り」もいいかも知れません。

 二次の比重が低い地方国立大でも、判定がCやDでも受かることはあります。そういうのがうちの塾でも過去4人ほどいたので、彼らの場合は下げようがないから突っ込むしかなかったのですが、無理だろうと思っていたら受かっていた。聞けば、「ヤバい!」ということになって、科目が少ないから必死にやったら、予想外に二次はできたという話で、センターがそこまで悪いと落ち込んでいるゆとりもないので、目の色が変わって、それが幸いしたのです。そういうこともあるから、最後まで諦めないことです。こういうのは男子が多くて、「やっぱりセンターには魔物がいました」なんて言っていましたが、「魔物」は呑気に構えていた自分の方で、それ以前にちゃんとやっとかないからだと言ったのですが、尻に火がつかないと必死になれないタイプの生徒はいて、思いきり悪いと「まあまあ」のときよりずっと切迫感があるから、それが幸いすることもあるのです。

 これは実話なので、センターが悪かったという人でも、希望的観測に頼るのではなく、必死になれば二次の配点が300点程度でも逆転は可能だと信じて頑張ることです。まだ1ヶ月はあるのだから、目の色が変われば学力の飛躍的伸びは期待できる。よかった人も、守りに入ると勝負事は失敗するので、攻めの気持ちを忘れずに頑張って下さい。

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2020年センター英語平均点予想

2020.01.19.02:17

 いつもどおり、ネットに問題が出るのを待って、10時半からパソコンの画面で問題を解いてみました。この形式最後の今年は発音・アクセントで1問もミスらなかった自信があったので、初のパーフェクト達成の期待が(勝手に)高まりましたが、採点してみると不要文削除の㉘で間違えていて、わが得点は195点となりました。しかし、ここは5点と配点が大きいから何ですが、ミスが1問だけというのは僕としては「過去最高」です。問4は死ぬほど退屈な問題だったので、あやうく寝てしまいそうになりましたが、コーヒーの力を借りてそこを何とか持ちこたえたのがよかった。メールを書いたり、他の用事があってこれを書くのが遅れましたが、時間は計ってやっているので、インチキはなしです。

 問5はなかなか感動的な話でした。文学的な、幻想文学的なと言うべきか、そちらのセンスがある人は、あの the old man は愛犬の化身ではないかと思ったでしょう。警察に勤めたことがある、しかもドイツのルーツをもつ、というあたりでその思いはさらに強まり、Tomo という犬の名前が彼の口から出たところで確信に変わる、といった感じでしょうか(犬につけていたタグをその老人が拾っていたからわかった、従ってあれはふつうの人間だったと解釈することは可能ですが)。ともかく、あれは僕好みの話でした。今回のセンターの白眉と言える。現実派の真面目な受験生は「これは一体何なの?」と思ったかもしれませんが。

 それで、僕のカンピューターによる予想平均点ですが、125点ぐらいでしょう。文法は、「このあたり要注意」と塾で教えたのが三つ、四つ出ていたので、とくにわが塾の生徒たちの出来には期待しているのですが、ちょっと気になったのは、⑨のところで、あれはうしろの ends が問題なので、end と単数になっていれば、either なのです。either には「両方の」の用法があって、私大では出ているのですが、それを知らないと引っかけられるので、後ろが単数になっていれば either を使い、複数になっていれば、both sides (ends)というふうになると教えたのですが、前の部分の説明の印象が強すぎて、逆に引っかかってしまった生徒がいるのではないかと、少しそれが心配です。either にそんな用法があるのを知らない受験生の場合には逆に引っかからないので、あれはその意味である程度学力のある生徒を念頭に作られたものです。

 国語は、河合塾の予想では「易化」と出ているので、明日(すでに今日ですが)の数学が難しくなければ、総合平均点は高く出るかもしれません。

最後のセンター試験

2020.01.16.17:10

 いよいよ明後日となりました。

 来年からの新共通テストなるものがどうなるのか、英語の民間試験導入も国数の「記述」も見送りになって、要するに目玉は全部潰れて、それでも残りをそのまま実施するつもりなのか、さっぱりわかりませんが、「元通りセンターを継続する」とは文科省や関係したセンセイたちのメンツがあるので言えないのでしょう。今の日本社会の最大の問題点はこの「オトナのメンツ」というやつで、ほんとの仕事というのは問題本位でやるべきなのですが、関係者の犬も食わないプライドがその邪魔をする。それがどれほどこの社会を腐らせているかという自覚はない。困ったものです。

 とにかく31年続いたというセンター試験は今回で終わりで、僕はいつもここでセンター試験の英語を「眠たい試験」と悪口ばかり言ってきましたが、これで終わりかと思うとそれなりに感慨深いものがあります。センター試験というのはひとくちに言うと、「それだけ出来たからといってどうということはないが、できないと困る試験」です。難関大なら全科目トータルで8割前後は必要で、東大・京大、医学部は9割前後必要というのは、学校の定期試験ではあるまいし、思えば恐ろしい試験です。全体ではものすごい暗記量で、それで8割、9割取れるなんてすごいなと、昔から暗記が苦手だった僕などは素直に感心します。新テストも基本的にそこは変わらないようですが、僕が今の高校生なら発狂してしまうのではないかと思うほどです。今の日本の高校生たちはほんとにエラい。

 だから、たとえ6割、7割しか取れなくても、君らは頭がいいのだと僕は言うのですが、一般のオトナはその大変さを知らないから、「たったこれだけしか取れないのか!」なんて言うのです。尤も、今の親の世代は大卒なら、共通一次を受験した世代だから、そう言う資格はあるのかもしれません。しかし私大卒なら自分は3教科で済ませていたわけで、それには知らぬ顔しておいて、わが子には国立受験を強いて、「この程度の易しい試験で8割も取れなくてどうする!」なんて脅すのは、フェアではないでしょう。一つ一つの試験は難しくなくても、科目が多いから暗記するだけでも大変なのです。

 たとえば、理系の工学部なら、英語、国語、数ⅠA・ⅡB、物理、化学(どちらも発展の方)、社会一つはたとえば日本史とか、これに二次では数Ⅲが加わるから、結構な量です。文系だと、英語、国語、数ⅠA・ⅡBまでは同じで、こちらは社会が二つ、たとえば世界史と地理Bとか、日本史と倫政経などの組み合わせになって、理科は基礎二科目、たとえば生物と化学といった組み合わせになるのです。むろん、学校の定期試験とは違って、出題は全範囲からです。昨日も生徒の一人が授業前に何か見ているから、それは何なのといって見せてもらったら、化学の暗記事項がびっしり書かれていて、見ているだけで頭痛がしてきましたが、全体としては膨大な暗記量です。興味があろうがなかろうが、大方は学校の教科書というのは恐ろしく退屈なものなので、そこに「知的興奮」なんてものはあまりなさそうですが、我慢して詰め込まなければならないのです。

 それで暗記に忙殺されてヘトヘトになっていると、今度は「今どきの子供は暗記ばかりで考える力がない!」などと言い出す。それで思考力、記述力を見る要素をさらに付け加えなければならないと言うのですが、暗記量は減らさず、面倒なものをさらに追加するだけ、ということになると、それはたんなる虐待ではありませんか? しかも、制度設計がメチャクチャで、ここをこうすればどうなるという全体の見通しがまるでなくて、今回の「改革」なるものはそれで頓挫したのだから、オトナの側に「考える力」がまるでないのが歴然としていて、高校生の側からすれば、「あんたたちにそんなこと言われたくないわ」ということになってしまうでしょう。この前ここで取り上げた旗振り役の鈴木寛・東大&慶大教授の、嘘と誇張と我田引水にまみれた出鱈目きわまりない言い分など読んでいると、日本の大学教授の知的レベルもそこまで落ちたかと慨嘆せざるを得なくなるので、問題なのはむしろ今のオトナのヤマイダレのついたチセイの方なのだということがはっきりするのです。お友達人事が目立ちすぎる安倍政権ではとくに、教育再生会議とか何とか、メンバーの選び方に難がありすぎるので、もっとマシな学者・教育者たちを集めて議論していただきたいものです(上の鈴木寛氏など、元は通産官僚、政治家で、元々が研究や教育畑の人ではないわけです。世渡り上手で、政治家時代は民主党だったのに、自民の有力者たちとも仲良しで、権力者に取り入る能力は抜群らしいから、東大や慶大はそこを見込んで彼に教授職を与えたのでしょうか?)。

 ともかく受験生たちはまずこの「暗記たくさん」のセンター試験をクリアしておいて、二次の本格的な学科試験に臨まなければならない。本格的な勝負は後者で、大学入試らしいのもこちらの方で、英語の試験なども二次にはレベルの高い問題が多いので、真の学力が試されるのはこちら、と僕は見ているのですが、多くの受験生はセンター用の暗記にエネルギーの大半を奪われてしまうので、そうでなければもっと緻密に、知識に有機的な関連性ももたせて、ていねいに深くものを考える力も身につくのではないかと、僕はいつも思っています。ここらへん、入試制度改革を考える人たちはもっとよく考えてもらいたいのですが、表面的なことに終始して、いたずらに受験生の負担を増やす方にばかり行ってしまうのは遺憾なことです。

 何はともあれ、受験生たちは結果の心配はあまりせずに、自分のこれまでの努力に信頼して、もてる力を出し切るつもりで頑張って下さい。これだけ科目が多いと、完全な準備などというものは誰にもできないのだから、不安になる必要はありません。人間の体というものは自分が信頼してあげないとうまく働いてくれません。脳はとくにそうなので、自分の頭を信頼してあげれば、それに見合った働きをしてくれるものです。ミスに過度に神経質になると逆にミスが増えてしまうということもあるので、思い切りのよさが大切です。

 うちの塾では、次の週にセンターの得点を集計して、生徒別に志願先の選択も含めてどうするかを相談し、決まったらそれに合わせた戦略的学習をするということにしている(二次に英語がない場合はその段階で終了)のですが、センターが予想を下回った場合でも、その時点でうまく戦略を立てて対応すれば、結果は吉と出るものです。

 だから二日後の最後のセンター試験、受験生諸君はあまり先の心配はせずに、落ち着いて頑張って下さいね。

オーストラリア火災が意味するもの

2020.01.13.00:37

 最近はニュースサイトでも見かける頻度が減りましたが、去年九月に始まったとされるあの森林火災は規模を拡大しつつ、ずっと続いているようです。あの品性下劣が顔にまで出ている密出国逃亡犯の腐れゴーンの記事などより、こちらの方がずっと重要です。

・オーストラリア森林火災で「種の絶滅」は必至、生物学者が指摘

 これがどれほどすさまじい規模のものであるかは、次の記事の画像からもはっきりわかります。とくに下の画像(動画)です。

気象衛星「ひまわり8号」が捉えたオーストラリアの大規模火災…すでに2019年アマゾン火災の2倍に

 今年は日本も異常な暖冬になっていますが、夏場に当たるオーストラリアの大地は高熱で乾燥しきっているため、火勢が衰えないのです(アメリカも大規模な山火事が増えている)。昔から自然発火による森林火災というものはあって、それは森林の新陳代謝の上で重要な役割を果たしていたと言われていますが、それは規模も小さく、長期にわたるものではなかったので、ここまでひどくなるともはや「世界の終わり」みたいなものです。罪もないコアラたちが…というような感傷レベルの問題ではない。オーストラリアの哺乳類は元々有袋類(ゆうたいるい)で、パンゲア(超大陸)が分離し始めたのと、哺乳類の爆発的進化の時期が重なって、他では胎盤を発達させる方向に進化したものが優勢になったのが、ここでは外付けの袋で育てる方式が支配的になって、胎盤類の動物が周りを海に囲まれているおかげで侵入できなかったので生き延びられた(胎盤内で成長する方が安全で有利なのは少し考えればわかります)のだというような話を、学生の頃本で読んだことがありますが、その「有袋類の聖地」が火炎に包まれ、彼らは絶滅に追い込まれかねない事態になっているのです。冒頭の記事の最後、

「今のレベルの地球温暖化で、これほどの被害が起こるのであれば、仮に地球の平均気温が摂氏2度から3度上昇した場合、一体どのような事態になるだろう。今こそ人類は一致団結して行動を起こすべきだ」

 という、ベン・ギャロッド教授の言葉はたんなる脅しではない。アマゾンやオーストラリアだけではなく、世界各地の森林が高温と乾燥のせいで火災を起こしやすくなり、それが手に負えない規模のものとなって長期間続くと、CO2の吸収源はさらに減って温暖化のテンポは上がり、火炎と熱波の中で人類もジ・エンドとなる可能性は高い(他に海温上昇がサンゴを白化させるなどということもよく知られている)。極地の氷が解けて海面は上昇、沿岸から高い方に逃れようとすると、今度は背後の森から火の手が迫るというわけです。台風やハリケーンは大型化し、頻度も増す。生物資源は森のものも海のものも急減して歯止めが利かなくなる。拝金主義、経済至上主義の現人類は、自然が無償で提供していてくれた安定と恩恵の喪失が経済換算してどれほど巨大なものになるか、一度計算してみるといいのです。細かい因果関係の連鎖は複雑で、書き出すと長くなるので省略しますが、いいとこなしになって、生物大量絶滅の“主犯”である人類も、ついに年貢の納め時を迎えるのです。この様子では、AIに仕事を奪われるというようなことより、先にそちらの心配をした方がよさそうです。

イラク戦争の二の舞か?

2020.01.06.21:16

 新年早々、またアメリカがやらかしてくれたようです。例のイランの司令官殺害です。まずはロイターの記事。

焦点:イラン司令官殺害、米政府の法的根拠に疑問の声

 イランとイラクがごっちゃになっているのでわかりにくいが、イラクのアブドルマハディ首相がアメリカを非難しているのは、イランが影響力を強めつつあるイラク国内で、しかもイラク政府には無断で、イランのソレイマニ司令官殺害が行われたからです。これは明らかに国際法に違反する。この後、イラク議会が米軍の撤退を求める決議を採択したのを受けてトランプは記者団に、「仮にイラクが米軍の撤退を非友好的なやり方で要求してきたら、『いまだかつて見たこともないような制裁を科す。イランへの制裁が比較的大したものではないように見えることだろう』と強調した」(ロイターの別の記事)そうで、傲慢な「大国のエゴ」むき出しですが、元はと言えばトランプが他国の反対を無視して、イラン核合意から勝手にアメリカを離脱させて、イランを尖鋭化させたのがまずかったのです。さらにイランのイラクへの影響力云々に関しても、ブッシュ・ジュニア時代のアメリカが一方的に仕掛けた無法なあのイラク戦争(フセインという「血も涙もない独裁者」から「解放」したはずだったのに、イラクの人たちがアメリカを忌み嫌うようになったのはなぜなのか?)が原因だったと言えるので、トラブルの種を自らせっせと作り出しているのです。「おまえが一番悪いだろうが!」と言いたくなる。

 だから、「ソレイマニ司令官による差し迫った脅威」があったからとするアメリカ政府の「自己防衛」論も眉唾なので、「大量破壊兵器を隠し持っている」(実はなかった)としてイラクを攻撃したときのブッシュ政権のあれと同じではないかと疑われるのです。トランプの最大の動機は、例のウクライナ疑惑から国民の関心を逸らし、今年11月の大統領選に有利なイメージ(マッチョ崇拝の強いあの国では「敵を倒す」強さが好まれる)を作るためのアピールだったのではないかと。

 しかし、これで中東情勢がさらに悪化するのは確実です。

ソレイマニ司令官殺害でトランプ米大統領の中東戦略は支離滅裂に

 中国とロシアは、「それ見たことか!」と言わんばかりに、「アメリカの国際法違反」を非難する声明を出しています。これも「おまえらが言うな」という感じはするものの、予想どおりの展開で、商人のトランプは間違いなく「まずいディール」をしてしまったことになります。これでイランが報復し、アメリカがそれに倍する攻撃(愚かなプライドからそうしないではいられない)をイランに仕掛けることになると、厄介なことになる。イスラム過激派のテロをこれまでアメリカは一方的に非難してきましたが、この司令官殺害はテロではないと、どうやって世界を納得させられるのか? また、これで再びテロが頻発するようになったとき、それがアメリカが呼び寄せたものではないとどうして言えるのか?

 2020年が「大国の横暴」で幕開けとなったことは、幸先のよいことではありません。

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大野龍一

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